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HRBP REPORT|会社と社員の成長を助ける「新人事評価制度」がいま必要と感じたわけ

新連載「HRBP REPORT」。株式会社エイスリー(以下エイスリー)のHRBP室が、人材の面から経営と事業の課題解決に取り組む様子をお届けします。

今回は、2023年10月から運用し始めた「新人事評価制度」についてです。制度の改定を担当された、HRBP室の室長・國吉さんにお話をお伺いしました。

HRBP室 室長
國吉 祐子(くによし ゆうこ)

ファッション小売企業でジュエリーブランドのディレクター兼バイヤー、事業統括を行う。会社全体の企業ブランディングとして企画室の室長を兼任。採用・教育の人材のブランディングと企画を行う。その後、ミュージアムショップ運営企業にて、マーケティングとトップマネジメントに従事。
長年の事業畑での経験から、経営や事業において“人材”の重要さを実感し、キャリアコンサルタントの資格を取得。
2022年7月に株式会社エイスリー(以下エイスリー)へ人事責任者として入社し、HRBP室を立ち上げ。

HRBP室の室長に関するインタビューはこちら


以前と大きく異なる、ジョブグレード制によって叶えたこと

ー 新しい人事評価制度はどのようなものでしょうか。またこれまでの制度とどう異なるのでしょうか。

新しい人事評価制度は、社員に対してキャリアプランの選択肢を提供できることを目指しました。また、スペシャリストの育成を強化できるものになっていると思います。

大きく異なる点は、ジョブグレード制を導入したことです。ジョブグレード制とは、「従業員が担当する職務の内容や難易度に応じて待遇を決める仕組み」を指します。

以前の人事評価制度は、職能等級制度に近く、メンバーと役職者の違いくらいしか大きな差はありませんでした。ベンチャーマインドで成長中の企業においては出遅れた制度と自覚していました。そのため、若手の成長を促進し年功序列ではない評価にすべく、今回はグレードを設けて、各職務の能力が上がればしっかり評価されるよう設計しました。

1から3のグレードはメンバークラスのグレードになり、4グレード以上になるとスペシャリストコースか、マネジメントコースか、自身がどのようにキャリアアップしたいかに応じて選択できます。

マネジメントコースとは、マネジメントを経験しながらジェネラリスト人材として活躍するプランで、スペシャリストコースとは、専門職を極めていくプランです。

ジョブグレード制の全体像

また2つのコースの能力要件の定義を、10種の職種ごとに異なる内容で設計しました。エイスリーには、キャスティングディレクター、営業、人材紹介アドバイザー、M&A仲介アドバイザー、またコーポレートなどさまざまな職種の社員が働いています。そのため、職種ごとにキャリア像は異なるため、職種に応じた能力の要件定義を行いました。

また、能力の要件定義を、社会においてより価値の高い人材に成長できることも加味して、言語化しました。


社員の等身大の悩みと上場準備のフェーズから、改定の必要性を実感

ー なぜ今、人事評価制度を改定したのでしょうか。

上場準備の期間がそれなりに経ってきた今、管理や規定が整いながら、事業成長もさらに強化していく必要が出てきます。そのため、社員には会社とともに成長してもらう重要性が増し、社員の活躍を推進するために個人の成長が会社にとってどうプラスの影響が出て、そしてその際に個人にとってどうなっていくのか、言語化して制度にする必要を感じたためです。

ただ、私がエイスリーに入社して一年ほど過ごすなかで、「この先仕事を続けた先にどういう目標を持ったらいいのか」と悩む社員を何人かみてきました。さらにエイスリーの社員には専門職が多く、専門職がゆえに社会において自身のスキルや成長が測りにくく、キャリアのビジョンが見えにくいのかと感じました。

エイスリーは、もともと社員の挑戦や成長を大切にする会社です。代表取締役の山本が社員に対して一緒に成長しようと投げかけるような組織風土はあると感じていました。

一方で、エイスリーの現状は、事業の広がりにより、さまざまな職種の人が集まっており職種によって、働き方や成果の出し方、それに伴い仕事への価値観も異なってくるため、投げかけだけでは成長の促進が難しいと感じていました。

同時にエイスリーの社員のこれから先を考えた時に、メンバークラス以上のキャリアの道を早めに設計しないといけないと思いました。

これまでの創業期から拡大期に比べ、会社のフェーズも成熟、第二創業期と色々変化して行きます。その時その時で、人の入れ替わりのスピードも異なると思います。数年後、エイスリーの現社員が年齢を重ね、ライフステージによる悩み、これまでと異なる働き方を求めるようになると思います。また一方で、若いメンバーがどんどん合流するとも思います。そのような社員の中身の変化や、多様化に対応でき、いずれの人でも成長意欲が持てる、客観的な制度が必要だと思いました。

