始動

袋のなかの死んだわたしは、いつか袋の外に落ちる代わりに、落ちながら、つま爪楊枝くらいの分枝を予感している。わたしは死者のなかに混ざった、ひとりの死者であり、死は地上に刻み込まれ、地上から芽生え切り取られた肉体に、切り花を予感しているのかもしれない。
未来へは、一本の針、とりわけ耳から口を貫き、鈍いひかり、が峠をこえた頃に、問題なのは罪に直結しているのかのように振る舞いながら、ひかりを重ね過去を迂回したがることだ。
さらに、政治的実現のために、みな孤立してはならず、孤独と虚しさが交差しうる食卓に、親子が共有してはならないという協定の側面なのだ。

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