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「フルーティアふくしま」で行く福島旅~会津若松編~

2023年6月24日(土)-25(日)、東京から福島に遊びに行きました。24日は郡山で好きなバンドのライブを見て、25日は会津若松観光と言うスケジュール。郡山から会津若松までの移動は「フルーティアふくしま」を利用。想像を超える素敵な列車で感動しました!楽しかったー。


🔹夢の列車「フルーティアふくしま」

「フルーティアふくしま」は、主に福島県の郡山-喜多方間を走る列車で、コンセプトは「走るカフェ」。「フルーティア(FruiTea)」とは、果物を意味するFruitとTeaを組み合わせた造語で、のどかな田園風景を眺めながら、福島産のフルーツを使ったオリジナルスイーツが楽しめる夢の列車です。

そんな素敵な列車があったの最近まで知らなかった。東北好き&果物好きな私にぴったりの列車じゃないですか。

バンドのライブに合わせて郡山へ行くことが決まっており、「フルーティアふくしま」の存在を知ったのはその後でした。せっかくだから、観光で猪苗代湖か会津若松まで足を伸ばそうと思っていたのです。フルーティアなら、郡山からの移動に最適ではないですか。

特別列車の予約は乗車日1か月前からが相場ですよね。気づいた時点では1か月以上前だったので、チケット予約は間に合うだろうと思ったら、既に発売済みだった。えー!今年がラストランだそうなので、発売日を早めに設定しているのかもしれません。気づいた時には、私の希望する便の「1人席」は全て埋まっていました。がーん。

客室の車両

2両編成で客室は1両。そのうち「1人席」はたったの4席しかありません。そりゃすぐ埋まっちゃうよねぇ。

こちらはバー車両

いったんは諦めたものの、ちょうど旅行日1か月ぐらい前に「キャンセルなどは出たりするのかしら?」と未練がましく予約サイトを見てみたら、ピンポイントで6月25日(日)の郡山-会津若松間1人掛けの席が空いていたんです!いえーい!!!小躍りだよ。すごくない?私はついている。

当日、車内で知り合った福島好きの奥様から聞いたのですが、キャンセル待ちで取った方も多いようです。なんなんでしょ、鉄オタがとりあえず抑えておいて後で放出したりするんですかね?まあ本当に都合が悪くなったのかもしれないけど、どこの誰か存じませんがキャンセルしてくれてありがとう。バー車両で桃ジュース1杯奢りたいぐらいの気持ちです。

そんなわけで張り切って郡山駅へ!10時5分発なのだけど、9時30分ぐらいに着いてしまった。ホームは磐越西線です。

フルーティアのロゴかわいい

2車両しかなく席数が少ないから、お客さんが少ない。特別感。テンション上がるぅ!

客室の車両はこのような感じ。私の席は一番手前の左側です。端っこだから、ちょっとだけ窓が見切れる。あと1人掛けのシートって、他の座席より低い位置なのね。窓が少し遠い。

4席ある1人掛けシートは、私・同じく女性1人客(熱心に動画撮影していた)・ご年配の男性・若い男性。その他の席は、女性お友達同士、小さいお子さん連れご家族、ミドル世代ご夫婦とけっこうバラバラ。

4人掛けは、4人客または2人×2人の相席

発車してほどなくアテンダントさんがスイーツセットを配膳してくれます。ケーキ2種類と桃のジュース。飲み物は、ホット(コーヒーor紅茶)はオーダー制。アイス(水orコーヒーor紅茶)は、隣のバー車両でセルフサービス。飲み放題です。

スイーツは月替わりで、6月は「fruits peaks」の「さくらんぼのフルーツパニエ」(ゼリー)と「さくらんぼのオランジェショート」(チョコケーキ)。6月はさくらんぼの季節ですね。

