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持たざる者のプライド

持たざる者のプライド

足元を見ればどこから引かれているのかわからない白線が引かれていた。
それは小学生の頃にした運動会のかけっこを連想させた。

左右には僕と同じように人、人、人。

後ろを振り返ると何もなく、音も響かない静寂の砂漠。

白線の向こう側、僕の眼前の遥先には美しい景色が広がっているのが見えた。

そうして僕は思い出す。そして気づく。
僕はあの先の世界を目指していたんだった。

横に並んでいる彼ら彼女らと僕

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世界の鍵としての私自身

世界の鍵としての私自身

『それ自体』が面白い事や学べる事って実はないんじゃないのかなと思ったりする私です。

ニュアンスが難しいな。

なんて言えば良いかな。

今1番しっくりきてる自分の中の言葉としては、
『それ』が面白いものや学べるものではなくて、
『それ』から面白く感じる方法や、それから学べる事の探し方を自分(人)は知っている、
ということなのかもしれないなあと。

面白いと感じることや学べるなあと感じるのは主観と

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言葉にしなくても良いじゃないの

言葉にしなくても良いじゃないの

私は話すのが好きだったり考察したりするのが好きだけれど
本来は言葉にしなくてもいいじゃないのと思っている人間である。

正確には、言葉にしたほうが絶対に良いのだけれど、なにかもったいないな、と感じてしまう。


例えば絵を見たとき、歌を聞いたとき、映画を観たとき、絶景に訪れたとき。
とても感動した、とても感銘を受けた。


いやーよかったね、最高だったね、また見たいね、聞きたいね、来たいね、となっ

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独白(ルーツ)

独白(ルーツ)

自分は今まで結構うまく生きてきた気がしていたんだけれど、全然そんな事は無くて、ずっと病んでいたんだと自覚した話についての独り言。

僕の家庭は恐らく一般的な家庭とは違っていた。
「目に見えないこと」についてを家族間でよく話し合う。

議題が上がり話し合う時間を設けるようなことではなく、
ごくごく自然に食事をしているときに例えば、

「本当の意味でやさしい人は恐らく傷ついた事がある人だと思うんだけど

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セミの目線から考える自然離れ(一応短編)

セミの目線から考える自然離れ(一応短編)

僕は何者かと言われれば、
僕らの間では意味をなさない「名称」という概念を外から持ち出し説明する事を許して貰えれば、
僕らは人間に「セミ」と呼ばれているらしい。

セミ、ねえ。その「セ」と「ミ」はどこから来たのかと尋ねたいけれど、生憎僕らと人間は会話をする事が出来ない。
おっと、ここで一つポイント。
「僕らは彼らの言語を理解出来ますけどね」という事を覚えておいて欲しい。

僕らが木陰で涼んでいる時に

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