第13回 ロッキー3 (1982 米)
ロッキーシリーズをホモ視点で見た時、最もクローズアップされがちなのが今作『ロッキー3』です。それは一回見ればそりゃあそうだろうなと納得する代物ですが、この作品はシリーズの転換点となりました。
挑戦者から王者になったロッキー、『ランボー』に向けて一層ムキムキになったスタローン、今作から使われ始めた「Eye of the tiger」にミッキーの退場、このあたりからロッキーシリーズは客は入るが評論家から嫌われる映画の典型となります。というよりも、スタローンがそういう評価になったというべきでしょう。
私は映画に芸術性なんて求める方ではないですし、BL的観点から見てこの映画は絶対に外すことができない一本ですので、あくまで公平(にホモ呼ばわり)なレビューをします。
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真面目に解説
赤コーナーと青コーナー
今作が従来と決定的に違う点は、ロッキーが青コーナーの挑戦者から、赤コーナーのチャンピオンになったという事です。
これは大変なことです。攻め受けが変わるくらいの大問題です。ロッキーは10回もタイトルを防衛した上、広告の仕事にも慣れ、豪邸に住んでハーレー乗り回してすっかり大金持ちとなってしまいます。
そして今でもフィラデルフィア美術館にあるロッキーの銅像の落成式で引退を表明し、チャンピオンのまま勝ち逃げを画策します。ボクシングの世界ではあまり褒められない引き際です。
しかし、これで引退しては映画が進みません。ロッキーは幸せを掴めない宿命にあるのです。
猪木もびっくり
フレージャー、デュランと来た有名人枠は、今作はプロレスラーのハルク・ホーガンです。「イチバーンの外人」「猪木が舌出して気絶した時の外人」などと言えば80年代を生きた人には通じると思います。
サンダー・リップの役名でロッキーとチャリティの異種格闘技戦をするわけですが、201センチの長身とあって小兵のスタローンと並ぶと化け物のようにでかく見えます。昔のレスラーはとにかくデカかったのです。勿論スタローンとはステロイド仲間です。
もはやプロレスが事前の打ち合わせの元に成立しているのは知れ渡った話ですが、ロッキー陣営がリップにビビっていることに注目です。特にミッキーは心臓の調子を悪くするほど恐れています。
今作でミッキーは1905年生まれであることが判明します。怪我の心配もあるのでしょうが、ミッキーの若い頃のプロレスは八百長とは言え、本当に強い男がチャンピオンになる時代でした。酒場の喧嘩で負けるような男にはベルトは預けられないのです。
そもそもプロレスとボクシングは同じコミッションが仕切っていたくらいで、19世紀までは打ち合わせなしで試合が行われていました。しかし、面白くないうえ試合時間が何時間にもなるので興行として成立しなくなっていきました。
そこで事前にレスラー同士で力関係を計っておいて、その力関係に基づいて適当な時間で見せ場を作って終わるようにしたのが今のプロレスの原型になりました。ミッキーはそんな時代のレスラーを知っているのです。
金髪の姉ちゃんを引き連れて派手な衣装で入場してきたリップはロッキーを肉団子呼ばわりし、場外乱闘、ブレーンバスターとプロレス的にロッキーを散々痛めつけ、ロッキーはグローブを外して応戦、ポーリーの椅子攻撃や掟破りのボディスラムと反撃に出て、お互いの見せ場を作ったところで時間切れで引き分けとなります。
お互いの見せ場を作り、お互いの格を下げずに盛り上げて終わる。プロレスのお手本というべき名試合です。異種格闘技戦なんてものは話題倒れでつまらないと相場が決まっているのですが。
そして試合後はお互い労をねぎらい、ラフファイトは対戦相手も盛り上げる為とフォローも入ってエイドリアンとジュニアを連れて記念撮影し、7万5千ドルも寄付が集まって万々歳となります。
