多くの人が諦めてしまっている難事業にトライし、生命に危険が及ぼうが、1人ぼっちの孤独な戦いになろうが諦めず、最後までやりきるぜ!!|映画「ドラゴン怒りの鉄拳」
◆人びとは、なぜ映画「ドラゴン怒りの鉄拳」に惹かれるのか?
映画「ドラゴン怒りの鉄拳」は、【カンフーの達人・チャンが、殺された師匠の仇を討つべく日本人道場に戦いを挑み、苦労の末に復讐を果たす】という物語である。
なお、チャンを演じるのはブルース・リー。
そして本作は「ブルース・リーの最高傑作」と評されることも多いようだが……さて。人びとは本作のどこに魅了されるのだろうか?
考えてみよう。
◆チャンというキャラの魅力
<1>
まず確認しておきたいのは本作の時代背景だ。
舞台は20世紀初頭、日本(や英国)に支配されていた時代の上海。つまり、日本人こそがルール。日本人に逆らえば逮捕されたり、殺されたりする恐れがある。
かくして多くの中国人は怒りや不満をぐっと堪え、日本人の言いなりになっていた。
……が、チャンは違う!彼は相手が日本人だろうとも、正義を貫く!逮捕されたり殺されたりするリスクを理解しつつも、それでも信念を曲げることはないのだ。
カッコいい!!「ジョジョの奇妙な冒険」第1部に「そこにシビれる!あこがれるゥ!」という名ゼリフがあるが、まさにそれ!
<2>
また、<チャンが1人ぼっちで戦う>という点にも注目したい。
なぜ1人ぼっちかというと……
・まず、警察は日本人の言いなりである。明らかに日本人サイドに問題があるのだが、警察はチャンを助けてはくれない。それどころか、日本人の指示に従ってチャンを逮捕しようとする。
・では、精武館(チャンが所属する道場)の面々はどうか?さすがに彼らはチャンを応援してくれる……かと思いきや、じつはそうではない。何しろ前述の通り、<日本人こそがルール>の時代なのだ。大っぴらに逆らえば道場は潰され、門下生は逮捕されてしまう。加えて精武館には「武術とは、自身の心身を鍛えるためのもの。争ってはならぬ」という教えがある。ゆえに、彼らは日本人に逆らおうとはしない。チャンの安否を心配することはあっても、手を貸してはくれないのだ。
・それでは、ユアン(チャンの恋人)はどうか?彼女はチャンと結婚して、暖かい家庭を築きたいと考えている。そんな彼女が「危険を冒してほしくない」とチャンを引き留めるのは無理ないだろう。つまり、彼女もまた協力的ではないのだ。
◆まとめ
以上をまとめると、【チャンは、①多くの人が諦めてしまっている難事業(= 日本人に逆らって正義を貫く)にトライし、②生命に危険が及ぼうが、③1人ぼっちの孤独な戦いになろうが諦めず、最後までやりきる】。
うーむ!カッコいい!!
人びとが魅了されるのも納得だ。
◆参考
※映画「ドラゴン怒りの鉄拳」について知りたい方は、以下の記事をどうぞ🍎
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