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【空き家の現場で16年】肌で感じたいろいろな変化とこれからの事 その6

割引あり

新築住宅の値段が高騰しています。
今まで3,000万円で建っていた新築住宅が5,000万円かかるというくらい、資材や燃料などの高騰の影響をもろに受けています。

こういった影響もあり、空き家を含めた中古住宅が注目されています。
また、政府も空き家を含めたストックを活用したビジネスモデルを後押しするような方針を打ち出しています。

先日のnoteで「民泊新法」が緩和されゲストハウスなどの民泊が始められやすくなったことを書きました。

コロナ以前、空き家管理士協会で行っていた個別相談でも、ゲストハウスやシェアハウスへの活用を考えている人が結構いました。

相談内容から察するに、観光地周辺はゲストハウス、大学近辺や家賃が高い地域などはシェアハウス、地方の農村部では外国人技能実習生向けにシェアハウスといった感じだったとおもいます。

1 ゲストハウスとシェアハウスはまったく違う

ところで「ゲストハウス」と「シェアハウス」は聞いた感じとても近い感じがしますが実際のところ何がちがうんでしょう?

wikipediaによると、ざっくりいうとゲストハウスは安価な簡易宿泊施設。簡易宿所B&Bの類。

決まった定義は無いが、旅行者のための安価な「宿泊施設」をこう呼ぶことが多い。ユースホステルに似た運営形式であり、相部屋が基本となる施設もある。
2020年の東京オリンピックを見込んだ外国人観光客を見込んでか、2015年ごろから都内を中心にゲストハウスが急増している。日本においては、外国人の利用が多いとされる。
とあります。

シェアハウスはというと、
一つの住居に複数人が共同で暮らす賃貸物件を指す和製英語。一般的にはキッチンやリビング、バスルームなどを共同で使用し、プライバシー空間として個室を利用する。

長期的に「住居」として利用するケースが多く、高い家賃を何人かで共同で生活することで割安に住むことができるといった感じでしょうか。


また、少し前になりますが、空き家管理士協会のメルマガで以下の記事を紹介しました。

~空き家をシェアハウスに 東京・豊島が条例案~
東京都豊島区は空き家をシェアハウスとして活用しやすくする事業を2018年度に始める。空き家をシェアハウスにする場合、建築基準法の用途を変え、大幅な改修が必要になるため利活用が進まなかった。居住希望者全員が連名で入居契約をすることなどを条件に、用途変更せずシェアハウスとして使える仕組みを作る。こうした自治体の試みは全国でも珍しいという。
 15日開会の11月議会に条例案を提出した。条例案の可決、成立を経て18年4月施行をめざす。
 複数の人間が個別にオーナーと契約し共同生活するシェアハウスは建築基準法で「寄宿舎」の用途になる。寄宿舎は防災対策のため、非常用照明や火災報知機の設置などが必要になる。一般的に改修費用は数百万円かかるため、シェアハウス運営をあきらめる空き家オーナーも多かった。
  今回の条例案は連名で入居契約し、家族のような住み方をすれば「住宅」の用途はそのままで、改修せずにシェア居住ができるというものだ。
 条件として、入居者全員が連名でオーナーと契約し家賃滞納の連帯責任を負うことや、居住者全員が親族関係にないことなどを条例案に盛り込んだ。居室の床面積は4畳半程度の7平方メートル以上とし、原則として居住者数は居室数を上限にする。戸建てだけでなく、複数の部屋を備える賃貸マンションなども対象にする。
  申請は空き家のオーナーが区に出し、有識者でつくる区の審議会が認めれば認定証を交付する。施設には目視できる場所に認定証の掲示を促し、脱法ハウスなど違法な物件でないことを示す。
 区が想定する入居者のイメージとして、シングルマザーの女性同士が共同生活して子育てを助け合ったり、単身高齢者が学生と同居したりする事例を想定している。家賃はオーナーと入居者の話し合いで決める。空き家を利活用して、経済的に生活が苦しい人や学生らが安上がりに居住できる環境をつくる。
どのような住人達になるのかで大きく存在価値が変わってきそうな条例ですが、規制の緩和が進むという面では一歩進んだ気がするし、面白い気もします。
今後、どんな感じになっていくのか楽しみな試みですので追跡取材を楽しみにしてます。

日経新聞記事より

この事業、セーフティネット住宅の側面もありそうですが、ここまで来るのに紆余曲折あったようです。

2 空き家活用をすすめるためには規制緩和が大事

本来、このような転用をおこなう場合、【空き家】は建築基準法上「寄宿舎」となり、防災対策のため、非常用照明や火災報知機の設置などが必要となりますが、豊島区は延べ面積150平方メートル以下、2階建て以下の戸建て民家について
・火災報知機設置
・2方向の避難路確保
・障害を持つ入居者への配慮
・居住者は4人以上
・居住者は18歳以上で親族関係にないこと
・床面積は各7㎡以上
・契約は居住者全員が連名で、債務は連帯責任
・契約者以外は入居できない

などを条件に、「寄宿舎」 でなく「一般住宅」とみなし使用を認める条例案を準備しました。
また、以前「脱法ハウス」と呼ばれる違法なシェアハウスが問題になったこともあり認定制度も導入。

所有者と運営者の安全確保への責務も明確に し、立ち入り調査権で悪用を防ぐ事としました。

3 空き家活用でゲストハウスやグループホームが始めやすくなる

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