時間は朝10時過ぎ。朝食は食べていませんでしたが、「朝からケーキ2個食べられるのだろうか」と少し心配に思ってたんですけど、余裕でペロリだったよ。オランジェショートは、程よい甘さのチョコクリームに、ほんのり柑橘の爽やかさ。生チョコと柑橘ってあまり食べたことがない組み合わせで新鮮。缶詰じゃないぷりぷりの生さくらんぼが乗っています。

パニエにも生さくらんぼが豪勢にいくつか入っていました。ケーキ2個だったらきついかもしれないけど、1つがゼリーだから軽々いけちゃったのかも。

公式サイトより
郡山エスパルの店舗でも「フルーティア限定」メニューを販売していました

「fruits peaks」は有名店で、前に郡山を訪問した際に、うすい百貨店の店舗で食べたことがありました。東京にも店舗がいくつかあるので馴染み深いのですが、久しぶりに食べてとても美味しかったー!フルーツ大好き。東京でまた買って食べたい、フルーティアに思いを馳せながら。

客席の車両とバー車両のつなぎ目。

ドアにもロゴが

バー車両が最高でした!窓がたくさんで、視界が開けていて気持ちいいの!自分の席ではなく、ほとんどの時間をバー車両で過ごしました。だってこっちの方が窓の高さや広さが良い塩梅だし、人口密度も低いし、すぐそばにドリンクバーもあるし快適なのよ。長居するお客さんが少ないから、広々と空間を占拠できてめちゃくちゃ贅沢です。

赤べこがいるー。かわいい。
水、アイスティー、アイスコーヒー飲み放題

バー車両ではお土産も販売しています。林檎ジュースやいかにんじんせんべい、フルーティアのオリジナルグッズ(スプーン、巾着袋)など。私はりんごジュースが好きなので、お土産に2本買いました。重いのわかってるのに。(会津若松駅のコインロッカーに預けて観光する羽目に。)

お酒もあります。車内で飲めます。

「フルーティアふくしま」の何が素晴らしいって、流れゆく田園風景がいいの!のどかなの!広くて近い空、もくもくの雲、溢れんばかりの緑!ずっと眺めていたいです。東北の空って、なんだか迫力あってほっとするんだよな。

バー車両でアイスティーを飲みながらにやにやしていたら、お隣に感じの良い奥様がいらして、話しかけて下さいました。群馬からご夫婦でいらしていて(旦那様はお酒とジャーキーを購入していて、ジャーキーのお裾分けをいただく)、福島(特に鶴ヶ城)が大好きで、この列車にどうしても乗りたく今回念願が叶ったとのこと。
ご夫婦は大内宿に行かれるそう。私は鶴ヶ城(小学校の頃に1度行ったきり)へ行く予定だったので、最近の情報を教えていただいて楽しかったな。東北好きな人はみんないい人だー。大内宿、私もいつか行ってみたい。車がないと難しいと思っていたのですが、電車とバスでも行けるそうです。

「桃の恵み」は東京の「日本橋ふくしま館」でも買える

あと、「スイーツじゃなくて果物を提供して欲しいよね」という話でも盛り上がりました。フルーティアっていうぐらいだしね。そうなると単価も上がるだろうけど。なお、フルーティアは郡山-会津若松間で6,000円です。この手のお座敷列車にしてはお手頃かと。

奥様は「本当は桃の季節に来たかった」と言っていました。確かに、福島と言えば桃ですね。桃ジュース(桃の恵み)は付いていたけれど。この桃ジュースについても「よく見かけるジュースだよね、もっとレアなメーカーのものだったらいいのに」というオタクトークで盛り上がりました。楽しい。「桃の恵み」も美味しくて好きだけどね!

Googleマップを見ながら、今どのあたりを走っているのかチェック。猪苗代湖そのものは見えなかったけど、会津磐梯山が絶景だったよ!

