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イキタシル詩

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イキタシルシ
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2016年4月の記事一覧

いのちたたえて

どろのうみに のみこまれて

あんたのすがおが わからない

どろのみずを のみすぎて

あんたのこえが きこえない

ねぇ だれもいないせかいで

あたいと あんたが ふたりやったら

あんたは あたいの

こんな あたいの

こころを あけて ふかく いっしょに 

もぐってくれるかな

あんたに ふりかかる すべてに

なすすべも なく うちふるえるしかないあたいを

あんたは ゆるしてくれ

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うちはそれですこしねむれる

いくえにも おりかさなる げきれつな いかり と おそれに

おしつぶされそうになりながら 

おのれの ちいささと ふかくにも とどまる うれいのなかで

うち は あんたを いま おおごえで よび そして まっすぐに うちぬきたい

いつも にげられることを おそれるがゆえに

にげて にげて にげまどって

いったい なにから にげてるのかも わからないぐらい

にげてきたくせに

また に

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いきができるときをゆめに

いきてく なみだのとばりのなかで

こころから わらうことよりも 

こころから なけることなんかを

こころの  どこかで しんしんと

もとめてる うちが いる

とほうもない みらいの ゆめを えがくことよりも

きょうの やつの おなかのいたみが そっときえることのほうが

うちにとっては たいせつやもん

ずいぶんまえに した やくそくを まもるために

めのまえの いまを しらんぷりし

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ちるはなのいま

だれかの しあわせに

こころ  うばわれて

じぶんの あしもとが

なんだか おぼつかなくおもえたり

だれかの ふしあわせに

こころ  うばわれて

じぶんの いきがいを

みつけたように みまちごうたり

そうして ぼくは

ひと と じぶんを

はかりながら いきてるけれど

それは きっと ひとに ちかづきたいからだ

すこしでも ひと とよばれるものに

ちかづきたいからなのだ

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ぼくのダイアモンド

ぼくのダイアモンド

だらだらと たれながす 

くりかえす おうとのみそぎ

そのなかに ひとつ ひかりをみつけた

いつか だれかが 

きまぐれの おなさけで

ぼうしに なげこんだ ダイアモンド

わけも わからず

それは ぼくのだ ぼくのだーーーと

あわてて そこに あった 

ヒリヒリする ウォットカで

のどの おくふかくに 

ながしこんだ あの ダイアモンド

あれは いつだ

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つきのはざまに

つきに おどらされ

なみに のみこまれ

はなに みりょうされ

ここに なみだする

つきに みちびかれ

みちに まよわされ

ゆめに みやぶられ

こいに こだまする

こいする こころが 

しめつける むねの

ぎゅっとする おくに ぼくをひきよせる

きみに とどくかな

こんなまっしろな

まっしろな よるのそらに

きみに うつるかな

なみに ゆらゆらと うく かもめのように

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つきときみのそばに

あたしとしたことが

わかったようなかおをしながら

どこにいるのか はたしているのかどうかすら わからないものと

めんとむかってたいじして ぎゅっとするのか はっとするのか

とうぜんのことながら とうぜんのけつまつとして

なにをいきまいて そんなところでうろうろしてるんでしょうか

あなたのことを すてきね なんておもってほしいのでしょうけど

そんなかんたんに あなたのてのひらで くるく

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ゆくみち

ぼくのゆくみちは はてしなくとおい

いのちを そのいのちとして とおとぶこと

ひびのくらしの さまつなことを だいじにだいじにすること

よきこととおもってことをなさないこと

ひととともに ていねいに あるくこと

つちとともに ていねいに そだつこと

ことばでひとにえいきょうをあたえず

せなかでひととともにあれるように

みずからきちんとはらをすえて そらをみすえて

ちにあしをめりこ

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しばられる

書いたことひとつ

いったことひとつ に

チカラをあたえて そこにとどまり とまどってしまう わたしがいる

ちいさなちいさな

このよになげかけた はもんのひろがりを

いつもいつまでも きにしてしまうのだ

だとしたら かかなきゃいい いわなきゃいい みなきゃいい しらなきゃいい

でも かかずにいられない いわずにいられない みずにいられない しらずにいられない

この なんともいえない 

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がわ

あちらがわ こちらがわ

みるがわ やるがわ

うるがわ かうがわ

するがわ されるがわ

がわ が あんまり すきくない

おなじ じくうを きょうゆうしているのならば

いき と おなじで すってはく はいてすう

どちらにも なれるし どちらでもあるし

どちらでも ないし どちらとか そんなんに わかれないよね

おれのは おまえの

おまえのは おれの

そうやって みんなで みんなの

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いきるようにいきる

なんとはなしに ひっきりなしに

どこまでも どこまでも つきぬけて

はしりまくったあげくに

そっとたちどまって

それにきづかない みんなが

はしりつづけていくうしろすがたを

とおく ちいさくなっていく うしろすがたを 

みるのが すき

そこにたちつくして

わたしだけが とりのこされていってるかのように

おもって ちょっとさみしくなったところに

ふと あたりをみわたせば 

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しんぷる

つながってる

つながってる

つながってるというよりひとつ

ぼくらはひとつ そしてすべてだ

かけひきやおちるおとされる

うらぎりやだましだまされる

そんなちんぷなものたちに

ぼくらのまじりけのない

じゅんすいな

だいすきをけがされてなるものか

であいあいしすきだとおもう

わけなんてわかんない いみなんてしらない

たがいになぜかすきだとおもう

それでそれだけでなにがいけない

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時の流れのまにまに

時に思う

時の流れのまにまに

夢のうつつのまにまに

時に人は出逢い

時に人は別れる

その過ぎ行く時のさなかに

一粒の眩さを憶えたいのさ

その儚さのうちに広がる

果てない永遠を僕は君にみるから

時に思う

時の流れのまにまに

神の導きのまにまに

そうして人は出逢い

そうして人は別れる

夜空に流れる星のように

瞬く煌きだとしても

きみに触れてるそのときだけは

果てしない

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きみのいう未来

すべての誘いに乗っかるってのは

一番 怖いとこややばいとこにいってみるってこと。

その怖さからのがれるための 雑多な音に耳を傾けることじゃない。

そいでそいでそぎ落とした上で

まだ残る それに乗っかりたいんだ。

すべては 天の神様のいうとおり。

だれかのことを気にするがゆえに

誰かの胸に飛びこめない不自由は

がんじがらめのなかにつながれた安堵。

浮いたり沈んだりする浮き草のように

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