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【ウズベキスタン】やさしい世界🇺🇿

顔も知らない誰かに路地裏で追いかけられる。
必死で逃げるが迷路のように入り組んだ場所だったので、
直感を頼りに曲がりながら必死に走る。
不意に振り返ると追いかけてくる人は、少しづつ距離が遠くなっていた。
これなら撒けれると思い、再び前を向くとそこは壁一体が張り巡らされていた。

そう、行き止まりだ。

すると後ろから首を絞められ、必死に抵抗するが相手の力が上回っていたのかびくともしない。
意識が少しづつ朦朧となり「あぁ…終わったな…」と思った瞬間、目が覚めた。
起きたときはここがどこなのかがわからなく、少しパニックになっていたが「僕は旅をしている最中で今、ウズベキスタンにいるんだ」と徐々に状況が把握できてきた。

ただかなり体調が悪い…変な夢を見たせいか?
1日安静にしたい気持ちだったが、ブハラへ引き返す列車も予約していたので気合を入れて行動する事にした。

ウズベキスタンに来てずっと晴天だったのに今日は曇り、しかも小雨がちらほら降ってて、しかも体調不良でポテンシャルがかなり落ちていた。
唯一の救いは一人ではなく、友人がいた事だった。
宿から駅まで徒歩だと約40分ちょっと。電車の出発時間は8時30分
お金もなるべく節約するためにタクシーは呼ばず、7時00分すぎに宿を出発し歩いて向かう事にした。

お腹の調子が悪い…電車内のトイレはできれば使いたくないが前回、電車が大幅に遅延していたのでそこが懸念している。



日本人が珍しいのか子供達がニコニコしながらこちらを見ていた。
どうもそうじゃないらしく、ジェスチャーでなんとか意思疎通を図ると、友人の髪型で笑っていた。(髪型はアフロのような感じ)
日本にいるときは割と落ち着いたパーマだったらしいが、ウズベキスタンに来ると乾燥地帯だからか、髪がアフロのようになったのだ。




廊下挟んだ場所に座っていたお姉さんと僕たちの向かいにいたおばちゃんも髪型に興味を持ったらしく話かけてきた。
日本人と話すのがはじめてだとの事で盛り上がり、僕たちの故郷の写真を見せたりウズベク語を教えてもらったり、文化の全く違う人との交流がこんなにも楽しいのかと思うほど有意義な時間になった。

言葉がわからなくても、意思疎通ができるんだなと改めて思った。


その後、おばちゃんが持参していた食べ物をみんなで食べた。
手羽元のさっぱり煮のような食べ物が本当にそのままの味で、お世辞抜きでウズベキスタンに来て一番美味しかった。

出会った思い出を残したいと思い、おばちゃんとお姉さんに日本の硬貨をあげると、おばちゃんはウズベキスタンの硬貨(多分めずらしい硬貨だと思う)とお姉さんからは使いかけの消しゴムをもらった。

ブハラに時間通り到着し、おばちゃんたちと別れを告げた。
前回泊まった宿に泊まることにしていた。
体調不良はなんとか我慢できていたが、タクシーの激しい運転により益々悪化した。

宿に着くと同時にすぐベットに横になった。その後下痢で何回かトイレにいき、食中毒になっていた。

頭痛と吐き気と下痢という最悪なフルセットだ。

おそらくヒヴァで食べたプロフが当たったのかもしれない。だって普通に不味かったし、お肉も腐ってそうな味がしたもん…

少し横になるだけでだいぶ良くなったが、食欲が一向に湧かない。でもアイスクリームは食べれそうだったので、近くの屋台が並んでいる場所に行く事にした。

最初にこの街へ来たときはヒヴァ行く通過点だったので、お土産を買っていなかったからアイス食べるついでにぶらぶらとしようと思う。

ウズベキスタンはコウノトリのハサミが有名らしく、市場のあちこちに置いてあった。
ただ、良し悪しは中にはありそうだなと思いながら歩いていると、おじさんに声をかけられた。なんと声かけられたかわからなかったが、ハサミを販売しているお店でおすすめはないか聞いてみた。

友人がやっているお店があるぜ!と言っている素ぶりだったからついていくと、なぜかおじさんの家に招かれた。(なぜだ!)

客間?みたいな場所に連れて行かれ、「座りな!」と言われているようなジェスチャーをしていたので、とりあえず座った。

「妻は作るプロフやシャシリクは世界一だ!」みたいなことを連呼していたから、翻訳アプリで「今お腹を下しているから、食べれないんだ」と伝えると、申し訳なさそうに元いた場所に送ってくれた。


本当にいい人なんだなと思ったけど正直、最初は少し疑っていた。
トルコで一人旅をしているとき、路地裏の建物に連れて行かれお金を要求された事があったからだ。

おじちゃん申し訳なさそうにしていたけど、僕の方こそおじちゃんの親切心を疑ってごめんよ…しかも運悪くお腹も下してて…
また機会があれば、世界一のプロフとシャシリクを食べに行くよ。

お土産も買いやる事も特になかったので、その辺にあるベンチでボーッとしてると、近くの路地に一人でサッカーをしている子どもがいた。
暇だし遊んであげようかなと思って、その場へ向かった。
しばらくその子供と遊んでいると、友達が一人また一人と増えていった。
最終的には3対1の体制になり(もちろん1は僕。)で対処できないほどの状態になったけれど、子供達も楽しそうで僕も楽しかった。

体調も悪いのでその後すぐ宿に戻り、横になった…
翌日も体調が一向に回復しないから、何もせずにゴロゴロとしていた。
明日はタシケントへ戻る予定で、しかもまた長距離電車に乗るから少しでも回復してほしい…












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