いじめ後遺症と私③《お仕事編1》漫画家を目指し挫折した話し
皆さんは学生時代に人間関係で傷つき、就職に不安を抱いた経験はありませんか?
学校という閉鎖された空間の中で、仲間外れ、無視、陰口、身体的暴力…
多感な時期に心が傷ついた記憶が、将来の進路を問われ社会へ出る事への不安や怖れとなって蘇る…
そんな経験のある人は、私だけではないはずです。
もれなく進路選択を迫られた高校時代の私も、前述したような不安に襲われていました。
そもそも高校生で将来の進路を決めるという事が私には難しく…
不安を解消するために私が導き出した結論!!
それは…
なるべく人と関わらない仕事に就きたい!!
我ながら名案だと思いました。
もともと趣味で絵を描いていたので「漫画家なら人と関わらずに済むのでは?」という短絡的な発想が、後に自分を追い詰める事になろうとは…
漫画家になるために必要な道のり
因みに「プロの漫画家になるためにはどうすればいいか?」と疑問を抱いた方もいらっしゃると思うので、簡単に説明しておきますね。
漫画家養成の学校に行ったり、コミケなどの同人誌即売会でスカウトされてプロになるパターンもありますが…
雑誌社への持ち込みで編集部の目にとまるか、漫画賞への投稿し入賞するのが、プロ漫画家としてデビューするルートとして、一般的なんじゃないかと思います。
この中で私が目指したルートは漫画賞で入選しデビューする事!!
画才屋さんで漫画に必要な紙とペンを購入し「売れっ子漫画家になって夢の印税生活!」とはりきって投稿を開始しました。
漫画賞への投稿の流れ
各雑誌社で募集している漫画賞から、自分の絵柄や、どのようなストーリーを考えるのが得意かで応募する漫画賞を決めます。
私は当時読んでいた別冊マーガレットに、少女漫画を描いて投稿する事にしました。
漫画賞には締め切りがあり、応募したい漫画賞の締め切りに間に合うように仕上げ郵送。
入賞すれば雑誌で紹介されますが…
入賞しなかった場合でも、希望すれば雑誌社から批評コメントと共に原稿を返却してもらえます。
この批評には…
自分の漫画の天国と地獄(良かった点/悪かった点)が書かれていて、自己肯定感が低かった私は指摘された改善点を読む度に、何度も落ち込み心が折れそうになりました。
それでも人と関わらずに済みそうな仕事が、漫画家しか思いつかなかったので、頑張って投稿を続ける事にしたのです。
担当編集者と私
なかなか少女漫画への投稿を続けても芽が出ず…
比例するように、だんだん私の心も絵柄も荒んでいきました。
キラキラした少女漫画の絵柄を描こうとするのに、見事に心の中の影がストーリーや絵柄にも反映され…
突き返される批評に毎回のように暗いと書かれる始末。
「どうせ暗いと言われるならホラーを描こう」
ここで再び、私の短絡的思考が発動し路線変更を決意!!
しかし、これが功を奏したのか私にはホラーテイストの絵柄があっていたらしく、ミステリー系の雑誌に投稿してみたところ…
入賞はしないものの、担当編集者が付いてくれる事になったのです。
私の作品を目にかけてくれる人がいた!!
私にも担当編集者がつく日が来るなんて!!
そんな歓びも束の間…
担当編集者からのダメ出しの日々が待っていたのです!!
ミステリー要素のある作品を描くように求められるのですが…
ミステリー系のストーリーが全く思い浮かびません!!
自分なりに図書館で作品のヒントになるような推理小説を読んでみて、ストーリーを考えてみるものの…
担当からは「○○にストーリーが似てるので、オリジナリティの強いものをお願いします」と毎回、判を押したようなダメ出し。
それに加え「絵柄が硬いので柔らかい線で描けるように練習してください」と感覚的なダメ出しをされ…
「オリジナリティとは?!」
「柔らかい線とは??」
基準がわからない指摘に途方に暮れる私。
成長を願う故のアドバイスも、私の存在そのものを否定されてるように受けとってしまう。
人と関わらなくていいという甘い認識は、担当編集者と関わる事で脆くも崩れさっていきました。
高校3年の夏。
私は漫画家の夢を諦め、情報処理系の専門学校に進学するという堅実な道を選択しました。
そして、この選択により、更なる悲劇(?)につながっていくのですが…
それは次回の記事で触れていきたいと思います。
今回は「いじめ後遺症」をテーマに
記事を更新しましたが…
私がいじめ後遺症から回復した経緯については著書(電子書籍)にまとめてあります。
興味のある方はサンプルだけでも目を通していただけると幸いです。
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私のイラストとアートセラピー
実は漫画家を諦めた現在も、趣味で絵を描いています。
言葉にできない感情も、絵にする事で癒されたり、気付きがあったりするんですよね。
言語化が難しい感情を、正解不正解の概念を入れずに絵にしてみる!!
絵心が無いと感じている人なら、紙を黒く塗りつぶすでも構いません!!
アートセラピーだと思って、言葉にできない自分の感情を絵にぶつけてみませんか?
正直、私は、自分がホラーテイストのイラストに向いているという現実をつきつけられ、葛藤を抱きました。
誰かに誇らしげに伝えられる内容ではないと感じたからです。
なぜ私が得意なタッチは、フワフワして可愛らしい絵柄じゃないんだろう…
可愛らしいタッチが得意な人が本当にうらやましかったです。
しかし、そこは適材適所…
今の私は年に1度、県内某所の武家屋敷で開催される【幽霊妖怪化け物画展】に作品を展示させてもらっています。
思考が前向きに変わっていく中で、以前のようにダークな絵を量産できなくなりましたが…
それでも毎年展示していただけるのは、本当にありがたいです。
小さい子がギャン泣きするようなタッチなので、それでも見たいという方のみご覧ください。
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