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アルチノテ

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私は思う
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2023年10月の記事一覧

ザ・ワールド

学生時代、授業中なる時間が私には退屈すぎて苦痛で仕方がなかった。いつまでたっても時間が進まない。

そこで私は逆転の発想を用いて己の能力向上を目的とした時間の有効活用を編み出してしまった。時間が進まないのであれば、止めてしまえと。

利き手の五本の指をちょこっと曲げて、かざしてふんばるというか念じるというか、内なる者に身をゆだねると、なぜか勝手に私の体は動き出し、己の力の解放の手段を知っていた。知

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要チェック

国会の質疑応答ほど退屈なやりとりは他にはない。ワンヴァース目の質問に対して真っ向からパンチの効いたアンサーを返している場面を見ることなど滅多にない。

日本をレペゼンする気など毛頭なく、裏にある真の目的が悲しいほどに透けて見えている様が実に滑稽である。国民へのリスペクトなど皆無、そんなのアンダーグラウンドでやってくれ。

常時、崇高な討議がなされてしかるべき場所においてドープなリリック カマして、

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「おはよう」の全容

何気なく職場や学校などで交わされる朝のあいさつの言葉。たった一度の朝に、この言葉がいったいどれほどの人々の口から何度、発せられているのだろうか?その言葉の中にどのような意味、意図が内包されているのか掘り下げて考えてみた。

「おはよう」

朝ですね。私はアナタという人間という概念に属する一個体の存在を認識する事に成功しました。それはきっと喜ばしい事であると思われます。あくまでそれは便宜上の話ですが

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それは雨の日の朝

コンビニで数分間の買い物を終えて出入口の横の傘立てを見ると、さっきまであったはずの私の傘がなくなっていた。数日前の雨の日に別のコンビニで買ったばかりの傘である。

傘がついに来たるべきヒューマノイドとの聖戦のために、己の意思を持ちはじめ、自主的にその場をリープしたとは考えづらいし、他人の心に悪意を見い出すのは、出来ることならばしたくはない。

もう一度、傘立てをよく見ると、私の傘とよく似た色合い、

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