記事一覧
水玉 (2024/06/03)
銀色の蛾がテーブルに着地し、手で追い払おうとして振った手が思っていたより暖かい空気を切り、ついですこし汗で濡れていた手のひらの気化熱で気づいた暑さが、月の光、ひらめいて羽ばたいていく蛾の飛行が、キッチンへ続く軌道の曲線、波打ち、山の稜線をたどるような飛行が、ピンク色ばかりでみづらかった寺西先生のスライドの逓減の曲線と、それを用いて説明した、焼肉をいかに満足して食べ放題するかのLINEの、しったか
もっとみるKing Midas Sound - "You Disappear" 対訳 (2024/05/25)
You disappeared
You disappeared
You disappeared
あなたはいなくなった
あなたは消え去った
あなたは消え去った
Like the melting ice on trees
That fall like teardrops
涙のように滴っていく
木々の表面を溶けた氷のように
For so long just her wet skin
Her lo
反響(cut up)
冬のやわらかく吹くある朝の影が差し込む星の装飾が差し込む星の横にグミみたいなぷっくりとしたかたちに置かれた花瓶の仕事をしている男の透明ですこし緑がかった光がかった光が揺れる磨りガラスの風の風の装飾が揺れる磨りガラスの横に指を擦り目をして朝食を買った時のいる台所の装飾が施された向こうに朝の装飾が差し込む磨りガラスのレシートに置かれた書きかけの暮れの装飾がかった光がかった光が施された向こうに指を買った
もっとみる反響(2024/05/23)
冬。
冬の朝。
冬のある朝。
冬のある朝の光。
冬のある朝の光が射し込む。
冬のある朝の光が差し込む窓辺。
冬のある朝の光が差し込む窓辺に置かれた花瓶。
冬のある朝の透明な光が射し込む窓辺に置かれた花瓶。
冬の暮れのある朝の透明な光が差し込む窓辺に置かれた花瓶。
冬の暮れのある朝の透明ですこし緑がかった光が差し込む窓辺に置かれた花瓶。
冬の暮れのある朝の透明ですこし緑がかった光
2005年の日記(2024/05/20〜21)
2005年を思い浮かべて書いた架空の風景と回想です。
2005年1月1日
晴れ。アパートの窓。銀色の煙突が蔦のからまった屋根からつきでる。川。土手にひとが集まっている。子供が走ってる。鳥がむれをなして空を飛行している。工場。予備校は休み。除光液をコンビニで買う。ロータリーにつぶれたタルトが落ちている。カラスがつつきにくる。2時からバイト。Fさんはしんどくなると、家のトイレで口を抑えて思い切り「
会う(2024/05/0X)
もっと上手に。いる。言う事。いない。いないでいいこと。言わないで良いこと。逆らうこと。水みたいなものが全身にしぶきをあげて、かかり、かかっては撥ね退け、いる。刺す。刺される。退会する。もう無理なのでそのままでいるもういないのでなにかに代替するまま、ああ言えばこう言い、知らないまま時が過ぎ、しらない、すべてつまり、詰まったまま動き、動いては退き、いなくなっては点滅した。
オレンジ色の、例えば信号機
2024/05/13 日記
雨が苦手、というより、薄暗いところが苦手なのかもしれない。島のばあちゃん家の仏間は、居間から完全に切り離されてひとつの部屋になっていて、ガラスのふすまを引くと、いつも真っ暗な、窓のない、線香の匂いがして、夏になるとサウナみたいに蒸し蒸しとして熱い仏間があらわれるのだけど、そこにひとつ大きなダンボールを置いて、その中に入り、完全な真っ暗になるのを怖がりながらもよろこんだ記憶がある。
明かりにめっぽ
無題#3 (4/29~2024/5/02
つまんだ頬は奇妙な心地よさを指先に残して、ガムのように伸び、目の周りに絡まって煙みたいになったあと伏せた机から顔を上げる。気がついたら放課後だった。
