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位置ずらし(詩によってしか露わにならない子宮)
まず、発語スル。ゆっくりと二度三度、発語はことばのある種の位置ずらしなのだ。このパロールとエクリチュールの対立によってテクストは余白へとクずれてゆく(移動する)。鏡の向こう側(内側)へ移動するように、鼠径から位置をずらされた子宮である、と話し手が語るが、「何が行き来し、何が行き来しないの」、問いはすでに不在なのに、
パロールの反復が、エクリチュールをテクストの余白へと連れ戻す。すなわち、エクリチ
「すべては引用から始まる」
いつわりの襞、煌びやかに、うみの思い出が、物語の、毒を盛る。
定義できる、と右手から左手へゆける、うみの接触、失敗だ。
鏡のせいだ。甘やかなきみの死が、その度ごとにきみよりおくれる。
鏡、それはエクリチュールのなかに組み込まれた手続きでもあって、
ページのうえに、「すべては引用から始まる」、あの切先のせいだ。
きみの右手からぼくの左手がうみへ行ける、といつもきみから遅れる。
「ぼくはこのうみ(この
つまり、底なしのことば
収縮しては、爪をたてられた。きみを要約するもりが等しい
テクストをさ迷い、いつも森のなかにとり残される。余白へ、短い演出に、過ぎゆくまでのぼくは耐えられなかった。境界線を理解できなかったのだ。あるいは、境界線のない国を行ったり来たりしたのかもしれない。遡るように、緩やかな丘を選んでは、乳房へ落ちてゆく。わずかな拒絶があった、森がことばを跳ね返すように、鏡が裏箔を剥がすように、その夜、ぼくはわずか
流れから抜け出す点、を語る。
ことば、が燃えていた。語られたあとの、燃焼の法則により歪められ、一羽のとり、が投影される、彼女へ手を伸ばそうとしてなにも確かめられない鏡の、歌い終えたあと縁(外、背景)へ戻り、まわりのすべてが重くなってしまう、灰になった、語りえなくなった外面の、貼り付けられていた部屋、いくつかの線や色が見出される、僕たちの「始まらずに済んだであろう増殖*」、そして「比較」により、「無数の精液の計りしれぬカミソリを
もっとみるぼくが生まれる前の生涯に
砂州のなかを、ははのほうへ歩いてゆく。遠く乾いた振動だけを
足もとの性(セックス)に手をかける。うみのなかに浮かび出るため、に
うみ、の腕は吸いとられなにも始められない。まるで布衣のような
余白に ははのぶんのうみ、の死んでしまう死、柔らかく浮き沈む瓶
*
うみにいる(うみはここにある)、の切りぬかれたぼく。湾曲する岬までの路が、ぼくのぶん、その途切れたところから、ぼくを繋げる。世界が
僕たちは踊っている。
切断。された、くび 芽 (結び。つ、き、た、い、落、下、)があるのだ。まだ生きている。
まず、発音されるはずのない、綴られることのない、オ、ト。に口を開けたまま、この殺人から、生まれる、はじまり、が。幾つもの枝を揺らして、鳥たちとべつの、オ、ト。を選んでいた。はは、が迂回路とよんでいた、槙の生垣の迷路、に戻ってゆく。勃起スル、切断スル、首ノヤガテ、自己ヲ提示スルタメニ、殺人ハ繰リ返サレル。
分割
見せかけ(シミュラークル)のエクリチュール
毛糸を編む針で子を刺した。この手が未来形を、過去形を、演ずる。
鏡を破ることはなく、時間の合わさる場所に(合わさる代わりに)テクストを書く。
「夜 毛糸と森が入れかわるー現在と半過去のねじれーを縫いつける。
この黙劇ー循環するエクリチュールーは邪なイデア(観念)がいそがしい。
付け加えられた蝶番、はむなしく揺れうごき、抱えては乳房がもうない。動かない(動けない)母の順番を数えては、部屋、反復する
円柱(アペイロン)、ことばによってつくられた、うみのように
高さにおいて食べきれず、拡がりにおいて泳げない。唯一の数えきれない現在が目であるように、反復されず単位をもたない。
ありがとう。
おお、いくつかの道よ、いくつかの扉よ、わたしは、あなたがたを産んだ。そして、あなたがたはわたしを産んだ。けれども、何の役にもたたないテクストに、限りない時の流れは、限りない恥辱をあらわした。同一の数が、お互いを数えるのとは異なり、刃先同士をあわせてはこぼれてしまう。些
あめ、をしつつ、終える
分割されない瞬間、ひとつのトポスに、あめ、を見聞きし、た。ひとつの尖鋭な瞬間の、あめ、を生きたのであり、あめ、を、分割不可能な瞬間を物語る。あめ、と発語する<とき>、「あめ」は分割されない、と思われた。しかし、「あめ」の発語を可能する瞬間に、「あめ」の発語によって「あめ」が破壊されたのだ。「あめ」、「あめ」、「あめ」、、、、と反復する。反復によって「あめ」は「あめ」の外へと引き出され、「あめ」は「
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