プロレス側もちゃんと立てるのがスタローンの面倒見の良さです。というよりも、スタローンの母親は本業の占い師の傍らで女子プロレス団体の運営にかかわっていたくらいで、プロレスとは相性が良いのです。その団体がNetflixで好評を博した『GLOW』のモデルだったりします。
今作のおかげでホーガンは世界的な知名度を獲得し、プロレスが巨大産業になるのに大きな貢献をしました。しかし、彼の人生も大概エクスペンダブルなのは因縁としか思えません。
ちなみにレフリーはこれまたその筋では知られたレッドシューズ・ドゥーガンです。70過ぎというのにぶん投げられて元気です。こういう仕掛けもあるのでプロレスのレフリーはレスラーと同様のトレーニングをするのだそうです。
マッチメイク
こんなチャリティーをするほど余裕が出来、半分腑抜けた状態のロッキーに立ちふさがるのが、ギャーギャー喚きながら連続KOで世界ランキング1位まで上り詰めたMr.T演じるクラバー・ラングです。
モヒカンと派手なアクセサリーで変態一歩手前の格好、見覚えがある人も多いのではないでしょうか?『特攻野郎Aチーム』のコングです。メカの達人で飛行機だけは勘弁なの人です。
この頃は役者の片手間にボディガードをしていましたが、モハメド・アリの紹介で出演が決まりました。この作品でこの人もまた世界に名を知られるようになります。勿論スタローンとはステロイド仲間です。
銅像の落成式で挑戦を申し込み、ロッキーは弱い相手としかやらないと挑発します。挑戦を受けようとするロッキーをミッキーは「やるなら俺抜きでやれ」と止めますが、エイドリアンに本当の男を見せてやるからアパートに来いと最低な挑発を決めてロッキーはついに挑戦を受けてしまいます。
ミッキーはあいつは本当に強いから腑抜けたお前では勝てないと冷静な判断を下しますが、果たしてその通り、ロッキーはKO負けしてしまいます。しかもミッキーは心臓を悪くして死んでしまいます。
およそタイトルマッチはチャンピオン側が有利です。チャンピオンの方が金を持っているからです。対戦相手も会場もチャンピオン側が決めることができます。危険な相手や試合がつまらなくなりそうな相手を避けてマッチメイクをするのもマネージャーの仕事なのです。
その点ミッキーは非常に優秀だったわけですが、最後はロッキーがわがままを通した挙句ベルトを失ってしまいます。そう、前作のアポロとデュークの転落と同じ構図です。
腑抜けロッキー
ロッキーは明らかに腑抜けていました。大金持ちになるとハングリー精神が失われます。ボクサーからハングリー精神が無くなると弱くなります。
バブル期は日本のボクシングの暗黒時代でした。興行数は増える一方、マイク・タイソンが東京ドームのこけら落としで試合をしたり、ミッキー・ロークのデビュー戦が武道館で行われたり(八百長丸出しのネコパンチでKO勝ち)と一見は盛り上がっていましたし、ボクサーの暮らし向きも良かったのですが、世界チャンピオンがずっと出ない時期が続きました。
これではいかんと金にものを言わせて世界タイトルマッチが盛んにおこなわれましたが、日本人挑戦者はことごとく負けて世界戦21連敗という不名誉な記録が生まれてしまいました。日本のどこを探してもハングリーなどなかった時代を象徴する出来事です。
ロッキーはまさにハングリー精神を忘れていました。ラングとのタイトルマッチを控えても公開練習はバックバンドが音楽を奏で、ポーリーがグッズを売り歩き、まるでディスコのような有様です。ミッキーは当然お怒りですが、ロッキーはこれがロッキースタイルとのたまいます。
一方ラングは無人のジムでやたらと叫びながらストイックに練習に励みます。こりゃあ負けるのは当たり前です。
もっとも、絶対この映画を観て影響を受けていそうなメイウェザーはこんな調子でも一向に負ける気配がありません。ボクシングは才能が9割というのが残酷な現実でもあるのです。
ロッキーは前作までのアポロ同様守りに入っていたわけです。守りに入ったファイターほど醜いものはありません。しかし、友達は金では買えないのです。
友達は金では買えない
