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面接担当者は何を知りたいの?

新卒学生の就職活動や社会人の転職活動の際には履歴書を書きます。またそれにくわえ、新卒ならエントリーシート(ES)、社会人なら職務経歴書も提出します。面接ではそれらの書類を参照しながら、応募者と面接担当者との対話が行われます。

さて、キャリアの概念には外的キャリア内的キャリアというものがあります。外的キャリアとはその人の客観的側面であり、履歴書では主に外的キャリアが記載されます。また、基本的に履歴書は入社後にも保管される文書であり、学歴や資格などで虚偽の内容を記載すれば法的な責任を問われることになります。

一方の内的キャリアとはその人の主観的側面です。人は生まれてから現在までに様々な経験をする中でその人なりの捉え方が構築されます。よって、同じ経験をしても人によって捉え方が違います。

エントリーシートや職務経歴書においては、この内的キャリアの記載が必要で、これまでの経験だけではなく、その経験を通じて得た主観的なもの、例えば「主観的な長所と短所」「人生観」「労働観(キャリア観)」「職務への意欲」「コミュニケーション能力」「発揮した(であろう)能力」「高まった(であろう)スキル」などを記載し、できるだけその論拠を明確にする必要があるでしょう。

日本企業の多くは組織への忠誠心(我が社意識)や組織内でのコミュニケーション(人間関係を構築・維持するスキル)を重視するので、面接担当者は主にエントリーシートや職務経歴書を参照しながら、いわゆる深掘り質問をします。つまり、面接では主に内的キャリアの追求が行われるのです。(専門職や技術職や研究職、また外資系企業では内的キャリアよりも外的キャリアを重視するケースも多々あります。)

面接担当者とは楽しい会話ができるのに、なぜかいつも面接は通過しないという人の多くは深掘り質問に心理的抵抗をしめしていると感じられる人です。良い印象を与えようとして核心の部分をごまかしたり、話がチグハグになったり誇張したりしてしまうと、結局はその人の本音や本質が分からないと評価されるのです。

この深掘り質問は、何もあなたを尋問しようということではなく、あなたのことをもっとよく理解するための質問なので怖がる必要はありません。でまかせや思いつきでその場しのぎの話をするのではなく、ウソなく誇張なく格好つけず誠実に、等身大のあなた自身を話すことが必要です。

仮に、話を過剰に盛る(ウソ・誇張)ことで、面接担当者をまんまとだまして入社できたにしても、その後ずっと自分自身についたウソに苛まれることになるでしょう。


内的キャリアと外的キャリア


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