流れから抜け出す点、を語る。


ことば、が燃えていた。語られたあとの、燃焼の法則により歪められ、一羽のとり、が投影される、彼女へ手を伸ばそうとしてなにも確かめられない鏡の、歌い終えたあと縁(外、背景)へ戻り、まわりのすべてが重くなってしまう、灰になった、語りえなくなった外面の、貼り付けられていた部屋、いくつかの線や色が見出される、僕たちの「始まらずに済んだであろう増殖*」、そして「比較」により、「無数の精液の計りしれぬカミソリをもって」、「テクストを切断しなさい、読み直しなさい」と命ぜられている、その一方で燃えてしまったことばの、ひとつ前のことばが残っていた、彼女の大気は、街路樹の少し手前に、消えようとする、流れていた、透明さの、「気」は記号になるまえの記号、書かれようとして、またしても、虚に

*『ドラマ』p27
かみ、が燃えていた。語られた彼女のあと、いきへ手を伸ばそうと、する(伸ばす)

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