誰も乗り降りしませんが、小さな駅で頻繁に停車します。単線だから時間調整のようです。

猪苗代湖もそのうち訪れたい地。何年か前、猪苗代野外音楽堂で行われる音楽イベントに行こうと思ったことがあったのですが叶わず。駅は意外とさびれている感じ。やはりこの辺りは車移動がメインだろうな。

会津磐梯山!

会津磐梯山って言うと、♪おはらしょうすけ(小原庄助)さん なーんで身上つーぶしたー 朝寝、朝酒、朝湯が大好きで~っていう民謡が頭をよぎります。どこで覚えたのか全く記憶がありませんが。

車内のQRコードを読み取ってダウンロードできる乗車記念証

窓の外を見ていたら、撮り鉄さんがいました。磐梯山とフルーティア、絵になるよね。

ご夫婦が自席に戻られた後、再び1人にやにやと窓の外に癒やされていたら、にこやかな女性の車掌さんに「乗車記念にいかがですか」とカードをいただき、「めっちゃ嬉しいです!」とさらにテンション上がる私。

「フルーティアふくしま」は老築化で2023年12月には運行終了だそう。もっと早く存在に気づきたかったな。先日は岩手のSL銀河も終了しちゃったし(乗れずじまい)。フルーティア、リニューアルしてパワーアップして戻ってきてくれないかな、と勝手に期待しています。

🔹会津若松駅

郡山から約1時間半強で会津若松駅に到着です。
歓迎してくれてるー。嬉しい(笑)

赤べこ推し

会津若松は、小学校(当時、仙台在住)の時に修学旅行で来て以来です。

自動改札までフォトジェニック

東京から郡山に着いた時も思ったけど、空が広くて近いなぁ。東京に住んでいると、どうしてもそう感じるのかもしれません。この空の広さが本当に癒し。空気が美味しい、呼吸がしやすい。

赤べこよ…足届いてなさ過ぎて萌え死ぬ

🔹味噌田楽「満田屋」

会津若松駅から、七日町まで歩いて、お目当ての味噌田楽「満田屋」へ。有名店なので、混雑を心配して本当は昼前に着きたかったのです。でも移動が「フルーティアふくしま」となると、必然的に到着がちょうどお昼に重なってしまうのですよね。

案の定、待合場所(椅子があります)にお客さんがいっぱい。駅に到着した時に、電話で予約を入れて待ちリストに名前を書いておいてもらったものの、待ち時間に大したアドバンテージはなさそう。

席数が少なく、カウンターもゆったりめの席設定のため、思ったより回転が悪いです。1人だから有利かなと思ったら、そこでの優位性はなかった。1時間半ぐらい待った(笑) 
人の流れを見ていましたが、もうちょっと遅く来た方がまだ良かったですね。12時はダメ。夕方に来るスケジュールも頭にあったのですが、食べたいものが売り切れになっても残念だなと思って待ちました。

待っている間、お土産を物色。お店のオリジナル商品や、福島の名産品を売っています。「茗荷みそ漬」を買いました。食べたことないから楽しみ。

ようやく呼ばれてカウンターに通されました。店員さんたちが田楽を囲炉裏に差して焼いている作業が見えて楽しい。そして飛び交う方言が癒し。

お得なセットもありましたが、先ほどフルーティアでケーキ2個食べていたので単品で少しだけ。どうしても食べたかった炭火焼ちーず味噌ぱん、しいたけ、さといも、身欠にしんをオーダー。飲み物はオリジナルの紫蘇ジュースを。暑い日に酸っぱいドリンクは染みる。

味噌をぬりぬり

しいたけが到着。醤油が香ばしい。

お待ちかねの「炭火焼ちーず味噌ぱん」。めっちゃうまかった!外側がカリッ(米粉パン)、中にはチーズとにんにく味噌。にんにくが絶妙に良い仕事をしている。伸びるチーズと絡み合って絶品。これ家でも食べられたらいいのにー。田楽もそうですが、囲炉裏で焼いたパンを食べる機会って、そうないですよね。

