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瓦礫と化したピアノの怨念

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演劇と怨楽の融合『ストロベリーソングオーケストラ』『瀉葬文幻庫』に於ける数々の楽曲・劇中歌を手掛けた座長・宮悪戦車の詩世界を纏めてみました。毒特の『鏡町』ワールドをご堪能ください。
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#音楽

バースデイ

バースデイ

刻マレ、、ソウ、、刻マレ、、
嗤ワレ、、ユビヲサシ、嗤ワレ
騙ラレ、、キミニ、騙ラレ、、
呪ワレ、、ハリツイタ、月ニ呪ワレ

刻マレ、、嗤ワレ、、騙ラレ、、呪ワレ、、、
刻マレ、、嗤ワレ、、騙ラレ、、呪ワレ、、、

刻むは木暗 花一匁
夢想を嗤いし 匂いに犯され
劇場に騙られ 座敷牢
無表情の夜に 呪われ、呪われ

私の名前は噂、、。
この世にコトノハを授かった口からの噂
時計を抱えし舞台の端役に

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背中にメリー

背中にメリー

柘榴、纏う 噂話と
濁った紅茶に 口寄せて

粧しこんだ カモメの首を
グロリとたいらげ  (わたし) 背中にメリー

薔薇の血を媚びて 貪る (赤いガス管を伝染ってアナタに火をつけるの)

愛憎 コールタール塗れの 糸電話
口紅ついた アナタの受話器
幻葬 オーバードーズ 嗚呼、媚薬の
劇場に飢えて ベルを鳴らす 舌も目も指も溶けた

(アナタの) 背中にメリー 

柘榴、溢す 欠けた三日月

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二十一世紀狂闘旗手メイキング影像

二十一世紀狂闘旗手メイキング影像

こちらは以前noteで公開した二十一世紀狂闘旗手のMV字コンテの記事になります。まだ読んでいない人は目劇バキュン!

という訳で今回ストロベリー公式YouTubeにて二十一世紀狂闘旗手のメイキング影像が公開となりました。
まだまだコロナ禍の中で皆様ドッタンバッタンしておられるかと思いますが、このメイキングを見ていただきステイホームの御供になれば。。

それではご覧ください!

仮分数のヒトビト

仮分数のヒトビト

袋小路 目かくしの君 誰 呼ぶ?
悪戯 手を引く僕の 影を
背中あわせに 倣う食卓 家族パラダイム
(1、2、3、4)
髭を生やした孕むマネキン 台詞忘れて
(5、6、7、8)
明日はヒトビトごっこを定時から始めようと
(9、10、11、12)
ケチャップ塗れ夕刻の鬼 目かくし解いて
(13、14)

追いかけて 影踏んで 
血を吸って 指切りして

約束は君と僕とのかくれんぼ そっと
嘘つき映画

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サラバ死ネマ(動画公開)

サラバ死ネマ(動画公開)

「さらば映画(シネマ)」のラストシーン
過去の模倣に嫌気差し
自分捜しに嘔吐する
名前も無い僕だけれど

すれ違いざま交差点
赤、青 点滅ドラマ
台詞忘れた明日の僕へ
通りすがりに奇遇のメロディ

サラバ、昨日の影消し去って
もう戻れない軌跡追いかけて
僕の声殺して高く空へ 黒く血を塗って

15階建ビルの上 飛ばすべき紙飛行機は燃えて
台詞覚えた明日の僕と
コノ世サヨウナラ、また会う日迄!

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血の軌跡が故の慟哭

血の軌跡が故の慟哭

軋轢を目の前にした彷徨える同志よ
血塗られた踊子達のレヴェランス
煩悶だらけの傀儡役者
火吹き男の仮面の下の瞳には、
何が映っているのであろうか?
娑婆で終焉を待つ鞍馬天狗よ、
まだ頭巾を脱ぐには一寸早い
今こそ排斥の匕首を抜いて、
黒く塗られてしまった壁を打ち砕くのだ

切り裂け 隷属の記された書割国家
塞げ 奈落から聞こえる虫の嗄声
釘を打ちし地獄

与えられた次の言葉は何だ
虚構が落書ならば

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鳥檻-torikago-

鳥檻-torikago-

錆びた 鳥檻の幻聴
消し去った青い過去の翼弦を
繋いで 終わりなき罪のコードを
語らない 壁に向かい苦い水を啜る

失いかけた 僅かな光がこぼれる
鍵穴 差し込む 闇 カタルシス ひとつの
聞こえる 刹那に 初めての鼓動
逃がさない 手足を奪われても

硬い実啄ばむ 幼き衝動
灰の海 溺れ沈んだ 羽の鍵よ
描かれる事の無かった 僕の翼よ
誰も居ない真冬の部屋、鍵かけた そっと

硬い実啄ばむ 幼き

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一通の手紙(怨源未発表)