鍵を職員室へ返して、駐輪場から自転車を出す。大きな蛾が、それは最初、厚い枯れ葉、凝視するふたつの目に見えたが、校舎の白い壁に張り付いていた、二匹のとても大きな蛾だった。みつめられていた。いくつもの輪がめだまの中心から波紋みたいにいくつもいくつも飛び出
2024/05/02
行き先を増やす流れる水みたいなのが見える。川にたっている。剥がすシールのあとの低い粘着質に指を走らせる。携帯電話の着信履歴を全部閲覧した後に後ろから1個ずつ消して、最後の1個の電話番号にかける。蛾が2匹白い校舎の壁に張り付いていて、とても大きな蛾だったからそれが蛾と気づかないままに、しかしその異様な光景に目眩がして、風の中の紫色の波紋みたいなものが切り裂いて、木の葉が全部切り裂かれて、波紋だらけで
もっとみるくま日記(2024/05/01)
フライングプレスを二発、それからドロップキックも何本かお見舞いされた。プロレスを見せたばっかりに、プロレス熱にうかされているくま吉は、「くまも、プロレスラーになる」と言って、昨日、新日本プロレスの、入門審査を受けてきたらしい。
くまは、一応格闘技経験があって、むかしボクシングをやっていたらしい(わたしと出会う前の話だ)。
だから履歴書には、ボクシング経験あり と書いたらしい。
「10さい、く
2024/04/29~04/30
2024/04/29
小学生の時、家の前の坂を下ると、ものすごく大きなミミズが落ちていた時があった。(このnoteの一番最初に投稿したのにも書いた。というか、その確認ために、その記事を下に貼り付けて、このブログがもう1年も続いていることに気づいた。やばい。時の流れって怖い。)
なんとなく、去年の4-7月くらいにかけて自分の書いたnoteとかツイートがすきだ。この最初の記事は、いつかZINEとか
無題#2 (2024/04/23 〜 04/25)
放り投げられたピアノカバーは、埃をたてて落下していく。ヘンリーダーガーは真っ暗な部屋でタイプライターを打ち込み、ほこりは、カーテンの隙間から差し込む光のなかでくるくるとまわる。キティちゃんの置物は窓際に置かれている。木の張り出した窓枠の上でいくつかのキャラクターが待っている。茶色い酒瓶には緑色のラベルが張りつけてある。丸い根菜は芽を出して根が生えている。ブックストア入口の、入って左手にあるスペース
もっとみる日記: 4/26-28
2024年4月26日
Obsidianで書こう。どうせ自分のスタイル。どうせどうせと思う。徳利みたいな単語を知りたい。喃語で喋りたいと思う。まだからだの中に喃語が残り蠢いている気がする。「徳利(とっくり)」はそのような喃語的響きに似ている気がする。全部から浮きたって一人でいる気がする。ハイエースに乗って降ってくる雹を凌ぐ動画を前に見た。とんでもなくデカイ雹。ダメだ。とんでもなくデカい雹だった。何
2024/04/27
普通にただnoteを更新するようなことができてなにか安心している。そうそうこんな感じだったな、って思っている。生活と幻想をゆきつもどりつする。コアラが無限に増殖する世界があってもいいし、しかし、この生活、みたいなものもちゃんとそこにある。けど、やっぱり、幻想の方へ、ただそちらだけの世界みたいな場所に行こうとする。誰も怒鳴らない場所。あるのかもしれない。あったとしても。あったとしてもなのかもしれない
もっとみる2024/04/27
もっと普通に日記を書けるようになりたい。と思う。なんか、変なことばっかり書いてた気がする。一旦もとに戻る。しかし寂しい。そう。寂しい、とか書きたい。
今日、ラジオトークで、ライブ配信をした。そしたら、コメントくれる人とかいて、とても嬉しかった。わたしは、ラジオでも、ずっと同じ話ばっかりしている気がする。
なんかほんと、最近普通の日記を普通に書くみたいなことを全然してなかった気がする。生活に戻る