さといも、ほっくほく。

身欠にしん。山椒みそ、思ったよりパンチはないけれど、にしんと馴染んで美味しかった。

腹ごなしに歩いて「鶴ヶ城」へ向かいます。お天気最高。ちょっと蒸し暑かったけど、この時期は雨を想定していたので、晴れて良かったです。

お城の水辺が気持ちいいー。これだけでパワースポット

🔹鶴ヶ城(会津若松城)

薩摩藩・長州藩・土佐藩らを中核とした新政府軍と、旧幕府軍が戦った日本の近代史最大の内戦「戊辰戦争」。その戊辰戦争で、新政府軍の一か月に及ぶ猛攻に耐え、難攻不落の名城として知られるのが「鶴ヶ城」です。

天守閣が4/28にリニューアルオープンしたようです。せっかくなので中へ(大人410円)。

刀の展示(撮影不可)や、戊辰戦争に至るまでのパネル説明など。鶴ヶ城と言えば、白虎隊(びゃっこたい)と切り離せません。戊辰戦争の際に構成された玄武・朱雀・青龍・白虎の4隊の中で最も若い隊であった白虎隊(数え16~17才で構成)。若くして自決の道を選ばなくてはならなかったなんて、本当にやるせない。

天守閣から見下ろした赤瓦。赤というか赤茶?

雪国ならではの低温や積雪に耐えられるように、鉄分を多く含んだ釉薬を用いた赤瓦が会津で開発されました。現在、この赤瓦を用いた天守閣を見ることができるのは鶴ヶ城だけだそう。ビビットな赤ではないけれど、赤茶が真っ青な空に映えますね。

城から見下ろす風景はジオラマみたい。

鶴ヶ城公園内にある、千利休の子・少庵が建てたと言われる茶室「麟閣(りんかく)」へ。大人210円です。

天正19年(1591年)千利休は豊臣秀吉の怒りにふれ、死を命じられました。それにより利休の茶道が絶えるのを惜しんだ、時の会津城主「蒲生氏郷」は、利休の子少庵(しょうあん)を会津にかくまい、徳川家康とともに秀吉に千家の再興を願いでたのです。この時に建てたのがこの「麟閣(りんかく)」と伝えられています。

https://www.tsurugajo.com/tsurugajo/rinkaku/

千利休に子供がいることすら知らなかったというか、興味が及ばないというか。日本史を選択していたはずなんだけど。大人になってからつくづく思うけど、歴史を勉強していた頃に、実際にこういった場所に足を運んだら、知識ももっと身になったことだろうに。

暑かったのですが、温かい抹茶とお饅頭(600円)をいただきました。提供されている「薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)」は、すりおろした「つくねいも」と米粉の皮で作られているそうで、ねっとりしていて美味しかったです。さっぱりヘルシーな感じ。

土産物屋にぶら下がっていた三銃士

鶴ヶ城から、まちなか周遊バス「ハイカラさん」に乗って「飯盛山」へ向かおうとしたのですが、来たバスになんと「満員だから次のに乗って!次は30分後だけど」と言われて唖然。まちなか周遊バスは、定員数が少ないので危険です。学んだ。こんな何もねぇところに放り出されたら困っちゃいます。

飯盛山へ向かうには、逆周りの「あかべぇ」では辿り着けないので、仕方なくタクシーを呼びました。10分ぐらいで来てくれた。運転手さんに、バスに乗れなかったと愚痴ってしまった。旅行中の足に困った時にぐらいしかタクシーに乗らないので、乗った時はなるべく運転手さんと情報交換できればと思って話してしまう(話したくなさそうなタイプの場合は話さないけど)。優しい運転手さんで少し癒されたよ。「旅行だと、この後のスケジュールもありますしね」って。本当だよ。旅行客向けのバスであるのだから、混雑しているなら増便して欲しい。あんな辺鄙な場所で本数も少ないのだから配慮はないものなのか。

