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#言葉

自己中心的

自己中心的

自分中心に、感情的にもの見るなと言われました。
しかし、自分からはどうやっても逃げられないのです。

窒息 苦しく 死にそうに
それでも 自らが殺せず 逃げられず
雲掴む様に 助け叫ぶ
それを感情 と突き放され
ゼロから 無を知らされ
空(から)になった
感情 空(そら)に帰して
真っ赤になり海に堕ちた

それは月の話。宇宙で月は窒息しそうな位走って周っていた。止まりたいのに止まれずに、助けを呼ぶ

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名のない病魔

名のない病魔

頭の上で誰かの声がする
言った友の声
名を貰えず
たかい たかい所から
降りました

 頭の上の声とは会話は出来ないのか聞きましたが、悲しそうに出来ないときっぱりと言われ…。初夏の朝、朝靄の中を彷徨い、朝露の草を踏みしめて歩き、これから燦々と陽を浴びて熱くなるはずだった、ひっそりとしたしっとりしたマンションの屋上から降りました。
 統合失調症ではないのかと遠回しに尋ねた時、お医者さんに違うと言われ

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快楽の海

快楽の海

溺れていれば

悩みがなくなり

だから快楽に溺れました

揺られていると

夢心地きもちいいから

快楽に子守して貰いました

快楽の波の中、溺れて死ぬつもりが

海に解き放たれ命が生まれて

快楽に溺れているので

生まれた子を捨てました

悩みたくないから

また快楽に溺れました

愛

 刺され、刺されと懸命に言葉を紡いでいた少女。
誰かの苦しみ、固い殻壊して、殻から溢れだしその涙の温もりで少しでも、抱きしめたい。この温もりが刺さって欲しいと思っていた。

 僕はイライラとする蒸し暑い夜、煩く周りに飛んでいる蚊にさえ「死ね」と、醜悪な言葉を吐き捨てていた。
 感情を殺した亡骸を、吐き沈め吐泥(へどろ)になり溜まった泥が僕の心の底にある。

 蚊と自分の底が繋がり、中を掻き混ぜると

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君と結婚したいんだ

君と結婚したいんだ

シンプルに生きたいなと呟いた僕に、

「シンプルに生きるなんて、この時代に言われてもね。」とイライラと吐き捨てるように言った君。かなり怒っていてとても可愛かったんだ。顔真っ赤にして怒った顔が又グッときてさ。

ある日ふと、恥ずかしいけど謝りたいと言ってきた。

「貴方、個人の話だったんだね。」って。って歯に噛んだような、歯を食いしばったような顔で。

僕はもう忘れた話だったから、面食らったけど愛し

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私物とは

私物とは

それは私物に成り変わる前の物。私は、それらを私物にする。

ある日、地球が生まれた。そして時間が過ぎ、この世界の物は皆、地球の持ち主を知らないと言いました。万物の共通の言葉のようです。太陽に聞いても、誰に聞いても持ち主が解らないのです。皆んなで其々の情報を出しあい探してる所ですから、私は地球を私物として、傲慢になって持たずに待ってて下さい。

時間の中に生きれば、持たねばならず。作るのは私、持つの

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