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「カワスイ」と追憶の「東京タワー水族館」

川崎に水族館があることを知ったのは、毎週欠かさず見ている「マツコの知らない世界(水族館の世界)」でした。水族館好きとしては、せっかく関東に住んでいるのだからぜひ訪れてみたいと思い、ついにその機会がやって来ました。

「川崎水族館」だから「カワスイ」。「えのすい」みたいで親しみやすいネーミング。2020年7月、川崎駅前の駅ビル「ルフロン」の9-10Fにオープンしました。ちなみに当初は「mizoo(ミズー)」という名称にする予定だったそう。水とZOOをかけたのだろうか。


「カワスイ」とは

「カワスイ」は淡水魚専門の水族館です。地元の多摩川をはじめ、アマゾンの熱帯雨林、アジア・オセアニア・アフリカなどの水辺が再現されています。

カワスイの社長さんは、「サンシャイン水族館」や「葛西臨海水族館」など多くの水族館づくりに携わった大ベテラン。これまでにない水族館を作ろうと奮闘されたそうです。

2020年放送の「ガイアの夜明け」で取り上げられています。こういうドキュメンタリー好きだから見たかったな。

しかしオープンがコロナ禍だったこともあり、入場者数が低迷して2022年に運営会社が変わっています。コロナ禍オープンは災難でしたね。でも存続できて良かった。

川崎の駅ビルに入っていると知った時はびっくりしました。駅ビルに作れるものなのか。
訪問したのは平日の午後だったので、エントランスに客は誰もおらず、ガランとしていたのでワクワクする。水族館は空いているに越したことはない。入場料は大人2,000円。9Fと10Fにまたがっており、エスカレーターで移動します。

まずは、副館長・トルクメニアンワシミミズクのロットさんがお出迎えしてくれます。ふわっふわでたまらん。触りたい(フクロウカフェで触ったことがあります、触り心地が好き)。
「なぜ水族館にミミズク?」と言う疑問はスルーして良いのかと思いましたが、ミミズクは古くより「案内人」の役割を担うことが多い生きものだから、という理由があるそうです。なるほどね。

バラマンディ

水族館は大好きですが、魚の種類に詳しくはない。名前全然覚えられない。

アロワナ

淡水魚は地味なイメージですが、アマゾン界隈のお魚はカラフルなイメージがあります。オレンジが美しい。

オセレイトスネークヘッド

あんまりヘビっぽくないけどスネークヘッド。

トランスルーセントグラスキャットフィッシュ

美しき透明の集団。キャットフィッシュ=ナマズと言うことはかろうじて知っています。

コモンシートフィッシュ

こちらもナマズの仲間。お顔がにこやかで和むわ。

水槽に張り付いている子。こういう子見ると、お前…何をやっているのかい?と気になってしまう。

海水魚のいる水族館は、ニモ(クマノミ)のような華やかな熱帯魚の水槽が人気です。海水魚や熱帯魚はとても派手。
でも、この子達もなかなかカラフルで可愛い。シマシマの子は「カメレオンシクリッド」で、アフリカのマラウイ湖に生息しているそう。生息地がピンポイントなので、なかなか珍しいのでは。

キフォティラピア・フロントーサ

コブがない子とある子がいて、ある子はオス。

ポリプテルス・エンドリケリー

一瞬「ウツボ?」と思うも、ウツボの生息地は海です。「ポリプテルス・エンドリケリー」ですって。私はウツボのルックスが大好きなのですが、この子もどこか似ている雰囲気があって気に入りました。サンリオのハンギョドンっぽい愛くるしさ。

堂本剛くんのイケてるソロプロジェクト名「ENDRECHERI」は、この子から取ったんですね。

飼育員さんのこういう手書きの説明が好き。親しみを感じる。
写真下手くそ選手権優勝

微動だにしないハイギョ。

上がってくるまで15-20分、待つ根気がなかった。見てみたい。「1時間待ったのに呼吸しなかった」という体験談を見かけたので、こればかりはタイミングですかね。

お魚以外の生き物たち

トッケイヤモリ

でっかいヤモリ!初めて見ましたが、オレンジ色の斑点が可愛らしい。

カワスイが謎解きゲームとコラボしており、その一環の演出のようでした。謎解きゲームは全然興味がないのでスルー。

パーソンカメレオン

カメレオン、こちらもでかい!と思ったら、世界最大級、最重量だそう。目がオレンジでインパクトあります。手を振ったらキョロっとしてくれて可愛かった。

ワライカワセミ

大変気に入ってしまった、ワライカワセミさん。ガラス越しとは言え、ワライカワセミをこれほどまでの至近距離で見たことが初めてだったので、ちょっと感激。とっても可愛い。

