見出し画像

2020年、ADHDの私が大掃除をしていて思ったこと。(後編)


ADHD_noteです。

今回は、(前編)からの続きを書きたいと思います。


2 過集中の特性で、2~3年分たまっていた片づけ(モノの処分)が一気にできた。

(※後に書く、”3”の、ADHDの人におすすめの片づけ方法を試していただくことで、実現できると思います。)


・ほこり、燃えるごみ類

まず、片づけの最初は、ほこりやごみといったものを取り除き、捨てることから始めることをおすすめします。

ほこりについては、床に溜まっていることもありますが、棚の上に有るモノや本などにも付いているので、それらをまずは拭き取るか、はたきなどで床に落とし、床のほこりと一緒にまとめて捨てます。

具体的には、
いわゆる粘着テープ ”コロコロ” や、掃除機を使って一気に、徹底的に取り除きます。
その後、45L程度の大きさのゴミ袋に燃えるゴミとしてぶち込み、初日だけで、デスクやイスの周りなどのほこりや燃えるごみについては、かなりきれいになりました。
(元々捨てる予定のモノに、ほこりがついていれば、そのモノ自体まるごと、即、捨てるようにします。)


・DM・冊子などの紙類

他に、大きく部屋が散らかる原因として、
DM(ダイレクトメール)や冊子などの紙類を、なぜか取って置いてしまう癖があります。(ADHDあるあるだと思っています。)

一応私は、DM・冊子の種類によって分別していますが、さすがに毎月5通、10通と届けば、半年~1年もすれば、床や棚の一部分を占領する程の量になることもあります。

※昨年は、仕事が忙しかったこともあり、年末の片づけに注力できなかったこともあり、かなりの量が溜まっていました。
(今年は2年分の散らかりが溜まっていたことになります・・・。)

さて、そんなDMなど ”紙” の処分の仕方については、個人情報が記載されていることもあり、シュレッダーでの裁断をおすすめします。

私の場合、個人事業をやっていたこともあり、仕事でも使えるようなシュレッダー(Fellowes製のもの)を活用して、古い時期の紙類から、次々にシュレッダーに ”ダンク” して裁断しまくります。(これ、かなりの快感ですw)

裁断して細かくなった紙くずは、紙袋に入れて、”紙の収集日”に出します。


・未使用の日用品類

前編の記事で挙げた通り、いくつもいくつも同じもの(未使用の洗剤など)が次々に出てくる、『ん?』『デジャヴ?』と思う状態については、、、、

『同じジャンルごとに分けて置けばいい!』


という結論に至りました。

たとえば、消臭スプレーの詰替え・消毒液の詰替えなどは、棚などに ”ドラッグストアよろしく” 専用スペースを作って並べます。
(私の場合、置くスペースを商品2~3個分の幅(広くても30cmほど)とし、あまり広くならないように、奥には2~3個までと決めています。そのようにすることで、”モノを並べること”を目的とするような”本末転倒”になること、使用期限切れを防ぎます。)

適度に並べることで視覚的に、『あ、まだこれだけあるから大丈夫だな』とか、『もうあと少しで無くなるから、1つ買って補充しておくか』という判断がしやすくなりますし、モノの置き場としても、”ここには、洗剤類以外は置かない” と結果的に決まることになるため、一石二鳥です。


最後に、
私が今回の片づけで、特に多動衝動性優位(もしくは混合型)のADHDの場合に適しているのではないかと思う方法について書きたいと思います。
(これによって、2~3年分の片づけが一気に出来ました。)


3 ADHDの人におすすめの片づけ方法を見つけた!?

(※私個人的見解のため、あえて ”!?” と表現しています。ADHD当事者の方、全てに当てはまるわけではないと思いますので、あしからずご了承ください。)

私の見つけ出した方法。

それは、

”視界に入ったものを即捨てる” という方法です。

(※正確には、”視界に入ったもの=ゴミだった場合” に即、捨てます。)


この方法はシンプルですが、本当におすすめです。

これを意識するだけで、

前日にはそれほど気にならなかったり、
まぁ、まだ使えるか・・・などと思っていたものも、
翌朝には、(なんなら寝起きすぐでも)スムーズに捨てることが出来ます。


”注意が散漫” というのが、ADHDの主な特性です。

定型発達の人であれば、
家の中で ”視界に入っていて” かつ、 ”要らないもの(=ゴミ)” と、認識できるものは、即(その場で)捨てることが出来るはずです。

しかし、私のようなADHDの特性があると、

そもそも、定型発達の人が ”視界に入っているもの” に関して、脳の特性から、気が付かない(気づくことができない)という現象が起こります。

余談ですが、、、
だから普段、定型発達の(特に頭の回転が早そうな)人といると、

『は? 今、書いてあったじゃん』

『目の前にあるじゃん』

などと言われることがあります。。


これが、定型発達の人とADHDの人の脳の違いから起こる、

”認識の誤差” です。


要は、

”同じものを見ていても、見えているもの(情報)が違う”ということです。


そこで私が考えた方法は、

視覚特性での ”不注意” や、衝動多動性での ”気が散る” ということを逆手に取り、

とにかくまず、

”大掃除” と、”捨てる”

