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直島【写真】李禹煥(Lee Ufan) 柱の広場(無限門)

 そんなわけで、直島に短い旅をした。2022年は月に一度は訪れて、瀬戸内国際芸術祭2022を含めて1年楽しみ尽くしたので、もう暫くは訪れることはないのではと思っていたのだけど。

 格安の航空券情報とホテル情報を目にしたら、条件反射的に予約をしてしまっていた。天候はずっと雨と曇り予報だったのだけど、島の転機は雨予報から快晴に逆転することが経験上多く、今回もそうなった。

 それなりの枚数の写真を撮ったので、順次紹介していこうと思う。まずは李禹煥(Lee Ufan) 美術館の「柱の広場」から。


ものとものとの「関係」を見る

 李禹煥美術館前の、広大な芝生の空間が「柱の広場」だ。ここでは立体5作品が鑑賞できる。

 ただ、ここでも紹介したが、鑑賞するのは物体の質感や形状「ではなく」、それらがお互いに関係しあいもたらす「関係」だ。


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「関係項-点線面」 2010

 まずは遠目に、そして少しずつ近づいてみる。

 もちろん、アートはどう鑑賞しても自由なわけだが、「点、線、面」という情報が入った状態で作品を観れば、この空間がそれまでと別のものに見えてくる。


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「関係項-対話」 2010

 タイトルからの連想で、寓話めいたストーリーを思い浮かべるも、希望や絶望を読み取るのも自由だ。ものの形や質感そのものはテーマとは関係ないとわかっても、やっぱりそれらの美しさにも魅せられてしまう。


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「関係項-休息または巨人の杖」 2013

 本作にしても然り。タイトルの力、作家の謎かけ。


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「無限門」 2019

 こちらは、昨年の東京展を思い起こさせもする。

 ゆるやかな芝生の丘を下り、ゆっくりと近づいていってみる。

 目の前にすると、その大きさを改めて実感する。

 目の前には海が広がる。

 横から鑑賞しても、もちろん美しい。

 海を背にして「柱の広場」を望む。

「関係項-しるし」 2008

 丘を登り、美術館入口へ。

 ああ、ここは直島だなあと感じる(または別の場所でも、つい直島を想起してしまう)特徴的な安藤忠雄建築の壁のなかに、その作品は埋め込まれる形で展示されている。


陽光に照らされる芝生の上で

 そしてわたしは、ここ「柱の広場」がとにかく好きだ。特に芝生の茂った、この眺めが。

 じつは2022年は、シーズンオフにあえて訪れて、(芝は枯れてしまっているけれど)、この場所で長い時間、佇んでいたこともあった。

 緑の季節は太陽の光が強すぎて、なかなか長時間の滞在はできないのだけど。この風景を目に焼き付けておこうと思った。

 そしてまたふと、訪れてしまうのだろうな、などと思いつつ。


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