工場跡×音響×映像 -AMBIENT KYOTO@京都新聞ビル地下1階
AMBIENT KYOTO、好評につき12/24まで→12/31までに会期延長。
そのおかげで、訪ねることができた。
昨年も訪ねていたのだけど、
個人的には今回のほうが、より「入って」いかれた気がした。
新聞社の印刷工場跡へ
さきに引用した概要にあるように、今年は2会場で展開。
本稿では、わたしにとってはより印象的だった、坂本龍一 × 高谷史郎@京都新聞ビル地下1階のほうを紹介する。
とてもわかりやすい、地下鉄駅直結の会場。
諸注意を聞き、承諾のうえ、階段を下っていき、
地下空間へ。
新聞社地階の、元印刷工場。
工場時代の名残が、そのまま残る。
高→低、低→高、解像度を行き来
会場前方には巨大スクリーンが備えられ、音楽と映像が流れていく。
場所によって聴こえ方が異なるので、移動しながら聴くことがおすすめ、とのことだった。たしかに、場所によっての聴こえ方も、もちろん見え方も違う。
そして、映像にもふしぎな特徴があった。
左側から右側へ、またその逆へ。
さまざまな映像が、徐々にモザイクに、そのあと線になっていく。またその逆で、線やモザイクの解像度が徐々に解像度を増していく。
すばらしい音響とともに。それが本作の基本的な構造だ。
AMBIENT、の捉え方
本展の、特に坂本龍一作品はとても良い、という評判は聞いていた。
10月末に上洛したさいに鑑賞しようと思いつつ、幸運な出逢いに恵まれた結果、本展の鑑賞は年末に先送りになったのだけど、
ほかの予定もあるなかで、会期が延長されたのは特にラッキーだった。
目の前で、音とともに映像世界が展開し、
自分の意識が、この広い工場跡地じゅうに、隅々まで拡散するような感覚が味わえる。
狭く閉じた空間で聴く音楽とは、そこに大きな差があって(閉所が少し苦手なためかもしれない)、わたしにとってはそのほうが心地よかった。
観客は、ゆるやかに会場内を巡り、あるいは椅子で休んで、
それぞれの形で、音に入りこんでいく。
とても自由に、気が済むまで浸る。
気が付けば、入場してから2時間近くが経っていた。リピーター用の半額券も販売されていて、叶うなら再訪していただろう。
AMBIENT系の作品鑑賞は、東京を含めると3回目だ。
当初はかなり頑張って、何とか理解しようと努めていた気がするが、その方向じゃなくていい、ということだけはつかめてきた気がする。
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