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見逃すな!素晴らしき演出・構成4選!!|アニメ「魔女の旅々」に学ぶ

【Point①】イレイナさん、図太くなる


<1>

三葉 今日は、アニメ「魔女の旅々」の素晴らしい演出・構成に注目しよう!俺が、特に「いいなぁ」「面白いなぁ」と感じたものをご紹介します。

清水 よし!

※メモ:別記事でもアニメ「魔女の旅々」を分析しています。詳しくは、本記事後半の「関連記事」欄をご参照ください。


▶ 登場人物紹介

・清水:マスター・オブ・アニメ。年100作以上のアニメを見続けて20余年。

・三葉:清水とは中学からの友人。元々マンガや小説が好きで、アニメは不得手だった。しかし、清水の影響で数年前からアニメにハマっている。


<2>

三葉 まずは……あのさ、イレイナさんは第1話と第2話で門前払いを食らいまくるじゃん。

清水 えーと。

三葉 ほら、第1話では、魔法使いに弟子入りしようとして拒否されまくる。そして第2話では、ホテルや宿屋に泊まろうとして拒否されまくる

清水 あー、はいはい!


<2>

三葉 ところがどっこい、第4話。

清水 ふむ。

三葉 イレイナさんは、とある国を訪れた。そこは亡国。建物は崩れ、人影は見当たらない。イレイナさんは「戦争でもあったのでしょうか?」と辺りを見回す。しばらくして、イレイナさんは王宮を訪れた。ドアをノックする。反応はない。イレイナさんは呟く「留守みたいですね」。……で、注目してほしいのはこの後だ。

清水 ふむふむ。

三葉 イレイナさんは引き返すかと思いきや……ふいに魔法を使って扉を燃やすんだよね(笑)そして「お邪魔します」なんて言いながら、平然と王宮の中に入っていく。

清水 ふふっ(笑)

三葉 さらに第5話も同様。イレイナさんは魔法を使って、王立魔法学校に不法侵入しようとする(笑)


<3>

三葉 制作者の方がどこまで意図していたのかは、わからないけどさ。

清水 うん。

三葉 これ、鑑賞者視点でいえば、【第1~2話で門前払いを食わされまくったことで、イレイナさんの神経が図太くなった】ように見えるんだよね(笑)

清水 確かに(笑)

三葉 「イレイナさん、図太くなったなぁ」と、俺は思わず噴き出してしまったよ(笑)

清水 ふーむ。イレイナさんは旅をする中で成長したわけだね(笑)

三葉 まぁ、この方向に成長してよかったのかという疑念は残りますが(笑)


【Point②】恋に落ちる/落とし穴に落とす


三葉 続いて、第4話に注目しよう。

清水 ふむ。

三葉 第4話はさ、一言で言えば【禁断の恋に落ちた王女が、落とし穴に魔物を落として殺す物語】なんだよね。落ちて、落とす。

清水 あー、なるほど!「恋に落ちる」と「落とし穴に落とす」がかかっているわけか。

三葉 そうそう!そしてこれは、物語冒頭から強調されている

清水 ほぉ。

三葉 第4話はイレイナさんのモノローグから始まる。このモノローグを確認してみよう。すなわち……「これは恋のお話です。とある国の王女様が恋に落ちました。王女が恋をしたのはお城の料理人でした。それは身分違いの恋だったのです。……どうでもいいですが、なぜ恋は『落ちる』と言うのでしょうね?落とし穴のように、予期せず突然ハマってしまうからなのでしょうか?……知りませんけど」。

清水 なるほど。

三葉 落ちて、落とす……こういうのオシャレだよねぇ!


【Point③】嘘と指切り


三葉 オシャレといえば、第6話もいいなと思う。

清水 ほぉ。

三葉 第6話の舞台は<正直者の国>。その名の通り、この国では嘘をつくことができない。もちろん、これは魔法の効力だね。

清水 ふむ。

三葉 途中イレイナさんとサヤさんが偶然の再会を果たしたりしつつストーリーは進み……最終的には、<時には嘘も必要。嘘は人間関係の潤滑油になるのだから>というオチを迎える。


三葉 で、注目してほしいのは最後のシーン。すなわち、イレイナさんは旅の途中。次の国を目指すことになる。一方、サヤさんには仕事がある。つまり2人はここで別れることになるわけだけど……サヤさんは名残惜しい!

清水 ふむふむ。

三葉 何しろ、彼女はイレイナさんのことが大好きだからね(笑)

清水 そうね(笑)

三葉 かくしてサヤさんは「指切りをしたい」と言う。そして2人は小指を絡ませる。サヤさんは目に涙を浮かべて「いつかまた会いましょうね。妹にも紹介したいですし。僕、その時はもっと素敵な魔女になってますから。約束です!」。対するイレイナさんは「ええ。旅をしながら気長に待ちますね。約束」。

清水 ふむふむ。

三葉 このシーンがいいと思うんだよねぇ!というのもほら、指切りは「絶対に嘘をつきません」って約束じゃん。<時には嘘も必要>というエピソードの最後にそれを持ってくるという構成がオシャレだなぁと思うんだ。


【Point④】人生いろいろ、ホウキもいろいろ


<1>

三葉 そういえば、シーラ先生のホウキもよかったよね!


清水 あー、イレイナさんを含めて他の魔女が皆ごく普通のホウキにまたがったり、横座りしたりして空を飛んでいるのに……。

三葉 そうそう!シーラ先生のホウキだけがリクライニングシートみたいな形だし、電飾が光っているし、エンジン音がするし……まるで暴走族のバイクのようでね(笑)

清水 うん。<エンジン音がする>ということで、俺は「放課後のプレアデス」を思い出したな。


<2>

三葉 一般的な魔法少女ものではオードソックスなホウキしか登場しないけどさ、しかしよく考えてみるとこれは奇妙なことだよね。そりゃ中には、暴走族カスタムのホウキに乗る人だっているよね(笑)

清水 魔改造したり、デコったり(笑)

三葉 うん。

清水 そういう意味では、イレイナさんこそ奇抜なホウキを使ってそうなものだよね(笑)「この美しいホウキの持ち主は誰でしょう?そう、私です!これこそ私に相応しいホウキです」とかなんとか言って。

三葉 確かに(笑)で、イレイナさんのことだから、旅の途中で似たようなホウキを持つ魔女を見かけるとムッとしちゃったりしてね。


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(担当:三葉)

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