我が子に有名大学に入ってほしいと思っている親が、気づいていない大切なこと2
人生40年以上、働く毎日。
「何の仕事をするか」は とても重要。
未就学児・小学生の親からは、少し遠い話になってしまいました。
中学生の親にも、まだピンと来ないかもしれません。
そのために、今できることがあるのです。
それは、いろいろな職業があると教えてあげることです。
「サラリーマン」と言っても多種多様。
いろいろな業種、職種があります。
こどもには知らないことがいっぱいです。
多くの体験が、その子を成長させます。
ある小学校で。
6年生の総合の授業で「職業体験」がありました。
実際にあと3年で社会に出る子もいるのです。
先生はこどもたちに、将来就きたい職業を真剣に考えさせました。こどもたちは、希望の「将来なりたいもの」にどうやったらなれるのか調べ、どんな仕事内容なのか勉強するのです。
先生方は、こどもたちの挙げる、様々な職業の人たちを探し出してきました。
地域にある会社やお店。
交番、消防署、駅などの公共施設。
保育園や図書館。
保護者からは、医師・看護師・音楽家・絵の先生・キャビンアテンダントなどあらゆる職種の人を募りました。
児童80人ほどに対して、お願いした先は50か所ほど。
そこに各々分かれて、「職場体験」をさせてもらったのです。
現場の空気を体験できたことは、こどもたちにとって、大変有意義なものになりました。ネットでは調べられないことがわかったのです。
また、知り合いをたどり、プロ野球選手やJリーガー、政治家をお招きし、全員で講演を聴くこともできました。
野球選手になるためにたゆまぬ努力をしてきた話に、こどもたちは、目を輝かせ耳を傾けていました。
その日本代表にもなった選手は、小学生の頃「プロ野球選手になりたい」ではなく、「プロ野球選手になる」と言っていたそうです。「願望」ではなく「断定」です。
「強い意志を持つことを教わった」と、後々、大勢が作文に書いていました。
国会議員も遠い職業に感じていたこどもたちですが、国民のために働くことの意義に関心を持ったようです。実際の現場の声は、リアルで刺激になります。
国会議員になるために最も必要なことは「友達が多いこと」である、
「勉強ができる」「お金がある」ではなくて…どれだけ多くの友人が、その人を支えてくれるかで、当選できるかどうかが決まるそうです。
この話は、こどもたちに、大切な何かを教えてくれたようです。
「職場体験」の「下調べ」「準備」「体験」「講演」「まとめ」を通して、こどもたちは、「働くこと」を、ほんの少しですが、学ぶことができました。
可能性は、具体的に。
将来に夢と希望を持って。
自分の目指す道を探索していってほしいものです。
この学年の先生方の、総合の授業の取り組みは、手間暇かかった貴重なものでした。
担任3人の、チームワークとフットワーク、熱意があったからこそ実現できたのでしょう。
どこの小学校でも「将来就きたい職業について」を勉強するようですが、残念ながら、内容をここまで深く掘り下げてくれる授業ばかりではありません。
ここで、親の出番なのです。
お子さんにいろいろな体験をさせてあげて下さい。
目的を明確に。
有名大学進学がゴールというわけではないのです。
大学進学は、将来、生きていく上でひとつの過程に過ぎません。
社会人のスタートを切るための進学を目指します。
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