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【21年秋アニメ研究】「先輩がうざい後輩の話」の分析【1:鑑賞者の体験の分析】

※本記事では、2021年秋アニメ「先輩がうざい後輩の話」の第1話を分析します。


本記事全体のまとめ


※本記事全体をレポート形式にまとめました。本記事後半の文章と同内容ですが、レポート形式の方が見やすいと思います。お勧めです!


Trend Report _先輩がうざい後輩の話(第1話) (1)

Trend Report _先輩がうざい後輩の話(第1話) (2)

Trend Report _先輩がうざい後輩の話(第1話) (3)

Trend Report _先輩がうざい後輩の話(第1話) (4)


鑑賞者の体験の分析


本話を鑑賞した複数のアニメファンの感想を整理・類型化した。本話が鑑賞者に対してどのような<体験>を提供したのかを把握するのが目的である。


▶コンセプト(素直になれない後輩を愛でよ)

・「先輩がうざい後輩の話」というタイトルからして、「イジらないで、長瀞さん」のような<主人公がうざキャラにいじられまくる作品>だろうと思っていた。しかし違った。本作の先輩はちっともうざくないのだ。

・これ、<素直になれない双葉の気持ち>を表現したタイトルなのだろう。そう、双葉は先輩をうざいだなんて思っていない。むしろ、恋愛感情に近い好意を抱いている。しかし彼女は素直になれない。ゆえに「うざい」と表現しているのだ。

・すなわち本作は、<ややがさつながらも優秀でそして心優しい先輩>と、<そんな先輩に好意を抱きつつも素直になれないツンデレ後輩(双葉)>を描いた作品であり、そしてその距離感を楽しむ作品なのだろう。


▶コンセプト(背伸びするキャラを愛でよ)

・双葉は小柄だ。また、社会人2年目でまだまだ新人っぽさが抜けない。さらに、性格的に子どもっぽいところが散見される(先輩の気遣いを「子ども扱いされている」と感じて抗議する、すぐにムキになる etc.)。

・そんな彼女が一人前の社会人になろうとして精一杯背伸びをする(張り切って仕事をする、先輩に遅れまいと小走り、慌てて食事をする、そしてこぼす etc.)。……それがかわいい♥

・加えて、時に失敗して半べそをかいたり、先輩の優しい気遣いに涙を浮かべたりするのもかわいい♥

・本作は、そんな<背伸びする双葉>を愛でる作品だと言えるだろう。


▶キャラ

・本作は、<変人は登場するが悪人は登場しない>というタイプの作品である。先輩のみならず、他の同僚(桜井、風間、月城)も上司(部長)も、あるいは取引先の客たちも皆優しい。


▶OP

・OPが非常にいい。曲もキャラの動きも演出も、これぞ動画工房という感じだ。傑作「未確認で進行形」や「NEW GAME!」のOPを思い出した。


▶ストーリー(これは恋か?)

・双葉は先輩に恋心を抱いているようだが……はて、これは本当に恋なのか?穿った見方にはなるが、どうも<仕事に不慣れな女子社員が、仕事のできる先輩、仕事で手助けしてくれた先輩にコロッと落ちてしまう現象>に見えた。


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(担当:三葉)

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