羽のブルーも素敵

このエリアでは、色々な鳥の鳴き声をミックスした、まるで森にいるかのような館内BGMが流れていました。恐らく、その声に反応して何度も首を傾げて周囲の様子を伺っていた。風貌と動きが可愛くて、しばし見入りました。いったん他を見てから、またワライカワセミさんを見に戻ったり。多分ずっと見ていられる。水族館や動物園で、好きな動物のエリアから離れられなくなってしまうタイプです。

グリーンイグアナとコモンマーモセット

コモンマーモセットは、確か上野動物園の小獣館にもいます。イグアナと一緒にいるの、迫力だな。双方ともに生息地はブラジル。動物園や水族館はたいてい種別ごとに分けられているけれど、本来はこうやって共存しているんだよな。

凛々しいぜ
カピバラ

カピバラって動物園にも水族館にもいるよね。オールマイティーな子だね。で、毎回「カピバラこんなにでかいっけ?」って驚くんだよね。小さい子もいるけど。時間帯によっては、お客さんがご飯を上げることができるプログラムもあるようです。

アカアシリクガメ

でっかいお魚

これまで小さめの水槽が続きましたが、でっかい水槽エリアもありました。商業施設内にあるし、小さな水槽しかないと勝手に思っていたので、思わぬ巨大水槽に喜ぶ。

レッドテールキャットフィッシュ
ポルカドット・スティングレイ

この子、水玉模様が可愛いから好きです。

埋もれている様相もたまりません

カワスイの目玉とも言える、世界最大級の淡水魚「ピラルク」。いかにもアマゾン川に生息していそうな風貌です。

以前は館内のカフェでピラルクが食べられたのか。淡泊な味なのかな?

誰が作ったのかわからないけれど、この形態を手作りしようと思ったガッツに拍手。

カエルちゃん

何種類ものカエルコーナーがあったのでテンションが上がりました。カエルは種類が多くて、見た目も変わった子が多くて、眺めるのが楽しい。

「コモリガエル」は砂に擬態していてなんだかよくわからなくて、じっと覗き込んでしまう。館内にお客さんがまばらだったので、1人でぶつぶつ「うわー、すげー」などと興奮しながら見ていて、ふと振り返ると人がいたので心臓が止まりそうに。怪しくてすみません。

平べった過ぎるだろう。ちょっとグロテスク。背中から卵が産まれるという変わった子。
おめでたの図はさらにグロテスクだね。(苦手な人、すみません。)

コバルトヤドクガエル
キオビヤドクガエル

青とか黄とか、不自然なまでに色がキツイのには理由(毒)があります。

ジュウジメドクアマガエル

この子もカワイイけれど、皮膚から刺激性の強い毒性の分泌液を出すという毒ガエルさんです。

以前、静岡の「あわしまマリンパーク」を訪れた時もカエルが豊富でテンション上がりました。カエル館があるのです。あそこもまた行きたいな。

おしゃれな館内

壁にイラストが投影され、動くシステム(プロジェクションマッピング)。突然、動物や魚が出て来る。おしゃれー。

大きな水槽の背面に、多摩川の景色が映し出されているのです。朝・昼・夕・夜で映像が変化するそうです。凝ってるわ。凝ってるけど、変な演出を施すわけでもなく、自然と一体化するような見せ方が好きです。

エンタメにしたがる拝金主義の演出、たまにあるじゃないですか。金魚のアートアクアリウムとか、映え重視のクラゲ展示とか。生き物の生態を見せるのではなく、映えを重視する展示がとても苦手です。

パノラマスクリーンゾーン

200度の広角スクリーン。すごいね。ここに投影しながら、飼育員さんが生き物の生態を説明してくれるプログラムもあるようです。

バックヤード気になるよね。

「進撃の巨人」とコラボしていたようでした(カフェメニューなど)。水族館を全力で楽しむのに、生き物以外の要素は邪魔だと思っている。でも、集客を考えるのであれば、こういった工夫も仕方がないとは理解しています。

