86400"(はちろくよん)/ 100年後の蚤の市に並ぶものをつくる

デザインスタジオ「86400"」。東京都の下町、荒川区にて職人と一緒にものづ…

86400"(はちろくよん)/ 100年後の蚤の市に並ぶものをつくる

デザインスタジオ「86400"」。東京都の下町、荒川区にて職人と一緒にものづくりを行っています。ニューアンティークをスローガンに、育てながら長く使えるものをデザインしています。100年後の蚤の市に並ぶさまを夢見て。 ショップ、よかったら覗いてみてください。

マガジン

  • ショートストーリー「100年後の蚤の市で見つけたモノ」

    ここは、100年後の蚤の市。ふと目についたパーツのような“謎なモノ”。一体なんのために作られたものなのか。 100年後の蚤の市に僕たちの商品が並んだら…というショートストーリーを連載しています。

  • 〇〇をデザインした話

    デザイナー、製造、広報、販売、お客さん… 1つの商品を、別の視点からみてみるとそれぞれに違った風景が浮かび上がってきます。 こちらのマガジンでは、「デザイナー」の目から見た商品開発についてまとめています。

  • 偏愛未満コレクション

    「偏愛」というほどではないけれど、なんとなく集めているものや、ついつい集めてしまう「偏愛未満」なものを紹介するマガジン。 つまり、登場するのは、大いに語ることがあるマニアでもなく、すごくたくさん集めているコレクターでもない、いわば”普通の人”。 ”普通の人”の”普通の暮らし”をみてみようという企画です。

ストア

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    【真鍮の2WAYペンダントライト】 - お皿形シェードにあらわれる陰影の立体感 -

    真鍮の2WAYペンダントライトは、シェードを反転させることで2通りの表情を楽しめる照明です。 小さめのシェードなので、ダイニングに複数個を並べたり、サニタリースペースや廊下などの小空間に1つ点けるような使い方に適しています。 <商品内容> 1. シェード 大きさ:直径 138mm / 高さ 7.5mm 材料:真鍮 2. シーリングカップ 大きさ:直径 85mm / 高さ 53mm 材料:真鍮 3. ソケット(E17 引掛けシーリングタイプ) 適合ランプ:LED電球対応 コード(黒)の長さ:100mm 材料:真鍮 4. LEDフィラメント電球 口金サイズ:E17 光色:電球色相当(クリア全方向タイプ) ランプ全体の明るさ:小形電球40形相当 全光束:約440lm 5. 説明書
    28,000円
    86400" (はちろくよん)オンラインショップ
  • 商品の画像

    【積むパロサントホルダー】 - 積み木のようなパロサント台 -

    積むパロサントホルダーは、3つのパーツを積み重ねて使用します。 スペイン語で「聖なる木」を意味するパロサント。 積み木のように組み立てて使用することで、儀式感の中に遊びを取り入れました。 <商品内容> 1. 真鍮棒 大きさ:長さ 100mm / 幅 8mm / 高さ 8mm 材料:真鍮 2. 受け皿 大きさ:直径 145mm / 高さ 3mm 材料:真鍮 3. 土台 大きさ:直径 75mm / 高さ 20mm 材料:真鍮 4. 説明書
    16,500円
    86400" (はちろくよん)オンラインショップ

記事一覧

「歯医者のお守り」をデザインする

この記事では、僕たち86400"(はちろくよん)がオーダーにてデザインしたものについて、どんな問いに、どう応えたのかを振り返って記しています。 今回は「歯医者のお守り…

第4話 【コマのようなもの】 -100年後の蚤の市で見つけたモノ-

ここは100年後の蚤の市。 古い本や家具、大工道具なんかを扱う屋台が建ち並ぶ。 その一角、白い木綿布を敷いたテーブルの上に、雑然とモノが溢れている。 ふと、パーツのよ…

「歯医者さんがご当地グッズ!?」をデザインする

この記事では、僕たち86400"(はちろくよん)がデザインしたものについて、どんな問題に、どう応えたのかを振り返って記しています。 今回は「古(いにしえ)の都の鏡」に…

第3話 【クリスタルな石?】 -100年後の蚤の市で見つけたモノ-

ここは100年後の蚤の市。 古い本や家具、大工道具なんかを扱う屋台が建ち並ぶ。 その一角、白い木綿布を敷いたテーブルの上に、雑然とモノが溢れている。 ふと、パーツのよ…

第2話 【山のような…アクセサリー?】 -100年後の蚤の市で見つけたモノ-

ここは100年後の蚤の市。 古い本や家具、大工道具なんかを扱う屋台が建ち並ぶ。 その一角、白い木綿布を敷いたテーブルの上に、雑然とモノが溢れている。 ふと、パーツのよ…

第1話 【円盤のような金属板】 -100年後の蚤の市で見つけたモノ-

ここは100年後の蚤の市。 古い本や家具、大工道具なんかを扱う屋台が建ち並ぶ。 その一角、白い木綿布を敷いたテーブルの上に、雑然とモノが溢れている。 ふと、パーツのよ…

クイズ!CDみたいな金属板、これ何に使うのでしょうか?

