あめみち

言葉をつづってます。 詩、短い小説。 宜しくお願いします。

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人間と言う洋服

命、生まれ 動いて 死ぬ命は人間と言う手段を買いました。それは、洋服のような物でした。 その洋服は、そろそろ替え時の様です。古くなり、もう洋服としては使えません。 そして、命は人間を脱ぎ去りました。 服は土に帰り、空に帰り、自然の一部へ戻りました。 …次は蝶の洋服を買おうかな、命は言います。 原因と手段と目的 ー命と 人間が生きると 死ー

    • 余白

      優しい君が 私の余白に埋まっていく 君はほんとうに神様みたいだった 今日、会えますか? いたみやすい君の優しさが 傷付き痛いほどに 暴力的に美しく輝くから 本当は君が心配です。 大好きです 君に会いたい、 日向くさい君を 今すぐに抱きしめたい 余白は青く染まってゆく

      • あなたに会いたい

        ああ、 あおい淋しさをこらえて 真昼の星になみだを浸し あなたを大切に想う なぜ?神様はあなたを、 私の心に置き忘れたの あなたの魂は天国の切符を使い あなたの骨は私の夢に濡れる 喋っても淋しくなるばかりです 天国は立ち入り禁止だそうで、 そちらはどうですか? また会いたいです

        • 不思議な朝

          妙に静かな朝は不思議が起きる スープの中に ヒラリと魚なんかが泳ぐ こんな朝には、 いのちがいのちを食べる そんな事はしてはいけませんね だから、そっと目を伏せて おいのりを…

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        人間と言う洋服

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        記事

          気の抜けたソーダ水の中の朝

          今朝、 気の抜けたソーダ水の中 明け方の夜の星が プカプカ浮いて遊んでいた それは気泡 夜空は沈殿していき 気の抜けたソーダ水の底で 今は、静かに眠っている うるむ上澄みの朝が 何かに気がついたけど 今はそのまま静かにしていて

          気の抜けたソーダ水の中の朝

          桃色の熟した果実が 唇を濡らし 呼吸する言葉を 静かにながめている 頬をよせる私のよわい肉に てつかずに残された白い夢 齧っていく その誠実な甘みは 、夏の愛そのもの 果汁は両手にあまるほど拾え ひっきりなしに 啜られる 呼吸する言葉を採取しては 詩を唄った  水。 桃色の熟した果実

          ため息の向こう

          私はため息の向こうに消える 檸檬も腐る、私も腐る 半身、骨をさらした姿勢で 半分魚になって 鏡の中、私に風がふく はみ出た私を鋏で切りとり コラージュする ふりむくと誰かが死ぬ 命の夢の分泌物が 不透明な貝殻となって 沖のほうから渚に向かい 這い上がってくる 人の愚かさを笑いながら

          ため息の向こう

          肉いろの月が七つ

          肉いろの月が七つ 唄を歌う夜更け 私達人でなしの祈り 神様は池の水に泳がせる 細胞に刻まれた月の唄 緑の闇の奥で、かさこそと 散らばっていく 翼も嘴もない鳥の笑い声 肉いろの月が一番遠くて近い場所で それを聴いて 鍵盤を叩く 苦い遊び 肉いろの月が七つ、口をあけて歌う

          肉いろの月が七つ

          神様と分けあったチョコレイト

          今朝方、 お祈りをしながら チョコレエトを 神様と分けあって 色々なこと、 しずかにお話した 神様の声からは、 整った無色の和音が感じられた 私は、乾いた足音さえたてないよう それを聴いた ふと、素直になりながら 詩集を何回も捧げた そんな静かな朝だった

          神様と分けあったチョコレイト

          天国の一歩手前

          刹那を永遠に置きかえる 天国の一歩手前 眠りの森 蒼黒い空に汗ばむ ひわ色の四角の月 それでいい 夢を現にかえし戻しては いけない… 私は神様を血で買った きむつかしい神様を 眠りの森にいくのなら それは非常な覚悟が必要だと だから、買った 天国の一歩手前へと行くため

          天国の一歩手前

          青空

          とんでもない所から 青空が見えました 臍の窪みと 繋がっている あおい空が 私の胎内で ひっそりと息をする ふかい眼差しが優しい 睫毛のかげ 目蓋の裏から透ける思索 耳に言葉をたべさせて 朝へと傾く わたしの身体 あまりにも静かな朝 命の音だけがきこえてくる

          星の病院

          弱った私は 星屑の頓服薬を貰うため 夜のおおきな 長椅子に座って お医者さまに 呼ばれるのを待っていました いつの間やら夜更け 待ち疲れ眠るる 私の手の中に握られた 3週間分の頓服薬があたたかかった 支払いは、 手に握っていたまつ赤なプラム 起きた時には無くなっていました

          星の病院

          円い命

          朝だから 深くは追いません 生真面目に整列する 円い命、の かわいさのました泳ぐ生涯 そこにはありました 刳られて透きとおる器 空虚を運びながら それ自身は 別の円い命の連繋部 けれど、わたしたちは 訳は聞いてはいけません 遠くからやってきた 円い命なのですから そうなのです

          九月の白い花

          桃色の息を吐きながら 鏡を磨けば 澄んだ鏡の中から 季節が静かにうまれる 硝子戸の前でまっている 九月の白い花 雲のような安楽椅子にすわって 無邪気さを撒き散らす それ 。 季節はうまれた 夏の果ては、ふと空を仰ぐ

          九月の白い花

          寂しい逆立ち

          混沌の空をめくると 逆立ちした おまえの寂しさが 癒されたいと 命の中心をさそう 寝台の白布のうえ そこに、希望の芽がふくから 青い青い空が、どさっと落ちる おまえは、ぽつりと卵を産んだ 青い青い寂しい卵を 白い白い白布のうえに 青々と染み付いて だから、私の寂しいも逆立ちするんだ

          寂しい逆立ち

          剥き出しのいのち

          いま、 剥き出しの純粋さが ダリアの切れた茎から いのちの匂いと共に溢れ、 青き金平糖のように輝きました 一粒食べます 罪の味 そのとき、 唇をあける寂しさが ふと、ふりそそぎました 唇は「あ」と洩れかかり 急いで黙ります 言葉を捨てて 私はきっと置いて行かれます それでいいのです

          剥き出しのいのち