水槽にはQRコードが付いており、魚の解説を見ることができます。いちいちアクセスするのが面倒という考えもありますが、水槽周囲をすっきりさせる効果はあるかも。お客さんが多い時は、水槽周辺の説明を読むのも一苦労のこともあるし。(QRコード読ませるのも一苦労かもしれないけれど。)

出口付近には小動物と触れ合えるエリアも

今は無き「東京タワー水族館」

平日の昼間に、空いている館内のお魚(淡水魚)を見ていて、ふと2018年に閉館した「東京タワー水族館」を思い出しました。「東京タワー水族館」も淡水魚メインの水族館で、地味だけど居心地が良かったのです。

私は東京タワー近くの職場に勤めています。業務が立て込んで疲れている時、昼休みに「東京タワー水族館」をふらっと訪れて、淡水魚たちをぼーっと眺めて癒されるひとときが好きでした。たまに鯉にエサを上げたり。その心地よい感覚を思い出しました。

「カワスイ」に行くにあたり、事前に口コミを少し見ていたのですが、「目玉展示がない」「地味」と言った感想を見かけました。「イルカショーやアシカショーがない水族館は地味」、そういう意見があるのはわかります。でも、地味な水族館が好きだという一定のファン層がいるのもまた事実なのです。

「東京タワー水族館」も地味だと言われていましたが、私は居心地が良くてとても好きでした。「カワスイ」は、「照明・音響・映像などの最先端技術を駆使」と言う謳い文句で説明されることもあるので、「派手なエンタメ要素が強かったら私は好きじゃないかも」と思っていたのですが、全然そんなことはなかったです。適度に最先端で、適度に地味で、私がとっても好きなタイプの水族館でした。

平日の空いている時に行ったから良かったのだとも思います。また次に行く時は、休みを取って平日に行こうと思います。

Xでパブサしたら、やっぱり「東京タワー水族館」の名前を挙げている人がたくさんいて、とても嬉しくなったのでした。

「カワスイは日本で初めて、既存の商業施設を改装してオープンした水族館なんです。水族館が入ることを想定していない建物の構造のため、様々な制約や条件があったからこそ、照明・音響・映像などの最先端技術を駆使した、今までにないエンターテインメント水族館が誕生しました。また、昼と夜とで演出が異なるので、その違いも楽しんでいただけます。」

なるほど、商業施設に後から入ったから、そのような工夫をこらしたのか。高層階の「サンシャイン水族館」も、同じ苦労があったと聞いたことがあります。(軽い水槽を開発した、など。)

水族館訪問記録

私が今までに訪問したことのある水族館を記しておきます。「旭山動物園」は動物園ですが、海の生物もいるせいか、各種水族館一覧に含まれているので入れました。
まだまだ行ってみたい水族館がたくさんあります。水族館とか動物園って、大人になってからの方が楽しいよね。

・旭山動物園(北海道)
・浅虫水族館(青森)★
・うみの杜水族館(仙台)
・アクアマリンふくしま(福島)
・アクアワールド大洗水族館(茨城)
・鴨川シーワールド(千葉)
・すみだ水族館(東京)★
・葛西臨海水族館(東京)★
・サンシャイン水族館(東京)
・品川アクアスタジアム(東京)
・しながわ水族館(東京)
・井の頭自然文化園(東京)
・上野動物園 両性爬虫類館(東京)
・東京タワー水族館(東京) ※閉館
・新江ノ島水族館(神奈川)★
・八景島シーパラダイス(神奈川)
・京急油壷マリンパーク(神奈川) ※閉館
・川崎水族館(神奈川)★
・マリンピア日本海(新潟)★
・下田海中水族館(静岡)
・あわしまマリンパーク(静岡)
・沼津港深海水族館(静岡)★
・伊豆アンディランド(静岡)★ ※閉館
・名古屋港水族館(愛知)
・海遊館(大阪)
・京都水族館(京都)★
・宮島水族館(広島)★
・マリンワールド海の中道(福岡)
・長崎ペンギン水族館(長崎)★
・美ら海水族館(沖縄)★

★特にお気に入り
水族館のオリジナルぬいぐるみコレクション
カワスイには良さげなぬいぐるみがなかったので、ピラルクのマグネット購入

おまけ:川崎の大衆居酒屋

ランチにオムライス(味噌汁付き)600円を食べました。安い。分厚いポークがゴロゴロ入っていました。味濃いめ。相席になるし、タバコOKですが、平日昼間から飲んでる人がたくさんいて平和な光景。

今度は飲みに行きたい


「沼津港深海水族館」もお気に入りです。

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