「すべては引用から始まる」
いつわりの襞、煌びやかに、うみの思い出が、物語の、毒を盛る。
定義できる、と右手から左手へゆける、うみの接触、失敗だ。
鏡のせいだ。甘やかなきみの死が、その度ごとにきみよりおくれる。
鏡、それはエクリチュールのなかに組み込まれた手続きでもあって、
ページのうえに、「すべては引用から始まる」、あの切先のせいだ。
きみの右手からぼくの左手がうみへ行ける、といつもきみから遅れる。
「ぼくはこのうみ(この本)に溺れる」引用の設計図を横断しながら
「うみ、の断片が減ることはない」、と動