プロ広報のあいさんに学ぶ、駆け出しフリーランスが意識すべき方程式
先日、「書く」+αのスキルが学べるオンラインスクール「Marble」が主催する「マーブルコミュニティ」にて、キャリアのお悩み相談会があった。
「マーブルコミュニティ」は、「書く」仕事をたのしく続けることをテーマとしている。
私はそのコミュニティコンテンツの1つ、マーブルラジオに参加した。
マーブルラジオは、コミュニティメンバーの悩みに答えてくれるコンテンツだ。
「Marble」で【広報講座】の講師でもあるあいさんが、今回ゲストスピーカーとして登場した。
<あいさん>
青山学院大学卒業後、国内外でまちづくりをプロデュースするUDSにて広報を2年間担当。
オーストラリアにてワーキングホリデーを経験後、2020年より旅を広める会社TABIPPOに入社し、営業・マーケティングを担当。
2022年にフリーランス広報ユニット「ふたり広報」を立ち上げ、2023年株式会社FLOW設立。
X:@aitabata22
note:https://note.com/aitabata/
1.「スキル」と「認知度」を高める
あいさん曰く、フリーランスにとって重要な方程式があると言う。
【フリーランスの方程式】=スキル×認知度
スキル、認知度のどちらかが低いと、もう一方がいくら高くても、掛け算したとき全体として低くなる可能性がある
例えばフォロワー数10万人のインフルエンサーでも、PRスキルが低ければその人の依頼継続率は低いことが予想できる。
ましてや業界での評判はすぐに広まるため、仕事が回ってこなくなる可能性さえあるというのだ。
あいさんは「スキル」と「認知度」を同時に、少しずつ高めていくことが大事だと話した。
1-1.ライティングスキルを高める方法
ライターや編集者、広報として活躍するには「書く」スキルが欠かせない。
ライティング初心者は、さまざまなジャンルの記事に触れ、読みやすい記事をインプットすることからはじめたい。
「あの人ならどう書くだろうか?」と、自分が好きなライターになりきって書いてみる。これはあいさんが、ライター駆け出しのころに実践していたスキルアップ方法だ。
またあいさんは、自分が書いた文章と本当に伝えたかったことに乖離がないか、音読をして確認していたそうだ。
1-2.クライアントが発注しやすい商品
駆け出しフリーランスは、待っているだけでは仕事がまわってこない。ポートフォリオも重要だが、クライアントが発注したい入口商品を持っておくことも必要だとあいさんは言う。
例えば15万円の継続案件を探すよりも、まずは単発で5万円の仕事を受注し実績を作る。発注しやすく魅力的な商品を入口に置いておくことが、クライアントから仕事をもらいやすくなるTipsなのだ。
1-3.ロールモデルを作り自分に取り込む
目標がぼんやりしている人は、ロールモデル(お手本)となる人物を見つけよう。文豪夏目漱石と、タレントのフワちゃんを例に挙げてみる。
夏目漱石はどこに留学したのか、フワちゃんは大学で何をテーマに卒業論文を書いたのかなど、著名人の情報は簡単に調べられるだろう。
ロールモデルの行動を真似していくと、憧れの人物に対する解像度が上がる。あいさんは大学生のときに実践し、その後、憧れの人の下でインターンできたと語っていた。
2.応募前に明確にしておくべき3つのこと
採用者目線であいさんは、応募者への質問は以下の3つに絞られると語った。
1.スキル
2.マインド
3.解像度
ここからは企業での面接時、フリーランスとしてどうアピールすればよいのか、あいさんからの学びを共有したい。
2-1.スキル
自分のスキルは面接時、正直に伝えること。できないことをできると言ってしまうと期待され、採用後に先方を困らせてしまうことになるからだ。
またスキルを伝える手段として、過去に関わった記事ジャンルや執筆メディアもアピールしておきたい。
2-2.マインド
取材ライターとして活躍したいとか旅系ジャンルに強いとか、採用後のビジョンを持ち伝えることは重要だ。
あいさんは、苦手な作業は「期待しないで!」と素直に伝えているそう。積極的に自分のマインドを開示することは、採用率アップに繋がると感じた。
2-3.解像度
応募先のメディアを分析することは当然。分析したら面接時、そのメディアにしかない魅力をわかっているアピールをしたいところ。
取材企画書と同じで、「これだけ調べて理解している」ことをラブレターのごとく伝えるとよい。
ほかにも、仮に面接時、「編集長をやってと言ったらできる?」と聞かれた場面を想像してみてほしい。
スキルとも重なる部分だが、編集長の役割や動きに関する解像度が高いかどうか、採用側は見極めているとあいさんは語った。
3.駆け出しフリーランスのポートフォリオ
最後にポートフォリオについて、あいさんからの学びをシェアしたい。一歩も二歩も先を読む考え方に、私は思わず唸ってしまった。
3-1.何事も循環している(ゆぴさんの場合)
ポートフォリオについて話す前に、書籍が3万部突破でAmazonベストセラーになった『書く習慣』の著者、いしかわゆき(ゆぴ)さんの実例を紹介したい。
自分が得意なことと仕事が循環しはじめ、もっと循環できないか考えられるようになると楽しくなると、あいさんは話していた。
この循環を上手く利用し、ポートフォリオを最大限に押し出すのだ。
3-2.ポートフォリオまでの導線
仕事獲得のために、いかに自分という商品(ポートフォリオ)を見てもらうかが鍵となる。
ポートフォリオはSNSの固定プロフィールに置くことはもちろん、noteに月報を投稿し、月報の最後にポートフォリオを載せることもできる。
月報のようにコツコツ続ける投稿は、クライアントからすると安心感があるとのこと。月報は成果がわかるうえ、稼働にムラがないアピールにも繋がっている。
クライアントに対し、ポートフォリオまでの導線をいくつも用意しておきたい。
3-3.ポートフォリオの内容
「Marble」1期生、おのまりさんのポートフォリオが素晴らしい。
スキル、得意分野、執筆記事など、自分という商品を余すことなく売り出している。
ポートフォリオの書き方に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてほしい。
受注率も大事、しかし継続率はもっと大事
あいさんは、残業をほとんどしないそうだ。一週間のワークライフバランスを大切にしていて、できるだけ穏やかなスケジュールを組んでいるという。
駆け出しフリーランスは、無理に仕事を受注してしまいがちだ。しかしフリーランスにとって、仕事の安定は受注継続率の高さであることを知っておいてほしい。
そのためには、「スキル」×「認知度」を粛々と積み上げていくことが必須だ──。
今回あいさんのお話を聞けたのは、「書く」+αが学べる「Marble」が主催する、「マーブルコミュニティ」内のコンテンツだ。
2023年10月より、「マーブルコミュニティ」は一般募集を開始する予定。
気になった人はぜひ、Marble公式note記事(上記リンク)から詳細を確認してほしい。
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