1K、恋人、私の備忘録。
8月中旬から私の暮らしに大きな変化があった。
それは、実家を飛び出して恋人と1Kの暮らしを送っていることだ。
ちなみに仕事はいまだに復帰できていない。
蕁麻疹や喘息の症状は軽くなったが、医師からのお仕事ストップと、復帰のための面談があと2週間ほど先になっているためだ。
毎日、のそのそと起きて恋人を送り出して、洗濯機を回してぼーっとしている体に温かいお茶を流し込むのが日課だ。
カーテンを開けて入り込んでくる太陽の光に、うわぁ私生きてるなぁって実感する。
まるで、光をたくさん浴びて水をたっぷりと吸収する植物のような気持ちだ。
洗濯が終わるまでの間、ドラマやYouTubeを見ながらフルグラかパンをもぐもぐする。
最近のドラマはもう画面に最終回ばかりが連なっている。
ピピッーっと、「洗濯終わったから中身干してー」と伝えてくる音が聞こえてすぐに駆け寄る。
洗剤と柔軟剤がばっちりきまっている洗濯物をベランダに干す。
外の空気がようやくひんやりしてきて、太陽の光は控えめになった。
ようやく秋が会いにきてくれたみたい。
掃除機とクイックルワイパーをかけてだいたいのことは午前中に終わる。
買い物や外に用事がなければやることがなく暇になる。
今日の夜は何を食べようかなぁ、週末どこに出かけようかなぁ、本はどこまで読んだっけ、引っ越しのやることリストでもまとめるか…などぽつぽつと頭に浮かぶことをノートやスマホに書き出し調べ始める。
しばらくして飽きるとゲームを始める。
大学生から始めたGardenscapesは12119ステージまで到達した。
眠くなって昼寝をしてしまうのは仕方ない。
起きて気付けば18時前になっていることもしばしば。
急いで夜ごはんの支度をする。
実家を出てからというもの、「料理の時間」がスケジュールに組み込まれるようになった。
料理は今まで全くしないわけではなかった。
中学1年生からずっとお弁当は自分で用意するのが当たり前だった。
でも大学生からずっと、家のキッチンに立つ時間は圧倒的に減った。
バイトや友人との付き合いがあるとたいてい夜に家にいない。
帰宅すればすでに母親が作ったごはんが用意されていた。
そんな久方ぶりのキッチンは1Kの極狭、コンロはIHが一つ、作業スペースなし、収納ほとんどなしの戦場。
狭すぎて小回りが効き、余計な動きは否応なしに省かれることが唯一の褒めるべきところだろうか。
そんな小さな戦場で毎日料理を作っている。
恋人はここに住んでいる5年間、一度もこのキッチンで料理はしていない。
いや、たしかにできる環境ではないから仕方ないか。
そんなキッチンをなんとか使える状態にして、少しずつ仲良く距離を縮めようと私はキッチンに立っている。
ごはんの支度が済んだらお風呂へ直行。
いつまでもこんばんはしてくる、蕁麻疹ちゃんに速攻で塗り薬を全身に塗りたくる。
いつまでもかかるドライヤーの時間で、ぼーっと1日がフラッシュバックする。
ようやく帰宅してきた恋人と摂る食事はなかなか面白い。
普段食べない人なのに、目の前にある分だけでなくおかわりもぺろっと全部食べてしまうし、ペラペラでお腹と背中がくっついていたのに、いつのまにか腰回りは厚みが増している。
食後の片付けほどめんどくさいものはないと思いつつ、恋人と一緒に黙々と取り掛かる。
なんとか歯磨きをして、食い倒れるように横になる。
寝るまでの時間、どうでもいい話や今日見聞きしたこと、週末の話、引っ越しのこと…などわちゃわちゃむにゃむにゃ、気づけば夢の中へ。
特別なことはこれといって何もないけど、それでいいと思える日々。
私が仕事に戻ったら、きっとまた状況も変わるから、ほんのひとときの幸せだろうなぁ。
明日もいい日になりますように。
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