naoto.K 2024.05
はじめに
東京都大手町にあるカウンターフレンチ、「naoto.K」に訪問しました。
勝手に評価！
総合評価：3.9 良い。
料理・味：4.7
サービス：3.7
雰囲気：3.9
コスパ：4.0
実際に食べたもの
おまかせコース(35,000円税抜き)に、追加5,000円(税抜き)で増量いただきました。
本日の食材
スタート時に、本日使用する食材をゲスト毎にお見せいただきます。
コース序盤
アミューズから前菜を紹介します。
ホワイトアスパラガスのムースは滑らか。優しくも、ぎゅっと詰まった甘みを感じます。キャビアの塩気により、より甘みが際立ちます。
そして、コンソメジュレで柔らかなコクが加わり、軽やかでありつつ奥行きを感じる一品でした。
香ばしく焼かれた鮎、パイの中にも鮎の内臓とシャンピニオンのソースが入っています。しかし、特有の苦みは控えめで、心地良い風味と共に香ばしいパイ、ソースの旨味を味わえます。
鮎が苦手な私でも、美味しく頂くことができました。
肝ソース レモントマトフォンデュ
160℃で挙げられたアワビは肉厚、ブリンブリン。
咀嚼の度に柔らかな弾力と磯の香りを楽しめます。
肝ソースは「肝！」という感じで私は苦手でしたが、レモントマトフォンデュがとても美味しかった！
甘みと酸味が良い塩梅で、トマトのフレッシュな果実感も感じる。そのままぺろぺろ舐めたいほどでした。
毎年オマールの時期に登場する、岸本シェフのスペシャリテとのことです。
悶絶級の美味しさに、手を止めることができませんでした。
とにかく、バランスが完璧。
クレームドオマールは濃厚なオマールの風味や甘みは感じますが、とっても柔らかくて軽い。
中央のオマールのジュレはさっぱり、ほんのりとオマールらしい磯の香りを楽しめます。
これにイタリアメロンの瑞々しさと爽やかな甘みが、驚くほどに合う！！
特にお気に入りの一品で、既にまた頂きたい…
スモーキーな香りを纏わせた鳩は絶妙な火入れ。咀嚼の度に、力強くもしなやかな肉質と旨味を感じます。
下には骨付きのお肉もあって、遠慮なくしゃぶりついて頂きました。
インゲンのサラダと濃厚で甘いフォアグラがよく合います。
このタイミングで焼きあがったパンをお見せいただきました。
この後カットし、リベイクしたのちに供されます。
ということで、パンの出番はもう少し先に…
大きなラビオリの中には、春人参のペースト、アジアーゴチーズとゴーダチーズが。とろ～んとしたチーズは程よく、人参のまろやかな甘みを引き出しています。
上のサマートリュフは、芳醇かつ爽やかな香り。
トマトコンソメとレモンヴィネガーを使ったスープのおかげが、しっかりと旨味は感じるのに、とても軽やかな一品でした。
こちらもお気に入りの一品です！！
コース中盤
魚料理とメインを紹介します。
黄金柑
まず、火入れが抜群に良い。
外はカリッと衣が香ばしく、身はプリッとした弾力がありつつも、ほろほろと繊維が解けるようにしてなくなっていく…
カレーの風味と黄金柑のぎゅっと詰まった甘み、そしてほのかな酸味が効いたソースが、とてつもなく食欲を加速させる。
ボリューミーに頂いたはずなのに、ペロリと完食。
もっちりとした弾力とミルクのような優しい甘みの効いたパン。
これ単体としてめちゃんこ美味しい。
唯一の難点はしっとりしすぎるあまりに、ソースをあまり吸収してくれないことだろうか…(笑)
ピマンデスプレット シェリー風味
口当たりに追求し薄くスライスされた豚肉は、もっちりしっとりとした新鮮な感覚。咀嚼していることを忘れるほど、綺麗にとろけます。
そして、何より甘い！！しっかり甘いのですがサラサラとしていて、しつこさがまるでない。
そんな豚の甘みを阻害しない、絶妙の塩梅の酸味が効いたソースにピマンデススプレットの辛みで、味わい深くもさっぱり。
多めに頂いたはずなのに、物足りなさを感じるほどに美味しかったです。
メニューには記載していない、締めのメニュー。
フレンチというジャンルに捕らわれずに、岸本シェフがお作りになりたいものを作られているとのこと。
「まだ完成でないので、混ぜてお待ちください」と言われ、混ぜ混ぜしていると、オプションでキャビア(＋3,000円、税抜き)のご案内が…(ちょっと、この営業の仕方はズルいと思う)
面喰ってしまっていたら、ハーフ(＋1,500円)もできるとお伝えいただいたので、こちらを選択。
柔らかなすっぽんのエキスにほんのりとみょうがの清涼感が効いたソースに、キャビアの塩気とコクが加わります。
香港麺もコシとのど越しが非常に良い。
鼻に抜ける香りと口に広がる優しい旨味が爽やかで、とっても美味しかったです！！
コース終盤
デザートを紹介します。
グラスフランボワーズショコラ
アイスクリームはスフレの上ではなく、中に。
掬っていただくと、温かくほわほわしゅんわりなスフレと、ショコラの深みとフランボワーズの甘酸っぱさが効いた冷たいアイス。
口の中にまろやかに溶け合い、何とも言えない幸福感。
甘みがしっかり効いたアメリカンチェリーも加えても、美味しかったです。
長野県産あんず レモンムース
ホールを8名で分け合います。
ココナッツの入った生地
どの層も単体として美味しいのは勿論、全てを一気に頂くとそれぞれが重なりあって複雑な美味しさが堪能できます。
チーズムースのコクやマンゴーの濃厚な甘みがある一方、あんずの甘酸っぱさやレモンの清涼感、ココナッツの心地よい華やかな香りでさっぱりと。
ホールも難なく頂けちゃいそうなほど、軽やかかつ心に残るデザートでした。
サービス
サービス料取らないこともあり接客はカジュアルですが、気さくで温かかったです。
最後は岸本シェフ自らお見送りしてくださり、お客様一人一人を大切にされていらっしゃるのだなと感じました。
お値段
コース35,000円(税抜)、オプションの増量(+5,000円/1名)、オリジナルキャビア半量追加(+1,500円/1名)、ワインペアリング×1、ワインのハーフペアリング×1で132,000円/2名でした。
まとめ
使っている食材の質、岸本シェフの腕をヒシヒシと感じる品々でした。
個人的には秋冬に再訪したい。茸やジビエをどう料理されるかが大変気になる！！
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