86400"(はちろくよん)の山本です。 私たちは、東京の下町、荒川区を拠点に、まちの職人と一緒にものづくりを行うプロダクトデザインスタジオです。 86400"がつくるもの…

偏愛未満コレクション:空き瓶

コレ、なんで集めているんだろう。 こんにちは。86400"の山本です。 この記事では、「偏愛」というほどではないけれど、なんとなく集めているものや、ついつい集めてしま…

手遊びのススメ:桜の花びらの線香

いざ、手遊びのススメ。 こんにちは。86400"の山本です。 この記事では、デザインやものづくりの下ごしらえとして、なんとなくやっている日々の手遊びについて記していま…

「普段はその場に馴染んで、ふと気づいたときに存在感がある灰皿」をスタイリングする

スタイリングとは、あるべき姿に大きさや色合い、形を整えること。 こんにちは。86400"の山本です。 この記事では、僕たちがデザインしたものについて振り返って記してい…

偏愛未満コレクション:フローティングペン

コレ、なんで集めているんだろう。 こんにちは。86400"の山本です。 この記事では、「偏愛」というほどではないけれど、なんとなく集めているものや、ついつい集めてしま…

「ウイスキーを飲むとき、いい感じの写真を撮りたくなるけど背景がイマイチで困る」をデザインする <後編>

この記事は、額縁形コースター「ウイスキーコースター」の商品開発記、その後編です。 <前編はこちら> 「ウイスキーが美味しく、楽しく飲めるようになるもの」というA…

「ウイスキーを飲むとき、いい感じの写真を撮りたくなるけど背景がイマイチで困る」をデザインする <前編>

デザインとは問題を解決すること。 こんにちは。86400"の山本です。 この記事では、僕たちがデザインしたものについて、どんな問題に、どう応えたのかを振り返って記して…

工場で見つけた端材は、どうしてこんなに魅力的なんだろう

工場見学に行くと、商品ではなく、工程ごとに取り除かれていく端材の方に目がいくことってありませんか? 子供の頃、河原で拾った石みたいに、それ自体に何か価値とか役割…

表札が経年変化したので、見てやってください

真鍮製の表札が経年変化するところを見ていこうということで、前回の続きです。 前回の記事「ポストにシールじゃ寂しいから、ちゃんと表札をつくった」では、できたての表…

ポストにシールじゃ寂しいから、ちゃんと表札をつくった

そろそろちゃんとしたのが欲しいねと妻と言い合い早5年。いよいよそのときがやってきました。 そもそも、僕たち86400"では「空気と反応する表札」という商品をつくってい…

「歯医者のお守り」をデザインする

この記事では、僕たち86400"(はちろくよん)がオーダーにてデザインしたものについて、どんな問いに、どう応えたのかを振り返って記しています。 今回は「歯医者のお守り」についてのお話です。 step1. ヒアリング今回は、歯科医院のオリジナルグッズをつくろう、第二弾です。 クライアントは三重県名張市にクリニック(名張かめい歯科・矯正歯科)を営む歯医者さん。 前回、奈良県橿原市に新設する美容クリニックを記念して、“ご当地グッズ”をつくろうという企画をご提案。歴史的なまちに

第4話 【コマのようなもの】 -100年後の蚤の市で見つけたモノ-

ここは100年後の蚤の市。 古い本や家具、大工道具なんかを扱う屋台が建ち並ぶ。 その一角、白い木綿布を敷いたテーブルの上に、雑然とモノが溢れている。 ふと、パーツのような形をした“不思議なモノ”に目が留まる。 これは一体、何に使うものだろう? 店主に訊ねるも、ニヤリとするばかりで教えてくれない。 なんだ、これ… 「こんにちは!」「よう!」 互いにちょこっと手を挙げながら挨拶を交わす。 こういう蚤の市で馴染みの客になるっていうのは、“ツウ”という感じがして誇らしい。 「今