次回、会津若松を訪れることがあれば、リスクヘッジを取ったスケジュールを立てないとなと教訓を得ました。

確かに周遊バスって小型よね

🔹飯盛山動く坂道

運転手さんのお陰で、無事に飯盛山近辺へ。まず現れたのは「飯盛山動く坂道」でした。江の島にあるエスカレーター「江の島エスカー」的なものかなと思ったのですが、その名の通り「坂道」だった。

エスカーがエスカレーターであるのに対して、こちらはただの角度が付いたベルトコンベアなので、傾斜がとてもきつい。ふくらはぎ吊る(笑) 静止して乗っているのがしんどくなったので、ガンガン歩いて上がりました。階段上るのも疲労度はさして変わらないかもしれませんが、若干のエンタメ要素があります。若干ね。大人250円です。

上から見たベルトコンベア

🔹二重螺旋構造の「さざえ堂」

国の重要文化財「さざえ堂」は、見た目がさざえみたいで、中は不思議な二重構造のらせん階段となっています。写真では見ていましたが、実物もかなり古めかしい。拝観料は大人400円。

なぜこんな構造の建物ができたかと言うと、かつてはスロープに沿って西国三十三観音像が安置されており、参拝者はこのお堂をお参りすることで三十三観音参りができると言われていました。
江戸時代の庶民にとって、会津より西に出て各札所をめぐるのは夢でした。だからこそ、一度に三十三の観音像を廻ることができる「さざえ堂」は庶民から大変人気だったそうです。

確かに、今でこそ便利で色んな場所に簡単に行けますが、江戸時代の庶民にとっては夢のようなお堂だったんですね。

二重らせんの建物を歩くのは初めて。上る人と降りる人がすれ違うことは決してありません。
「フルーティア」で出会った群馬のご夫妻が、自分たちが住んでいる群馬の太田市にもさざえ堂がある、と話していました。ただし、さざえ堂は数あれど、二重らせんというのは世界で唯一、会津若松のさざえ堂のみ。

歩くとミシミシ、揺れるような感じがあります。斜めっているので終始不安定。意外とコンパクトで小さい建造物だと思ったのですが、上って下りてちょうどよいサイズかなと思いました。これ以上歩く距離が長いと、平衡感覚がキツイかも。

千社札だらけでちょっと不気味。昔は参拝記念として貼っていたようですが、今では禁止とのこと。そんなに古いように見えないものもありますが、いつ頃まで貼られていたのだろう。

「さざえ堂」の階段下に、「天高し ピサの斜塔と さざえ堂」という大胆な俳句があって失笑してしまった。笑いを取ろうとしたのなら大成功ですね。

🔹白虎隊自刃の地「飯盛山」

戸の口原での戦いで決定的打撃を受けた白虎隊が、負傷者を抱えながら落ち延びたのが「飯盛山」です。その際、鶴ヶ城が燃え盛っていると誤認し、集団で自刃したと言われています。

飯盛山には、小学生の時に修学旅行で来たことがあります。まさにこの広場で、白虎隊の剣舞を見学しました。最後、自刃して倒れるポーズが子供心にショッキングで、今でもその時の気持ちは覚えています。

剣舞は団体での予約がないと見れないとのこと。あとは年に2回、白虎隊士の墓前で「白虎隊剣舞」の奉納が行われているようです。YouTubeでも見れますが、生でまた見てみたかったな。

なんとなくこの場所を覚えていました。もう30年以上前のことだよ。

白虎隊の自刃の原因は、「落城した、我らも殿の後を追おう」という勘違いによるものだと思っていました(実際は落城していなかった)。が、今回の旅で、自刃の理由には別の説があることを知りました。

「飯沼貞雄書白虎隊顛末記」に新しい説が

生き残った、たった1人の白虎隊が飯沼貞吉。その孫である飯沼一元氏が、従来の説にずっと疑問を抱いていたところ、貞吉の手記が飯沼家で見つかり、自刃の場面が詳しく描写されていたそう。

