にったしん

28歳。旅や映画や本が好きです。 コメントお気軽に😬 Twitterもやってます⇨ht…

にったしん

28歳。旅や映画や本が好きです。 コメントお気軽に😬 Twitterもやってます⇨https://twitter.com/home

最近の記事

また来年、

今日は朝から友達に会いに大阪へ。実に6年振り。暫く会わないとどこか緊張してしまう。 その人が亡くなったと聞いたのは当時、付き合っていた彼女からだった。大学を休学し、インターン先のベトナムの職場で頭が痛いと言っていたのが事の発端で、その日は早退き。疲れているのか、風邪を引いたのか、どうも体調が優れないので、とっとと就寝。そのまま帰らぬ人になってしまったそうだ。 21歳。あまりにも若い。身内以外で人が亡くなるという経験をしたのが初めてだった。当時は相当、堪えた。大学時代のある

    • 変わるもの変わらないもの

      時刻は22時23分。久しぶりの実家夜ご飯を楽しみ過ぎて、お腹が苦しくなったため、散歩に出ていた。地元の懐かしい道を1時間程度。通っていた小学校までを、当時の登校ルートで行ってみる。 取り壊されてしまった郵便局。だだっ広い駐車場だったところに綺麗なマンション。変わり過ぎて思わず泣きそうになった。一方で、昔からある家。ヒビの着き具合まで当時のままだ。2つ並ぶ自動販売機。アタリが出ればもう一本。電子決済なんて出来ない。変わらない。 歩いてみて意外に近ったんだなと思う。小学生の頃

      • 表情と空気

         昨日の仕事終わり、とある忘年会に向かった。会社関係なく開かれたその会は、軒並み年内の最終出勤を終えて参加という方が多かったからか、どこか皆さん表情が緩んでいたように思える。ぼくもその1人だ。  年末年始の表情というのが確かにあると思っていて、それは何かを背負った強張った表情とは異なり、どこかほっとしたよう。その時だけは荷物を下ろしている。それは街の空気もすら変える。その空気が好きで、たまらない。  今、新幹線で地元に戻っている。今日が帰省ラッシュとのこと。大阪に着いたら

        • よそ者

          上京して間もない頃、とある駅近のカフェでコーヒーを飲みながら時間を潰していると、隣のカップルの会話が耳に入ってきた。「へ〜そうなんだ〜」。彼氏の相槌を聞いた途端、僕は彼をおかまちゃんだと思った。まぁ、多様化だし、セクシャルな部分は昔より許容されているし、そもそも個人の自由だ。とか、何とか頭を巡らせていたが、ふと冷静になる。普通の標準語だ。彼は普通で、僕がよそ者なのだと気づくのに少し時間がかかった。 生粋の関西人なので普段、友達と話す時は関西弁を使う。関西弁こそ標準語だと思っ

          心の想像

          1月11日は成人の日だった。昼の11時頃に街を歩くと式を終えたのか、これから向かうのか新成人の方々を多く見かけた。男の子5、6人のグループ。道に広がって少し邪魔だけど、今日は許そう。おめでたいからね。今度は違う男の子2人組。どちらも少し内気そう。でも、雰囲気とか話が合うから一緒にいるんだろうなぁ。是非、何年経ってもお互いを大切にしてほしいなぁ。 結婚ラッシュというものは間違いなくある。1回目は23〜24歳。社会人を機に身を固める人が多かった。2回目は今。27〜28歳ぐらい。

          深くて、遠い。

          夜、ほぼ毎日のペースで散歩をする。短くて15分、長ければ1時間の道のりでは色々なことが頭の中を巡る。今日起こったこと、仕事で失敗したこと、いまのことや将来のこと。日によって考えることは違えど、なにかしらを抱えながら歩く。よく周りの人から「ぶれないね」とか「芯があるね」と言われるのだが、こちとら毎日スマホを待たずに夜道を歩くものだから、ぶれない芯だって備わる。おそらく人より1つのことについて考える時間が長いので、より深く遠いところで思考する癖がついているのだと思う。暗い夜道を歩

          深くて、遠い。

          何くるないさ〜

          先日、とある友人の結婚式に参列するために沖縄を訪れた。会社の元同期の奥さんにお呼ばれしたその会は当日にアロハシャツが貸し出されるためスーツやドレスといったドレスコードはなく、ラフな格好でお越しくださいとのこと。何とも沖縄らしいその式に、いざ出席すると沖縄の食材をふんだんに使ったコース料理はもちろん、途中、現地の民謡歌手の方が歌う「島人ぬ宝」「涙そうそう」などで大いに盛り上がりを見せた。それもこれも、ご夫婦から醸し出される優しい雰囲気があってのことだった。これから彼らにたくさん

          何くるないさ〜

          薪をくべる

          休日。自前のテントや寝袋を持っている通称、「キャンパー」の友人に連れられてキャンプに行くことがたまにあるのだが、これが中々に楽しい。車を走らせ、昼ごろに郊外のキャンプ場に着くと、まずは缶ビールで乾杯。カップラーメンなどで、適当に腹ごしらえを済ませると、みんなでテントを貼り基地を完成させる。取り急ぎそこまで終えるとスローダウン。各々が自由にのんびり行動するようになる。周辺を散策したり、本を読んだり、眠ったり、椅子に座ってぼーっとしたり、それぞれが思い思いの時間を過ごす。キャンプ