「歯医者さんがご当地グッズ!?」をデザインする

この記事では、僕たち86400"(はちろくよん)がデザインしたものについて、どんな問題に、どう応えたのかを振り返って記しています。 今回は「古(いにしえ)の都の鏡」についてのお話です。 一喜一憂しながら進む手探りの商品開発記。 それでは、はじまりはじまりー。 step1. ヒアリング僕たちの活動をSNSでご覧になって、興味をもっていただいた方が今回のクライアント。共通の知人を介してご連絡いただきました。 早速オンラインにて、ヒアリングスタート。 いつもの通り、2時間程

第3話 【クリスタルな石?】 -100年後の蚤の市で見つけたモノ-

ここは100年後の蚤の市。 古い本や家具、大工道具なんかを扱う屋台が建ち並ぶ。 その一角、白い木綿布を敷いたテーブルの上に、雑然とモノが溢れている。 ふと、パーツのような形をした“不思議なモノ”に目が留まる。 これは一体、何に使うものだろう? 店主に訊ねるも、ニヤリとするばかりで教えてくれない。 なんだ、これ… 「お、いらっしゃい、また来たね!」 3度目ともなるといい加減、顔を覚えられてしまった。 「今回はあんたのためにとっておきのを用意してあるんだ」と、店主。 ごぞごそ

第2話 【山のような…アクセサリー?】 -100年後の蚤の市で見つけたモノ-

ここは100年後の蚤の市。 古い本や家具、大工道具なんかを扱う屋台が建ち並ぶ。 その一角、白い木綿布を敷いたテーブルの上に、雑然とモノが溢れている。 ふと、パーツのような形をした“不思議なモノ”に目が留まる。 これは一体、何に使うものだろう? 店主に訊ねるも、ニヤリとするばかりで教えてくれない。 なんだ、これ… ① 鈍く輝く素材は真鍮。 鈍い黄金色で、時折、光が当たると柔らかい輝きを放っている。 「もともとはピカピカだったんだけど、経年変化で変色したんだ」と店主。 指紋の

第1話 【円盤のような金属板】 -100年後の蚤の市で見つけたモノ-

ここは100年後の蚤の市。 古い本や家具、大工道具なんかを扱う屋台が建ち並ぶ。 その一角、白い木綿布を敷いたテーブルの上に、雑然とモノが溢れている。 ふと、パーツのような形をした“不思議なモノ”に目が留まる。 これは一体、何に使うものだろう? 店主に訊ねるも、ニヤリとするばかりで教えてくれない。 なんだ、これ… ① 孔(あな)板状で、丸。コースターみたいな円盤型だ。 「丸と言っても、柔らかい表情を出すために一枚ずつ手作業でつくっているから、完全な丸じゃなくて“ほぼ丸”なん

クイズ!CDみたいな金属板、これ何に使うのでしょうか?

86400"(はちろくよん)の山本です。 私たちは、東京の下町、荒川区を拠点に、まちの職人と一緒にものづくりを行うプロダクトデザインスタジオです。 86400"がつくるものはその単純な形ゆえか、はたまたニッチなシーンを想定した商品のためか、「パッと見て何のためにつくられたものかわからない」とよく言われてしまいます。 これは販売する上ではちょっと不利だなと思いつつ、ならばいっそ開き直ってクイズにしてみようという試みです。 今回は中心に孔の開いた丸い金属板。 これ、何に使うの

偏愛未満コレクション:空き瓶

コレ、なんで集めているんだろう。 こんにちは。86400"の山本です。 この記事では、「偏愛」というほどではないけれど、なんとなく集めているものや、ついつい集めてしまう「偏愛未満」なものを紹介しています。 つまり、登場するのは、大いに語ることがあるマニアでもなく、すごくたくさん集めているコレクターでもない、いわば”普通の人”。 ”普通の人”の”普通の暮らし”をみてみようという企画です。 さて、今回は僕が集めている「空き瓶」について。 空き瓶って? 改めて説明するまでも

手遊びのススメ:桜の花びらの線香

いざ、手遊びのススメ。 こんにちは。86400"の山本です。 この記事では、デザインやものづくりの下ごしらえとして、なんとなくやっている日々の手遊びについて記しています。 今回は「桜の花びらの線香」について。 ちなみにここに出てくる桜は昨年春(2021年3月)のもの。 今年ももう開花というニュースをみて、ふと思い出して記事にしました。 ひらひら近所の公園で、鳥たちがせっせとつつくものだから、次から次へと降り注いでくる桜の花びら。 まだ綺麗な状態だったので、どうにももっ

