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新世界秩序:BRICS拡大が引き起こす米ドル崩壊 VII

 2024年1月1日からBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)に、エジプト、エチオピア、 #イラン #サウジアラビア 、アラブ首長国連邦(UAE)の五カ国が参加しました。元々は、新規に加盟した五カ国に加えて、アルゼンチンも加盟する予定でしたが、新大統領の下で加盟申請を取り下げました。依然として二国間関係の強化を目指しています。さらに加盟を検討している国には、 #トルコ 、インドネシア、タイ、パキスタン、カザフスタン、 #アルジェリア 、セネガル、ナイジェリア、ニカラグアがあります。

In the picture: Proposed BRICS expansion

#BRICS の目的は、経済協力の強化や新興市場の声を強化することであり、その一環として米ドル依存の低減も図っています。イランのBRICS加盟は、米ドルの #基軸通貨 としての地位に致命的な影響を与える可能性があります。

#ASEAN 諸国でも、急激な #脱ドル が進んでいます。地域経済の自立を強化し、外部からの経済的影響を減少させるため、自国通貨での取引を促進するためにQRコードを利用した地域決済システムが導入されています。

 インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は、地政学的リスクを避けるために地域の銀行が発行するクレジットカードの利用を推奨しています。ロシアに対する制裁の影響を例に、外国通貨の使用が引き起こす潜在的なリスクについて警告しています。簡単に説明すると、インドネシア国内では徐々に、VISAとMASTERCARDを使えなくするということです。

 この米ドル離れは、数十年掛けて進行するのではなく、数年内に米ドルが基軸通貨としての機能を失う可能性があると主張しています。BRICSの影響を過小評価している方が多いですが、タイのBRICS加盟も米ドル崩壊に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 在留邦人の数は、留学生数や海外支社の増加や減少、さらにはコロナの影響などで大きく変化しています。最も多いのはカリフォルニア州で、同州内だけで13~15万人前後の日本人が在留しています。バンコクには、その約半数の6~7万人程度が在留しているので、この記事の読者の中にも、タイに長期滞在したり、旅行で訪問した方が多いと思います。

 昔から #バンコク を知っている人は、近年のバンコクの急激な開発に驚いているでしょう。バンコクの中心部はまるでドバイのような建設ラッシュになっています。新規に建設されているビルの数はドバイほどではありませんが、 #マハナコン ・タワーの周辺の奇抜なデザインのビル群は、急激に発展を遂げています。

マハナコン・タワーの周辺の奇抜なデザインのビル群

 BRICSの主要メンバーである中国以外で急成長している都市としては、ドバイとシンガポールが挙げられますが、タイは2023年時点でシンガポールをDGPでも経済成長率でも上回っており、しかも、大きな伸び代を残しています。

 しかし、2024年時点でタイよりも急成長している #エマージング・カントリー には、 #ベトナム (6.4%)、 #カンボジア (6.1%)、 #エチオピア (6.7%)、 #ルワンダ (7.2%)、 #セネガル (8.8%)、 #ニジェール (11.1%)、 #コートジボワール (6.6%)、 #ガイアナ (19.8%)、 #イラク (7.5%)などがあります。これらの国々は、必ずしもアメリカと良好な関係を持っていないことに着目すべきでしょう。

つづく…

#武智倫太郎

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