現状の課題や、未来のイメージを重ね合わせた際に、制度をいま改定すべきだと考えました。また、導入することによって会社が社員とともに成長するために、変化している様子を伝えていくことも重要だと思いました。


ミッション・クレドの浸透、客観性を考慮した評価方法とは

ー 評価軸はどのようなものなのでしょうか。

三つの評価軸を設けました。会社への貢献度を図る「MBO」、スキルや成長度合いを図る「基礎能力評価」、またエイスリーのミッションやクレドに紐づく行動ができているかを図る「コンピテンシー評価」になります。

評価の全体像

「コンピテンシー評価」を含んだのは、エイスリーとして大切にするミッションやクレドをより浸透させるためです。ミッションやクレドは以前から共通言語としてありました。しかし、ミッションやクレドが、業務と紐付けられているかどうかは個人差があると感じていたため、評価軸に取り入れました。

ー 評価者に「360度評価」が取り入れられたのは、どのような理由ですか。

代表取締役の山本からの提案でした。スペシャリストの能力はスペシャリストしかわからないこともあるため、上層部だけで正当な評価ができるのかという懸念があったためです。

そこで他の部署やチームメンバーなどからみて業務パフォーマンスや対応がどううつるのかを参考値として取り入れることにしました。いい意味で緊張感を持って、切磋琢磨できるような指標として加えてみようということです。

およそ半年間かけて制度を設計、運用を開始して今感じている効果

ー いつ頃から評価制度の改定は動き始めたのでしょうか。

構想し始めたのは今年の2、3月でしたが、実際に手を動かしたのは6月から9月にかけてでした。

ー 制度の改定を行ううえで、気をつけていたことはありますか。

評価が不透明と思われないよう、「何をすれば評価が上がるのか」「どういう状態であれば能力が引き上がるのか」を分かりやすくすることです。

一つの職種のみでグレードに応じた能力の要件定義を設定することは比較的容易です。しかし、会社で横切りした時に、10の職種ごとの能力の要件定義を同じ程度で揃えるかは丁寧に設計する必要がありました。そのため、能力要件は社員、各部長とヒアリングを重ねて決めました。

さらにグレードごとでの評価の仕方が妥当なのかについては、幹部社員と議論を重ねました。基本私のほうで評価の設計を行ったのですが、運用するうえでの不一致感を幹部社員との話し合いで詰めていったような感じです。

ー 運用開始した今、早速感じている効果はありますか。

私自身がより感じることで言うと、採用の選考時に求職者の方々に、エイスリーではどのように評価がなされるのかとしっかり説明ができていることでしょうか。以前と比べて転職するのが当たり前の時代になってきた今、求職者に対して「この企業で何ができるのか」「どれだけ成長できるのか」と企業側が働く意味を可視化することがより必要になってきていますから、人事評価制度が求職者の方々への魅力づけになればと思います。

また、社員に対して「以前より自身が認められている、さらに成長したい」と思ってもらえるような環境へ一歩進められていると良いなと思います。


何よりも期待するのは、いま頑張っている社員の励みになること

ー 社員に対して、新しい人事評価制度をどう受け入れて欲しいと考えますか。

重複しますが、「この会社で頑張っていけば認められる」と思ってもらいたいです。また、自分さえ頑張れば自分の能力や会社への貢献度が上がることを実感して、エイスリーで成長するビジョンを持ってもらいたいですね。

世の中的にも、コロナや業界を取り巻く変化など内的・外的での変化が大きかったので、中長期で自分のキャリアを捉えることが難しかったように思います。それはもちろんこれからも続くと思いますが、今後もう少し先を見据えながら、この半年、一年で自分は何をするのかと逆算していければすごく良いですし、だからこそ今できることを大切にしながら新しい試みに対して柔軟に受け入れてもらえたらと思います。

この制度がいまエイスリーで頑張っている社員の励みになることを、そして、自分らしく挑戦したいという思いを育てることを、何より期待しています。

ー 最後に伝えたいことはありますか。

与えられた環境に素直に応える力はこれからも求められてくると思います。しかし、与えられたことをそのままではなく、自ら選んで活用することも重要です。社員にはエイスリーの環境を活用してもらいたいですし、活用しやすいようにHRBP室として何ができるか、今後も改善していきたいです。


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*本記事に記載された内容は、2023年11月10日公開当時の情報です。その後予告なしに変更されることがあります。 


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