カフェ。ヨーロッパ発祥の偉大な文化。もともとは珈琲を意味することばが転じ、「珈琲などを提供する飲食店」を意味するようになった。そのカフェが最近、それだけにとどま…
それは、始まりを予感させる死体だった。 死体は、一面のシロツメクサ、白と深緑色の柔らかな絨毯の上で、仰向けになっている。真白のワンピースの袖から伸びた両手は丁度…
ひといき つく ところ｡ ひと が あつまる ところ｡ ひとり でもこれる ところ｡ ひと と こころ が つながる ところ｡
ナイトバス、深く沈んだ夜の間だけ走る､特別なバスだ。夏の間中､トロントの夜には溶けない魔法(というとやや気恥ずかしい響きがある。)がかかっていて､それはもう､全く､夜…
スターバックス･コーヒーは、日本はもちろん､今や世界中のどこを探してもある、と言っても過言ではなく、それはトロントも例外ではない。むしろ日本よりも多い。どこを歩い…
顔を上げた瞬間、自分がここに立っているという現実と、日常から遠く離れ夢にまで見た『ここ』に自分が立っている現実というかつての空想の､狭間に幾度も垣間見た巨大な電…
詩織
2017年5月21日 11:09
カフェ。ヨーロッパ発祥の偉大な文化。もともとは珈琲を意味することばが転じ、「珈琲などを提供する飲食店」を意味するようになった。そのカフェが最近、それだけにとどまっていない。そう、今まさしく、カフェのボーダーレス化が起こっている。ちなみに私はカフェ好きを『ひっそり』公言しているが、激動の最新カフェ事情ににめちゃめちゃに詳しいとか、毎週決まった時間に行きつけて、決まったメニューをオーダーするこだわ
2017年1月5日 01:13
それは、始まりを予感させる死体だった。死体は、一面のシロツメクサ、白と深緑色の柔らかな絨毯の上で、仰向けになっている。真白のワンピースの袖から伸びた両手は丁度、みぞおち辺りで組まれていた。染めたてのような真白の髪は、その肩甲骨あたりまで及ぶだろうか、今は頭部を中心に、地面の上に均等に広がっている。微笑みを湛えたようにも見える口元には、ほんのりと赤みが差し、なんといっても、細かい皺がたくさん入った
2016年10月8日 15:29
ひといき つく ところ｡ひと が あつまる ところ｡ひとり でもこれる ところ｡ひと と こころ が つながる ところ｡
2016年10月6日 23:41
ナイトバス、深く沈んだ夜の間だけ走る､特別なバスだ。夏の間中､トロントの夜には溶けない魔法(というとやや気恥ずかしい響きがある。)がかかっていて､それはもう､全く､夜にならない夜だ。帳の下りない夜だ。街中の人は､いつまでも眠らないことを許されている｡覚醒と夢想の混じる頃、下りた帳は街に灯りを連れてくる。ぼんやりと滲んだ、少し憂いをたたえた灯りだ。それは丁度、賑やかなサーカスを、もうすっかり終えてし
2016年9月13日 22:15
スターバックス･コーヒーは、日本はもちろん､今や世界中のどこを探してもある、と言っても過言ではなく、それはトロントも例外ではない。むしろ日本よりも多い。どこを歩いても人魚。どっちを向いても人魚。そんな街で､人魚に勝るとも劣らないのが、赤い看板のミスター・ティムホートンなのである。(正式にはティムホートン。通称ティム)その佇まいと、圧倒的な店舗数から、うっかりコーヒー･チェーンと見まがうティムホ
2016年8月21日 18:04
顔を上げた瞬間、自分がここに立っているという現実と、日常から遠く離れ夢にまで見た『ここ』に自分が立っている現実というかつての空想の､狭間に幾度も垣間見た巨大な電波塔｡
