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SENSE 2024.07


はじめに

マンダリンオリエンタル東京37階にある広東料理レストラン、「SENSE」に再訪しました。
前回のブログ↓

勝手に評価!

  • 総合評価:4.6 凄く良い!

  • 料理・味:4.7

  • サービス:4.7

  • 雰囲気:4.6

  • コスパ:4.5

実際に食べたもの

アミューズ

ツバメの巣を詰めたズッキーニは、キヌガサタケの傘で包まれて。とろみのついた上湯スープと共に頂きます。

スープがとにかく格別。
綺麗に澄んだ旨味が薄い膜のように、ふわっとじんわり口の中に広がる感覚に浸ります。

京丹波町産 山城農産 京鴨と芽葱のダックロール

日々アップデートされているのが分かります。
今回は揚げパンが無くなり、芽葱の比率が高くなっておりました。
これによりシャキシャキとした食感は保ちつつ、清涼感と鴨の旨味をより一層楽しめるように。

もう一本はオーストラリアのサマートリュフを掛けて。
トリュフは芳醇というより、柔らかなの土の香り。
これがタレの甘みをより引き立てていて、1+1=2を超える相乗効果を楽しめました。
シェフは普段トリュフ使用されないため驚きましたが、非常に美味しかったです。

岩手県産プラチナポークの叉焼 実山椒の紹興酒漬け

お肉は噛み応えと柔らかさのバランスが絶妙。
咀嚼の度に甘い豚の脂と旨味が口の中いっぱいに広がります。
後味は花山椒の丸みのある痺れ辛さで、爽やかで心地良い余韻です。
通常の叉焼も好きですが、こちらはより中毒性が増しております(笑)

二十四節気春巻

ヤングコーンの春巻に、アクセンチュアとしてライムの塩を少量。
ホクホクとした食感と甘みにほんのりとした酸と塩気が夏を思わせます。
所々で感じるヒゲの味わいにどこが懐かしさというか、温かみを感じました。

鮎の香り揚げ ライムのオリエンタルソース

衣を付けて揚げた鮎を、醤油とライムのソースでさっとくぐらせる、南蛮漬けのようなスタイル。
香ばしい衣の中はふんわりとした鮎。勿論、顔も香ばしくて美味しい。
そして、ソースが堪らない!
醤油や豆板醤から成る複雑で奥行きある甘みの中に、ライムの爽やかな酸と柑橘の香り。
味わい深くも、爽やかな一皿です。

北海道産きんきの姿蒸し

リピートしまくりの一皿です。
身はふっくらしつつ、しっとり。(両者は相反しないのです)
甘くもサラサラとした脂と共に、口の中でとろけます。
スープは香港醤油のコクと甘みに、ほんのりとナンプラーの爽やかさ。
きんきの脂と混ざり合うと…もう箸が止まりません。
おこげ多めにご用意いただいた土鍋ご飯もペロリと完食です。

二種類のコーンスープ

左は香港の家庭料理。
とうもろこしと人参、鶏のミンチを煮込んでできた、さらさらとしたスープ。とうもろこしの香ばしさと澄んだ甘みと柔らかな人参のコク。
右は現代風に。
こちらはより甘みがまっすぐで深い。

舌平目のブラックビーンソース炒め

中国で毎年6月に開催される、ドラゴンボートレースに合わせて提供されるシグネチャーです。
仕立ては変えていないとのことでしたが、明らかにより美味しくなっている…!

特に、舌平目の火入れ。ふわっとしつつ水分がしっかり保たれている。
複雑な甘みと塩気のあるソースも美味しかったです。

SENSE水煮 和牛フィレの湯引き

四川料理をアレンジした一皿。
通常はスネ肉などを煮込んだ料理とのことですが、今回は香味とスパイスを合わせた水にフィレを短時間で湯引き。
お肉は噛むとホロホロと繊維が解ける感覚。
スパイスで香り付けた醤油のソースは、辛味の後にフルーティで奥深い甘みが広がります。
中毒性の塊でした。

鰻の甘辛炒め実山椒の紹興酒漬け炒飯

衣を纏った鰻はふんわり。衣が甘塩っぱいタレと絡み合います。
後味にほんのりと山椒がふんわりと香り、驚くほどに重くない。

こちらは香港麺。
ショキショキとした独特の食感とふんわり香る卵の香り。
スープは少し塩味が強く感じました。

無花果ケーキとハイビスカスのコンポート

無花果のジャムの入ったケーキに、無花果のコンポート、その汁で作ったソース。
ケーキはホロホロと崩れると共に、ニッキの華やかな香りが鼻をくすぐります。
ただ、コンポートはハイビスカスの香りが強く、わざわざ合わせなくとも…?と思いました。
正直別々に食べたかったです。

小菓子

最後までレベルが高いです。
ココナッツの香りとふんわりと雲のように軽やかなムース(左手前)、卵感が濃ゆい塩漬け卵のケーキ(奥)が特にお気に入りです。

中国料理らしい華やかさと重厚な味わいだけでなく、夏らしい生命力と涼やかさを感じるお料理でした。
お気に入りの姿蒸しや舌平目もまた頂けて嬉しかったです!

サービス

都内ホテルの中でもトップクラスのホスピタリティではないでしょうか?
きめ細やかでパーソナライズされたおもてなし。

例えば、私はかなりの構ってちゃんなのてすが(笑)、満席でお忙しい中タイミング良くお話掛けくださったり、「シラーを頂きたい」という私の我儘にわざわざ別のレストランからワインを持ち込んでくださったり…

「できる限りさせていただきたい!」というご姿勢に、一層のファンになりました。

お値段

コース×2、ビール小瓶×2、グラスワイン×2で82,500円/2名でした。

まとめ

その時期ならではの食材を使い、日本では中々頂けない中国の地域に根ざしたお料理をアレンジしたお料理を頂きました。
新たな美味しさや発見に、視野が広がるお食事です。
既に再訪したい気持ちでいっぱいです!


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