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死神が寄り添う瞬間に。

暗闇に飲み込まれそうになって、追い込まれて、怖くて、助けてと泣き喚く。
そんなどん底で、何日も何週間も、もがき苦しみ泣き疲れた頃に、
ハッと我にかえり、何をそんなに苦しんでいたのかと顧みる。
そして、落ち込んでいた日々に出来なかったことや、
無駄にしてしまった時間を取り戻そうと急に活動的になる。

双極性障害になってから、ずっと私の人生はこの繰り返し。

時々、そんなに苦しいならいっそ消えちゃおうよ。と誰かが囁く。
今なら高いところから飛び降りられる、線路にポンと飛び込める。
そんな気分になったことも数えきれないほどある。

この瞬間を、死神が寄り添う瞬間って言うんだって。

なんとなく納得してしまった。

最近知ったんだけれど、普通の人は、日常的に頭の中で、
”死にたい”とか”消えたい”とか思わないらしい。

そこがもう普通の人とは違うんだって思った。
自分で人生を終わらせる方法とか、そんな知識ばかり増えていく。
もちろん自分自身の人生の終え方も既に決めてあったりね。
(明確な予定はないけれど)

そんなこと、みんな考えていないんだって思うと、いいなって。
生きてることに罪悪感を感じない人生、私も生きてみたい。
人に迷惑をかけるたび、嫌われるたび、裏切られるたび、
なんで生きているんだろう、なんで生まれてきたのだろうと考え込む。

いっそのこと、こんなに辛いなら、さっさと消えてしまえば楽なのに
まだやりたいこともあったりして。
つまり、まだ死ぬには心残りもあるってわけ。

死神もどっちだよって呆れて笑ってる。

死神。っていうと、デスノートのイメージが強いけれど、
幼少期は、あのリュークが怖かったな。

大人になって改めてデスノート見てみたら、
最後のリュークの『楽しかったぜ、月』
って言葉で泣けてしまった。

生きる意味は人それぞれだと思う。

私も、今はまだあるかな。生きる意味。
叶えたいこともあるし、行きたいところもある。
まだ、好きな人の横顔を色んな景色と重ねて隣で見ていたい。

この世界を出ていくのは、今じゃなくても急がなくてもいい。
やりたいことや叶えたいことが尽きたら、
その時は、死神と一緒に出かけようと思う。



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