1分で話せ
*1510文字(約2分で読めます)
障害福祉事業所(社会福祉法人)で働いているかえると申します。
今日は「1分で話せ」という本を紹介します。著者は前回に引き続き伊藤羊一さんです。
1分で話せの意味
1分で話せというタイトルの意味ですが、すべての話を1分で終わらせろという意味ではありません。
10分で話す内容も、1時間(あるいはそれ以上)使って話す内容も
「ようするに、どういうこと?」
ということが1分で話せるようにしておくことが重要だということが書かれています。
60分話をするとして、その60分の話の中で
「どうしても伝えたいこと」
「この話のキモは何?」
ということを
「話す人自身がわかってなければ、当然聞いている人に伝わるわけがない」のです。
伊藤さんの本ではプレゼン(プレゼンテーション)という言葉がたくさん出てきます。
伊藤さんの言われるプレゼンとは、大勢の人の前で話すことはもちろん会議での発言、日頃のコミュニケーションまで様々な場面を含むことを想定しています。
プレゼンのゴール
では、ここで質問です。プレゼンのゴールは何でしょうか?
「理解してもらうこと?」
いいえ、違います。
プレゼンのゴールは
聞いた「人に動いてもらうこと」です。
私の答えは見事に違ってました。聞いた人がどれだけ内容を「理解してくれているのか」がゴールだと思っていたのです。
僕は障害福祉分野の研修で講師をする機会があります。この本を読むまでは、「わかりやすく伝えること」を一番に考えて話をしていました。
そうではなく、「わかりやすく伝えること」は「人に動いてもらう」というゴール
を達成するための「手段」だということです。
わかりやすく伝えられたというのは、
プレゼンした側の自己満足に過ぎないこともあるということを教えられました…。
プレゼンのゴールは聞いた人が理解することではなく聞いた人に「動いてもらうこと」ここはプレゼンをする側が押さえておく最重要ポイントだと思いました。
そもそも、「伝える」ために知っておくべき前提
「人はあなたの話を80%は聞いていない」衝撃の数字です。
しかし、伊藤さんのようなプレゼンの神と言われるような人でも、次のようなことがあるそうです。
プレゼンの後に「わかりやすかったです」「心に響きました」と褒めてもらうことはよくあります。
しかし、よく話を聞いてみると”そもそもの主張のところを理解してもらってない”とか”さっき言ったはずのことを質問される”また”誤解されて伝わる”ことがあるそうです。
伝え方が悪いというのではなく
コミュニケーションとはそういうもの
という前提を持っておくことが必要です。
じゃあ、どうするの?
だから、1分で話せるようにしておく
聞き手は8割聞いてないし、理解もしてない状態です。ここから、少しでも相手の頭に残し、動いてもらうためには
「1分で話せるように話を組み立て、伝える」
1分でまとまらない話は、何時間かけて話しても伝わらないのです。
1分で話す力をつけることは、人前で話す力がつくだけでなく
1対1の対人関係をつくる力、チームワークをよくする力 、リーダーシップ(自分の言葉で人を巻き込む力)も身につくものであると思います。
「1分で話せ」には、1分で話すためにはどういう思考のスキルを身につけ、どういう実践を行っていけばよいのが書かれています。
日頃のコミュニケーションはもちろん、これからプレゼンに挑戦する人の最初に読む本の一冊としてわかりやすく書かれた本でした。
私のような福祉の現場で働くものにとっては、対人関係(対 利用者・家族・スタッフ・関係機関 etc)が仕事のほとんどを占めているわけで、必須のスキルでありますね。
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