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そあ
2019年10月26日 12:11
君はいつまでも僕だけの王女様でトランプを敷き詰めた小部屋でクッションの綻びに爪を立てる舞い上がる幻想に 薄桃の白昼夢を見ていた君が生まれた季節をセピア色に染めて現実は噴水の向こうへ置き去り日付けが変わって 君は灰の中から生まれ変わるハッピーバースデー 私の愛しい人僕が嫌った太陽が 優しく微笑んで青銅の鎧が溶ける分かっていた これは現実なのに何故だろう 今日は 泣いてしまい
2019年10月25日 00:17
君のシャンプーの匂いが金木犀の香りを打ち消してはらはら この夜に 堕ちてゆく橙の花 暮れたら 淡い白 纏って 融解 天の神様の言う通り 指差して選んだのは 君の声首に 目蓋に 指先に 季節外れの雪に散った 椿と見紛う 子猫が路地裏で戯れるみたいに ふざけて 二人で幸せになれるから 朧月の瞳は そっと閉じていて いいの 一人じゃできないやり方で 幸せになれるなら一人じゃな
2019年10月22日 01:00
二人の世界が消えて 思い出した君に出会う前は 一人だったってこと君に出会わなくても 一人だったってこと 時間 空間 紙とペンに置き去りの全てが言葉を覚えて 思い出話に花を咲かせて君と僕しか知らない記憶を語り出す全部見てたのは この部屋 盲目 応急処置の反動 嘲笑う子猫 何もかも積み重ねて 何もかも崩れて どうしてくれるのさ感情 回線がショートして 叫ぶ、振りをした 真っ
2019年10月19日 00:35
君といると不安になるんだ白いティーカップに滲み出す言葉澱んで、積もって、溶けない角砂糖は汗声に出したら ほら 崩れてゆく好き 嫌い 好き と 唱えて花びらを散らした 淡い恋なのシロツメクサの冠を編んであげる始まりは ただそれだけの 幼気な寓話使い古されたシナリオに溺れる役者は盲目な熱病月が綺麗ですね と 語り掛ける何処で覚えたのだろう 上滑りの言葉を秘め事、履き違えて