一通の手紙(怨源未発表)

生きるのに飽きた 男の衝動 
震える手が書く 一つの手紙
恋文でもない 文通でもない
真っ赤に染まった 四十九の文字

それから男は、その手紙を電柱の外灯の光りにボワッと浮かび上がる、いつ誰が取りにくるかも解らない黒いポストに投函しました。
手紙に書かれていた宛先は実在しなかった為、手紙はヒラヒラと時間の狭間をさまよいました…

「郵便番号五七八零九零八」
「海馬郡鏡町仏壇仏具長屋六ノ三上ガル借家

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狂れた埋葬虫、電波、赤マント!

狂れた埋葬虫、電波、赤マント!

時代はメギド四十九年三月七日、
鏡町の電波塔から発令された訃音警報により、
穢土にはびこる埋葬虫屈が突然変異、
屍に仕立てあげられた赤マントの男を捜索、
弑逆的かくれんぼを始めた!

墓場で目覚めた赤マント 眩い太陽
手枷をしたまま佯狂演劇 ゆうらゆうら歩く
片目に映った最後のト書きには 赤い字で書いた
これは遊びなんかではありません!
と、書かれていた

堂々巡りのかくれんぼ 埋葬虫電波の道

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走るという行為を改めて見直す提議、走レ!

走るという行為を改めて見直す提議、走レ!

走レー!!

先妻に先逝かれた政治屋の発言
「イデオロギーを失った屍と化した俺は、傷心旅行をしよう
と鏡町からB列車に乗り込み!」

第4鉱区の女学生の発言
「私と出会った!
生きる事に怯えた私は光を求めたわ!」

無免許国語教師の質問
「それはどんな光だ…さぁ、答えろ!どんな光なんだ!」

出口の無い炭鉱婦の発言
「細い一本のトンネルを金色の蟲が飛びかうの!」

走レー!!!

黒服の借金鳥の発

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黒い日曜日

黒い日曜日

忘れ去られた 赤く滲んだガラスの酬い
縺れた糸の人形 虚ろな眼で何を見てるの
貼り付けられた嘘の太陽
哀しげな暦売りの影 血だらけの釘を打つ

囚われの七つ目の戸籍に 刻まれた盲目の象徴
無くした過去の記号 モノクロ映画に遺した
貼り付けられた嘘の太陽
ギラ、ギラ、ギラ、
燃えている影 閉ざされた扉叩く
弔いの鐘が 消された夜に鳴り 証された時には

ナ…ニ…モ…ナ…イ…ナ…ニ…モ…

本を開けて

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非傀儡宣言

非傀儡宣言

運命を刻め その扉に
時は告げられた 反隷属の鐘を鳴らすのだ
剃刀で夜空を 切り裂く犯罪
言葉を放て 非傀儡宣言!

夙に飛び回る あの鳥と幽谷の地を
糸を断ち切れ 戯歌道化師 
手相を奪った 異腹の鬼を吊るせ
大空の濫觴 鳥瞰電波の発令
あの鳥を撃ち落とせ 非傀儡宣言!

痞えた その糸を 指に絡め時間を創る
さあ風よ この時間に吹け 
傷だらけの人形と共に

くたびれた時計の傷 錆び付いた罪無

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夢六道からくり糸車

夢六道からくり糸車

夢六道からくり糸車 因縁影供養 
夢六道からくり糸車 切断夢一縷
地獄に咲いた 焼ける様な赤い花

夢六道からくり糸車 烏合の亡者
夢六道からくり糸車 傀儡木偶人形
影を踏まれた うしろのしょうめんだあれ?

夢六道からくり糸車 現の難破船
ゆめ…りくどう…からくりくるま…
からくりからくり糸車

夢を游いだ 終わり無きかくれんぼ

暗室に刻まれた、夢
冷たくなった影の声
時折聞こえる風の歌
繰り

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大空を失った男

大空を失った男

月の影法師 黒猫の 口笛響く 飛行場の
風が伝える 飛行の記述 
蝋で固めた 鳥の羽根広げ
幽かに見える 真っ赤な太陽 
猫が鳴く前に 早く飛び立とう

両手を広げ 空を見て 自由を求め 飛び立つ

大空に憧れ、飛んで行ったまま帰らぬ男を描いた映画「大空を失った男」。彼の命日である一月一日には毎年「大空を失った男」が上映された。
だがしかし、映写技師がこの世からいなくなり、沢山の観衆が死に、映画と

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