ロッキーに負けて引退したアポロは解説者に収まっています。世界チャンピオンは大抵スラムに逆戻りという事を考えれば、実に恵まれた第2の人生です。
ロッキーを高く買って応援してくれますが、自分と同じ轍を踏んでしまったロッキーはものの見事にラングに敗れます。
しかし、アポロは解説者に収まっていられませんでした。ベルトもミッキーも失ってジムでいじけるロッキーの元にさっそうと現れ、ロッキーが腑抜けたことを完全に見抜き、カムバックを促します。
渋々応じたロッキーをアポロは自分が育ったというロスのスラムにあるジムに連れていき、デュークと一緒にロッキーの課題であるフットワークを改善させるべくトレーニングに入ります。
わざわざスラムのジムでボロのホテルに泊まらせてトレーニングさせるのはハングリー精神と「虎の眼」を取り戻させるためです。ジムにはハングリー精神にあふれた若い衆がゴロゴロしています。これが本当のボクシングというものです。
ボクシング物の定番の試練である減量はヘビー級のロッキーには必要ないのですが、今作では精神の減量が行われるわけです。
白人はつらいよ
ロッキーはフットワークに課題があるので、アポロはそこから改善を図ります。ここで名曲「Eye of the tiger」をかけながらステップを基礎から学び、水泳(これは理に適ってる)、アポロとの海岸での走り込みと、古風なミッキーより幾分か合理的なトレーニングでロッキーの再生を図ります。
ポーリーは「黒人とは違う」とこぼします。これはポーリーにしてはもっともです。この問題はスポーツ界ではタブー視されがちですが、やっぱり人種によって身体特性は違うのです。
しかし、ロッキーはくじけそうになりながらもエイドリアンに発破をかけられ、トレーニングをやり遂げます。前作では復帰しようとしたロッキーを邪魔していたのに、今度は怖がるロッキーを励ますのです。良い奥さんです。コンドームからローションに格上げです。
最後は根性
ボクシングとはそういうものです。ロッキーはフットワークを強化しグラバーとのリターンマッチに臨みます。身体つきが前作までとは明らかに違います。というのも、今作のスタローンは『ランボー』に向けて仕上げていたのです。
あんな筋肉はボクサーにも軍人にも不要なのは筋トレブームの昨今では常識ですが、ステロイドに手を染めるような人種にはそんなことはどうでもいいのです。日本一の文豪も、切腹を思いとどまっていれば使ったに違いないのです。
滑り出しはフットワークを駆使して快調だったロッキーですが、すぐにクラバーの荒っぽいファイトスタイルに呑まれてしまいます。
結局ロッキーはクラバーを挑発して打たせるだけ打たせて疲れさせる根性に訴えるスタイルに戻ります。モハメド・アリも用いた戦術ですが、言うまでもなくこれは身体に大変な負担がかかります。
結局この作戦がはまってロッキーは見事返り咲きを果たします。多分、スタローン当人のフットワークの問題があったのでしょう。いくらムキムキでも30代半ばのおっさんですから。
第七芸術
返り咲きを果たしたロッキーは、ジムの地下でアポロと2人きりのリターンマッチを行い、殴り合いが始まる瞬間に映画が終わります。映画史に残るラストシーンです。
エンドロールではこの瞬間を描いた極彩色の絵が使われます。これはスタローンと個人的な親交があり、リングアナウンサー役も務めた高名な画家のリロイ・ニーマンの作です。クラバーとの防衛戦の前の派手な公開練習の時に掲げられていた巨大なロッキーの肖像画もこの人の作です。以後この人は毎回出演するようになります。
スタローン自身は中退とは言え大学で演劇を学んだ(ロッキーの稼ぎで復学して卒業)という結構なインテリなので画家の友人がいるのは別におかしな話ではないのですが、それでも少し意外です。
余談ですが、今作でロッキーステップの頂上に設置されたロッキーの銅像は、今は階段の下に移されています。多分美術館の運営に携わるような人にとって、映画のキャラクターがゴッホやセザンヌより人気なのは面白くなかったのでしょう。
BL的に解説
あれ?ガッツォさんは?