          薪をくべる

          会うこと

            長い緊急事態宣言が明けた。休日を家族のもとで過ごすのか、金曜日の品川駅の新幹線口には単身赴任らしきサラリーマンが多く溢れていた。可愛い我が子に久しぶりに会うお父さんもいるんだろうな。と思いを巡らせながら乗り換えの電車が来るホームへ降りる。  すっかりリモートや在宅という言葉が世の中に浸透したけど、人に会うこと、会って話すことがどれだけ大切か身に沁みる。先ほど、久しぶりに会った友達と昼から飲みに出ていた。12時30分に集合して18時に解散。酔いすぎないぐらいのお酒と、ご飯

          #13 本気の眼

          人が真剣に何かに向かっているときの眼が好きだ。 その眼からは、どこか覚悟みたいなものを感じるときすらある。 あのときもそうだった。 10月の北海道。 とある居酒屋で友人とたわいも無い話に興じていた僕。 話の途中で、カウンター越しに見える店員のお姉さんに目を奪われてしまった。 20代前半くらいのその方は、確かに美人であった。 だがそれ以上に、魚を真剣な眼差しで捌く仕草や雰囲気から「この仕事を一生全うしてやる!!」という気迫が伝わってきた。 そしてそれを自分と比べ

          #13 本気の眼

          #12 プライド

          飲みの席で、どれだけ頭が回ろうが、眠かろうが、シラフを保つようにしている。 正確に言うとシラフではなくちゃんと酔っているのだが、プライドが高すぎる故に酔っている姿を人に見せることができない。 だから、いつも会が終わるまでひたすら耐える。 「顔に出ないし、お酒強いよね〜、酔っているところ見たことない」と言われることが多いから、バレてはいないはず。 店を出て解散し、最寄駅の改札を1人で抜けるまでが勝負。 家に着いた途端、ガチガチにコーティングされた体は腑抜けになり、おも

          #12 プライド

          #11 歯医者

          ここ2ヶ月ほど、歯医者に通っている。 10月になってから、右の歯がたまに痛む、というか違和感があったので診てもらったところ、虫歯があるので治療しましょう。と先生に普通に言われてしまった。 そこからぼくのスケジュール帳には2週間おきに「歯医者」という3文字が記されている。 虫歯になった理由は明白で、朝、晩と必ず歯磨きをするのだが、大体、適当に済ますからだ。(反省) 朝は慌ただしいから支度をしながら、さくっと済ますし、夜はスマホに集中していて明らかに歯ブラシを咥えているだ

          #11 歯医者

          はじめに(何者エッセイ 20/12/6〜)

          noteでのマガジン第3弾です。 何を書こうか相当、悩みました。 振り返ると、記念すべき最初のマガジンは、自己紹介を兼ねて自分の好きなものを文章にしました。 書きながら自分に好きなものがこんなにあるのかと驚いていたなぁ。 自信が持てました。 続いて第2弾は好きなものをさらに掘り下げて、旅にフォーカスを当てました。 毎年、夏休みを利用して海外旅行に行っているのですが、今年はもちろんコロナで自粛。 そこで、去年のフィンランド旅があんまりにも良かったので、当時を振り返

          はじめに(何者エッセイ 20/12/6〜)

          おわりに(旅エッセイ 20/10/24〜)

          フィンランド旅5日目。 次の日が帰国なので実質、今日が最終日。 朝、電車に乗ってカフェへ。 本場のシナモンロールとコーヒーの相性が抜群で思わず身体がとろけそうになる。 車旅を終えてからは基本的には友達と別行動をとっていた。 なんせずっと車の中で一緒だったので、お互い1人で行動したいよねと自然の流れでそうなった。 ゆっくりと1時間ほど過ごし、店を出て、少し歩きヘルシンキ中央図書館Oodiへ。 全面ガラス張りで外の景色を眺めることができる椅子に着座。 深呼吸をして

          おわりに(旅エッセイ 20/10/24〜)

          #10 あれってなんだったんだろう

          車旅の帰り道、途中立ち寄ったオウルという街での話。 小さめのショッピングモールの前でコーヒーを飲みながら、ぼくは友達の用待ち。 今日も晴天に恵まれた青空が本当に気持ちがいい。 もうそろそろ車旅も終わってしまうなぁと少し感傷に浸っているていると、向こうから5歳ぐらいの女の子が歩いてきた。 瞳が青く雰囲気からして現地の子のようだ。 東洋人がフィンランドの、しかもサービスエリアにいることがよほど珍しいのか、まじまじとぼくの顔を眺めてきた。 あまりにじっとこちらを見られ戸

          #10 あれってなんだったんだろう

          #9 ドライブ旅の果てに

          800キロの車旅が終わり、ロヴァニエミのホテルに着いた。 時刻は夜の8時くらいだっただろうか。 チェックインを済ませ併設されていたレストランで夕食を取ったのだが、疲れすぎてこの辺の記憶は曖昧。 地元で有名な鮭のムニエルのようなものを食べた気がするけど味は全く覚えていない。 食事の後、部屋に戻って少し仮眠をとり、再び車を走らせる。 北欧の9月。ちょうど秋口からシーズンに入ると聞いていた。 だから北を目指した。 オーロラハンティングが始まる。 星と一緒で周りに街灯

          #9 ドライブ旅の果てに