「普段はその場に馴染んで、ふと気づいたときに存在感がある灰皿」をスタイリングする

スタイリングとは、あるべき姿に大きさや色合い、形を整えること。 こんにちは。86400"の山本です。 この記事では、僕たちがデザインしたものについて振り返って記しています。 今回は銅・真鍮製の灰皿「Ashtray」についてのお話です。 目指したスタイリングは以下の通り。 手探りの商品開発記。 それでは、はじまりはじまりー。 きっかけきっかけは、僕たちにとってはじめての見本市。 展示していた「ケーキのお皿」を見ながら、たとえばこういう形の灰皿ってお願いできますか?と尋ね

偏愛未満コレクション:フローティングペン

コレ、なんで集めているんだろう。 こんにちは。86400"の山本です。 この記事では、「偏愛」というほどではないけれど、なんとなく集めているものや、ついつい集めてしまう「偏愛未満」なものを紹介しています。 つまり、登場するのは、大いに語ることがあるマニアでもなく、すごくたくさん集めているコレクターでもない、いわば”普通の人”。 ”普通の人”の”普通の暮らし”をみてみようという企画です。 さて、今回は僕が集めている「フローティングペン」について。 フローティングペンって

「ウイスキーを飲むとき、いい感じの写真を撮りたくなるけど背景がイマイチで困る」をデザインする <後編>

この記事は、額縁形コースター「ウイスキーコースター」の商品開発記、その後編です。 <前編はこちら> 「ウイスキーが美味しく、楽しく飲めるようになるもの」というAさんからのお題に応えようというこのプロジェクト。 ウイスキーを飲むとき、いい感じの写真を撮りたくなるけど背景がイマイチで困るという問題を見つけて、背景になるウイスキー専用のトレイをつくろうというコンセプトを立てたのが前回までのお話。 さてここからは、実際に形にしていくところです。 step3. デザイン提案額縁と

「ウイスキーを飲むとき、いい感じの写真を撮りたくなるけど背景がイマイチで困る」をデザインする <前編>

デザインとは問題を解決すること。 こんにちは。86400"の山本です。 この記事では、僕たちがデザインしたものについて、どんな問題に、どう応えたのかを振り返って記しています。 今回は額縁形コースター「ウイスキーコースター」についてのお話です。 最終的な、問題QとコンセプトAは以下の通り。 一喜一憂しながら進む手探りの商品開発記。 それでは、はじまりはじまりー。 きっかけは1通のメッセージ僕たちは、生活の悩みや喜びを募集して、それを元に商品開発を行うオーダーメイドサービ

工場で見つけた端材は、どうしてこんなに魅力的なんだろう

工場見学に行くと、商品ではなく、工程ごとに取り除かれていく端材の方に目がいくことってありませんか? 子供の頃、河原で拾った石みたいに、それ自体に何か価値とか役割があるわけじゃないけれど、あんなふうに使えるんじゃないか、ウチのあそこに置いたら素敵かもなんて想像が膨らんで、まるで宝物に見えてくる、あの感覚。 そういうものを、△を、僕たちは見つけてしまったのです。 例えば「金属でコースターをつくろう!」となったとき。 いつもお世話になっている金属加工の職人さんは、丸い金属板を

表札が経年変化したので、見てやってください

真鍮製の表札が経年変化するところを見ていこうということで、前回の続きです。 前回の記事「ポストにシールじゃ寂しいから、ちゃんと表札をつくった」では、できたての表札と、3ヶ月後の少し変色した様子について書きました。 できたての表札と、 3ヶ月後の表札。 ❶ やっちまったものはしょうがない 今回は、そろそろ違う表情にしてみようかなということで、手で揉み込んでみることに。 僕は金属をすぐに錆びさせてしまう、いわゆる「錆び手」の持ち主。 特殊能力みたいで最近は気に入ってますが

ポストにシールじゃ寂しいから、ちゃんと表札をつくった

そろそろちゃんとしたのが欲しいねと妻と言い合い早5年。いよいよそのときがやってきました。 そもそも、僕たち86400"では「空気と反応する表札」という商品をつくっています。 写真のような会社用のものや、実験用サンプルの表札は掲出していますが、今回は自宅用の表札を自社に注文してみようという“自作自演”の試みです。 ① 月みたいな表札をつくりたい“自作自演”とはいえ、ちゃんと自分でお金を払うので注文は真剣です。 というよりも、表札って決して安いものでもないですし、何より1回