あれだけロッキーによくしてくれたガッツォさんは、冒頭の回想シーンで愛人と抱き合って喜ぶ姿を最後に姿を消します。ロッキーの七不思議のひとつです。
一般には世界チャンピオンとなったロッキーと、お天道様の下を歩けない身分の自分が付き合っているのは好ましくないという判断から自ら身を引いたと解釈されています。
なんと美しい愛でしょうか?マフィアにファイトマネーをひたすら搾取され続けるボクサーが腐るほどいるというのに、さすがにコルレオーネファミリー仕込みです。ヴィトーをジャック・デンプシーが迷惑がっていたのを見ていたに違いありません。
しかし、その行動もひとえにロッキーへの愛の産物です。ガッツォさんは今日もリビングでロッキーの試合に「やっちまえ」と声援を送っているのです。愛人という高価なコンドームを伴って。
ポーリー×
前作ではロッキーを金で買えるほど優位に立っていたポーリーですが、世界チャンピオンとなったロッキーの前に立場が再逆転します。
どいつもこいつもロッキーのおまけ扱いをしてうっ憤をためたポーリーは、ゲームセンターでロッキーのピンボールが稼働してるのを見つけて破壊し、留置所にぶちこまれます。男のジェラシーは醜いものです。
引き取りに来たロッキーにポーリーはうっ憤をぶつけます。ポーリーは構ってくれなくて寂しいのです。
嫉妬に狂ったポーリーは前作でもらった時計を投げ捨て、最初の女との別れ話を付けてやっただのと昔話を持ち出してロッキーをなじります。
一方ロッキーは「俺はお前を実の兄貴のように思ってる」「お前はやきもち焼きの怠け者」など、ド直球の愛を吐露しますが、最後はポーリーはロッキーに殴りかかって「仕事をくれ」と情けない本音を吐きます。「最初からそう言え」とロッキーは相変わらずの優しさです。この後ヤってます。
こうして縁者親類を意味もなく雇うのはアリやタイソンさえ嵌ったボクサーの死亡フラグなのですが、ポーリーはせいぜい小汚い格好でジュニアに競馬の指南をする程度で、あとはグッズ販売やセコンドとしてちゃんと仕事をこなしています。だからこそロッキーは身体を許すのです。
クラバーとの防衛戦を前に心臓を悪くしてダウンしたミッキーの代わりにセコンドに入ります。ロッキーとしてもポーリーに一定の信頼を置いていた証拠です。
再起を図ってロスへ向かうロッキーにもポーリーはエイドリアンと一緒に同行します。明らかに不機嫌です。ライバルが一気に増えたのですから当然でしょう。特に仕事もないのに最後まで一緒に居たのもこれで説明が付きます。
そしてリターンマッチでもセコンドについて苦楽を分かち合います。人数制限のあるセコンドに、セコンドの技術があるとは思えないポーリーを入れるのはロッキーの愛情表現に他なりません。
ミッキー×
ロッキーはミッキーの最期にして最高のボクサーであり、最愛の人です。慎重に相手を選び、俺のロッキーを守る為に奔走します。
異種格闘技戦を最も心配していたのはミッキーでした。ボクサーならある程度力量を想像できますが、レスラー相手となるとデカくて強いという認識しかないからです。俺のロッキーの危機に心臓の調子も悪そうです。
そうしてクラバーの力量を完璧に見抜き、対戦を避けようとしますが、ロッキーは応じてしまいます。怒るミッキーですが、「10年間下着を取り換えていないのをばらす」と訳の分からない脅しでロッキーは試合を主張します。
なんでそんなことを知っているのかという話です。心臓を悪くした理由が伺えます。女は足に来ますが、男は心臓に来るのです。
しかし、対戦が決まった以上ベストを尽くそうとするミッキー。なんて尊いのでしょうか。腑抜けて「ロッキースタイル」の練習をするロッキーを何とか昔に戻そうとします。しかし、試合を前に心臓が限界を迎えます。
ロッキーは激しく動揺して試合を中止にしようとします。しかし、ミッキーは「さっさと済ませてこい」と最高傑作にして最愛の人であるロッキーを送り出します。
しかし、クラバーはミッキーの見立て通り恐ろしく強く、ロッキーは動揺してミッキーを呼んでくれと狼狽え、KO負けを喫します。最後に頼りにするのはミッキーなのです。
しかし、ミッキーはというと試合が終わるまで病院へはいけないと意地を張り、ロッカールームでロッキーの嘘の勝利報告を聞いて息絶えます。「俺を一人にしないでくれ」と泣き叫ぶロッキー。側ではポーリーやエイドリアンも泣いているのにこの台詞。そう、二人の愛の前にはコンドームさえ必要ないのです。