という2つに絞って意識を集中して、
 ”一瞬でも視界に入ったもの”、”少しでも気になったもの” について、それがゴミか不要なものであれば、即反応して、その場で躊躇なく、 ”ゴミ箱(袋)にダンクシュート” を決めるという方法です。
(かならず、その場で、瞬時に捨てることが重要です。)


ちなみにこれは、よくネットなどにも書かれている ”カラーバス効果” と言われている現象に近いです。

『今日は、屋外に出たら、赤いものだけを探してみてください。』

と言われると、それまで気にならなかった、赤い車や、ポスト、赤信号などが目に飛び込んでくるという現象で、これを活用したものです。


少し話はそれますが、カラーバス効果でググってみたところ、noteに興味深い記事がありました。

※おおたしじみさんの記事によると、”カラーバス効果”という言葉は、心理学用語では使われていないようです。以下、記事より一部引用します。

カラーバス効果は、「頻度錯誤(Frequency illusion)」という認知バイアス
カラーバス効果は、認知バイアスのひとつ頻度錯誤(Frequency illusion)」というもので、これは一度気にし始めると、とたんにそれを頻繁に目にするようになった気になる錯覚です。
また近いもので、「カクテルパーティー効果(Cocktail party effect)」というものもあります。これは様々な音がするパーティーのなかで自分の名前が聞こえたとき、それを聞き分けて認知するというもの。名前に限らず自分にとって重要な言葉を選択して聞き分ける働きを指しています。
もうひとつ似たものに「焦点錯覚(Focus illusion)」というものもあります。これは、ひとつのことについて考えているときに、それのみについて考えてしまう偏重傾向です。『ファスト&スロー』という著書のなかでダニエル カーネマン(Daniel Kahneman)氏がこの焦点錯覚(Focusing illusion)について語っていますが、とてもわかり易いので引用します。

焦点錯覚は、次の一文で表すことができる。   
「あなたがあることを考えているとき、人生においてそのこと以上に重要なことは存在しない。」

要するに、認知による錯誤や偏りです。


私自身も実感していますが、多動衝動性優位のADHDの人の場合、人が何の思いも抱かない状況であっても、やたらいろいろなモノに気が付く(=気が散る)という特性があります。


言い換えれば、

全てのモノに対して、”カラーバス効果” が発動されている状態ですw

ADHD(特に多動衝動型)の場合、常に五感(視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚)から、脳に入ってくる情報が多すぎる状態です。
(本来、定型発達であれば、飛び込んできた情報の一部を捨てて必要な部分だけ取り入れられています。)

すなわち、定型発達の人の場合、フィルター処理をして、大幅に情報をカットしてから、一部分のみを脳に送っていますが、
ADHD(特に多動衝動型)の場合には、五感から入ってきた全ての情報をフィルターにかけずに、全て一気に脳に取りこんでしまっている(いわば、取捨選択ができていない)わけです。


わかりやすく言うと、
ドリップコーヒーを飲むときに、コーヒー豆(粉)をろ過せずに、豆(粉)ごとそのまま飲んでいる(めっちゃ苦・・・)という感じでしょうか。笑

※これ、多動衝動性のADHDの頭の中で、常に起こっていると思います。



・・・というわけで、話をまとめると、

『今日は、部屋の中で、”要らないもの” だけを探してみてください。』

『今日は、部屋の中で、"捨てるもの" だけを探してみてください。』

というように、
言ってみれば、自分自身に ”ダストパス(造語)” 効果を適用します。

すると部屋の中で、いままでに気にならなかったような、
レシート、ゴミ、紙類、ペットボトル、プラスチック、空き缶
・・・というようなものが目に付くようになり、すぐにその場で分別できたり、捨てることが出来るものを瞬時に見分けて、即、捨てられるようになります。


なんだか、記事にまとまりなく申し訳ないですが、私のお伝えしたい意図は十分にお伝えできたと思っています。


さて、私は引き続き、年内はできる限り片づけに邁進したいと思います。笑


ちなみに画像は、モノ別に分けられていると、視覚的に把握しやすい。的な画像。

evelynloによるPixabayからの画像

いただいたサポートはADHDの発信、啓蒙・啓発活動や、クリエイターとして自らを高めるために活用させていただきます!