手記によれば、鶴ヶ城が炎上しているように見えたため、「敵軍に突入し玉砕しよう」「城は炎上しているように見えるが、簡単に落ちるはずがない。敵に見つからぬよう南下し、入城を目指すべきだ」などの議論が交わされた後、「敵に捕らえられ屈辱を受ければ、主君にも祖先にも申し訳ない。潔く自刃して武士の本分を明らかにすべきだ」と言う決断に全員が同意し、自刃したというのが新たな説です。

16-17歳の子達にこんな議論をさせる世界の異常さに改めて絶望する。一元氏は、「落城誤認説」は彼らを子供扱いしたお涙頂戴物語で、屈辱だという思いがあったそうですが(「犬死にだ」という人もいるので)、どっちにしたって子供が背負うにはあまりにも重すぎる決断だよ。

ここから鶴ヶ城を確認

当時は煙が上がっていただろうから、なんとなく鶴ヶ城が燃えていると推測したのかもしれませんが、どの辺が城なのかすら全くわかりません。

鶴ヶ城を眺める白虎隊の像

生き残った飯沼貞吉も、とんでもなく重い宿命を背負ってしまったんだなぁ。後ろ指を指す人も絶対にいたでしょうし。

鶴ヶ城内のパネル「瀕死の状態で近隣住民に発見され唯一生還した」
白虎隊19人のお墓

白虎隊にお線香をあげることができて良かったです。会津若松に来たかった理由のひとつ。カセットコンロで火をつけるやり方はシュールだったけどw

宇賀神堂には、白虎隊士19名の像を安置

土産物屋に大河ドラマ「八重の桜」の古びたポスターが。会津若松が舞台だったのね。八重は、白虎隊の隊士の何人かに銃の操作方法を教えたらしい。

帰りは飯森山から会津若松駅まで、周遊バス「ハイカラさん」に乗りました。バス停にたくさん人がいたので、また乗れなかったらどうしよう、その場合はタクシーを呼んで…と計算していましたが、今度は無事に乗れて事なきを得ました。良かった。新幹線の時間があるので、時間との戦いだよ。

🔹磐越西線「快速あいづ」

行きは「フルーティアふくしま」で移動しましたが、帰りは「快速あいづ」で郡山まで戻りました。1両の半分だけ指定席があると言う、あまり見たことのないパターン。最初は指定を取ろうかなと思ったのですが、席数が少ないし、自由席でも問題ないかなと思って自由席で。自由席で十分だった。

指定席車両の自由席スペースは穴場かも。でかでかと車体に「RESERVED」って書いてあったら、知らなければ自由席の人は近づかなさそう。

日曜日だったせいか、指定席は満席のようでした。自由席は少し余裕があったよ。

🔹カフェ「sugar」

「快速あいづ」に乗る前、時間つぶしに会津若松駅の喫茶店でクリームソーダを飲みました。小さなお店で、お客さんは私1人。

メニューには、伊達産黄金桃果汁使用の「ももサイダー」がありました。暑くてアイスが食べたかったので、このサイダーを使ったクリームソーダはできないか、図々しくもママさんにお願いしてみたら、快諾してくれました。ママさん、ありがとう!
暑い中、歩き回った身体にとっても染みました。やはり福島と言えば桃。このサイダーまた飲みたいなぁ。

調べてみたんだけど、もしかしてこのサイダーかも。「日本橋ふくしま館」で見たことある気がするので、今度チェックしてみよう。

駅近です。ママさんに「電車待ちですか?」と聞かれました。電車待ちで利用するお客さんも多いのでしょうね。もっと時間があれば、七日町の方に行きたいカフェもたくさんあったのですが、まあまたの機会に。

七日町、レトロな街並みでかわいい

「郡山編」はこちら。

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