白昼に遊ぶ手折った花

aiさんのお題は白昼に遊ぶ手折った花です

この間、自立支援センターの方と一緒にガーデンの手入れをしてきたときの話です。

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引っこ抜かないように、ハサミを手渡された。
『根っこから折らなければ、抜かなければ、またきっと生えてくるから。来年も。』

一度限りの人生だと思っていた私は、
『あぁ次があるんだな』と思った。

花は、どこからともなく、ぱっと出てくるものなのだと、なんとなく思っていた。ばかだ笑

あんまり、花のことすらもよく分かっていなかったのかもしれない。

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みんな、きれいな花を選ぶ、色があざやかなものを選ぶのだけど、私だけはどうしても、そんなものがあることに、そんなものを手折っていいことに、その概念すらないほどに、抵抗があって、葉っぱを見ていた。

ラベンダーの薄い色合いの葉っぱとか、ミントとか。そういう葉系。

だから、女性陣が、きれいな花を摘んでいるのを見ておどろいた。

『さまになってるなあ』と思ったし、自分が見ていたものに、視野の狭さが相まって、なんだか心が恥ずかしく思った。

でも、その人たちは、ガーデンですれ違うと、私にその花束を授けてくれた。

それが本当に嬉しかった。みんなの見方とか、世界の美しさとか、預けてくれている、授けてくれているようで、祝福のように嬉しかった。

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