アポロ×
最愛の人を失って傷心のロッキーですが、そんな彼も新しい愛に目覚めます。そう、お待ちかねのアポロの登場です。
ジムでいじけるロッキーに「違ったボクシングを俺が教えてやる」と持ち掛けます。傷心の相手なら落ちやすい。これは性別不問での恋の駆け引きの基本です。
更にはロッキーに負けた「誰にも言えず一人で耐えた」と語るアポロ。あんな素敵な奥さんが居ながらどうして一人で耐えたのか?何のことはありません。男同士の問題に女を入れることは許されないのです。
2人が組めばもう一度世界タイトルが取れるとアポロは言いますが、タイトルはどうでもいいのです。とりあえずロッキーと組みたいのです。そして最後は「お前に惚れたんだ」と全盛期の小錦の如き押しの一手でロッキーを落とします。女人禁制の世界です。
そしてホモの首都であるカルフォルニアでデュークと二人してミッキーの教えなかった未知の世界へロッキーを引きずり込みます。未知の快感に完全に屈服するロッキー。
一緒に連れてきたエイドリアンというローションの力添えもあり、ロッキーはついにアポロに走り勝ちます。大喜びしながら波打ち際で抱き合う二人。カリフォルニアだからいいようなものを、テキサスなら近所のカウボーイに処刑されます。
そしてリターンマッチを迎え、バンテージを巻いてやり、自分の現役時代のトランクスを履けと強要するアポロ。どう考えてもプレイの一環です。「洗って返せ」と言っていますが、洗わないほうが喜ぶのは明白です。ミッキーの件と言い、ロッキーはつくづく下着に縁があります。
そうして勝利を飾り、二人きりで再戦する二人。三年前から改めて決着をつけたいと思っていたと長い片思いを告げるアポロ。
アポロの「誰も観ちゃいないさ」「秘密兵器を取ってある」という言葉が全てです。ここには邪魔をする者は誰も居ないのです。エンドロールが終わるころにはアポロの秘密兵器がイタリアの種馬をイタリアの雌馬にしているのです。
デューク×
新おやっさんの彼も忘れてはいけません。ロッキーが勝った瞬間、誰よりも早くリングに飛び込み、ロッキーを肩車したのは誰あろうデュークなのです。
もっとも、彼については今回は多くは語りません。彼についてはこれからです。
クラバー×
そもそもクラバーは何故ロッキーをあんなに付け狙ったのかという話です。ランキング1位ということは、ロッキーが引退すればもっと楽な相手と王者決定戦を戦ってタイトルを取るチャンスが回って来るのです。
この非合理的な判断も、ロッキーに彼は惚れていたとすれば説明が付きます。しかし、ロッキーをモノにするのはチャンピオンベルトの獲得よりも遠い道です。ロッキーと戦うのが一番の近道なのです。
彼の身体もステロイドを使っているのは明白です。ステロイドは勃起不全になるのは有名な話ですが、短期的には性欲が昂進します。そして粗暴で短気になります。安物のバイアグラにはステロイドがよく混ざっているそうです。
クラバーのゴングさえ聞かない凶暴さも、ロッキーへの執着もこれではっきりしました。男のジェラシーは醜いのです。
そもそもMr.Tと言えば飛行機だけは勘弁なです。ロッキーの吹替と言えば羽佐間道夫。そう、変装(という名のコスプレ)と奇襲戦法(という名の力押し)の名人であるハンニバル大佐と同じ声です。
『特攻野郎Aチーム』は恐ろしくホモ臭い作品です。腐女子の皆様は是非見るべきです。というよりも、ベトナム戦争の絡む作品は押し並べてホモ臭いので覚えておいてください。
お勧めの映画
独自の統計(主観)に基づきマッチング度を調査し、本noteから関連作品並びに本作の気に入った方にお勧めの映画を5点満点にて紹介します。
『ロッキー』(1976 米)
『ロッキー2』(1979 米)
『ロッキー4/炎の友情』(1985 米)
『ロッキー5/最後のドラマ』(1990 米)
『ロッキー・ザ・ファイナル』(2006 米)
『クリード チャンプを継ぐ男』(2015 米)
『クリード 炎の宿敵』(2018 米)
『レイジング・ブル』(1980 米)(★★★★★)(上品なボクシング映画)
『リベンジ・マッチ』(2013 米)(★★★★)(そして悪魔合体)
『ランボー』(1982 米)(★★★★★)(根暗な側面の出たスタローン)
『エクスペンダブルズ』(2010 米)(★★★★)(ねじの外れたスタローン)
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