伊勢崎おかめ

人として。

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最近の記事

門前日和氏「第52回創作ラジオドラマ大賞」受賞によせて

友人である(大きく出たな!)門前日和氏(以下、「もんぜんさん」という)が脚本を書かれたラジオドラマ「父さんが会いにきた」を聴いた。この作品は、栄えある「2024年 第52回創作ラジオドラマ大賞」にて大賞を受賞された作品である。そこで、お祝いの気持ちをこめて感想を書き綴りたいと思う(勝手にすみません)。 物語のざっくりとしたあらすじは以下のとおりだ。 主人公のもとに、病に倒れた父(幽体離脱中)が現れ、なんやかんやしている間に父が亡くなり、その後、生前の父の軌跡をたどっていくう

    • 発掘!怪奇写真

      家の倉庫で探し物をしていたら、見慣れない汚れた段ボール箱があった。 開けてみると、古いアルバムやら写真がたくさん入っていた。 どうやら父方の祖父母が持っていた写真らしい。 おもしろそうなのでじっくり見てみる。 これは私の祖父(父の父)一郎である。一郎といえば、私が小1の時に亡くなったのでほとんど記憶がなく、遺影と、大スッポン捕獲時の新聞記事の写真の顔くらいしか覚えがないが、 サルに似た寡黙な人であったという印象なので、のど自慢に参加するようなご陽気な一面があったことを知り

      • お局目線でBAを斬る

        ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたでしょうか。 わたくしめは、人混みがイヤ&お金もないので特に遠出もせず、基本的に家で過ごしておりましたが、いつも使用しているファンデーションが無くなってきたので買いに行きました。 愛用しているコスメブランドAのカウンターに行くと、「何かお探しですか?」と声をかけられる。少しキョドった見るからに若い女性のBA(以下、仮にマツダとする)。新入社員っぽいのでミスがあるかもしれない、と心して向かう。「ファンデーションのリフィルを買いに来ました

        • 父の三回忌によせて〜ほくろと私

          2022年1月7日。午前10時30分頃だったか、父が入院している病院から職場に電話があった。たまにケータイに「着替えを持ってきてください」等の連絡があるが、職場に電話とは。「何か急ぎかな?」と思い受話器を取ると「お父様が心配停止でいま措置をしてますが……お体をきれいに…」えええええ??何を言われたのかよく覚えていなが、状態が危ないんだな、ということはわかった。でも今日どうしても裁判所に提出しないといけない書面があるから、午後から病院いけばいっかな♪等とのんきに構えていたが、電

        門前日和氏「第52回創作ラジオドラマ大賞」受賞によせて

          2023年 第2回伊勢崎おかめ賞発表

          ♪貴様と俺と〜は〜同期の桜〜 (錯乱) はい、というわけでね、今年もあとわずかとなりましたが、皆さま、いかがお過ごしでしょうか。お待たせいたしました(誰も待ってないことでおなじみ)、2023年伊勢崎おかめ賞の発表です。早速、受賞された方々をご紹介いたします。 1.キリアン・エンバペ選手(パリ・サンジェルマンFC) 暗黒期にいる中3息子の気持ちを押し上げてくれたのが、2022年サッカーワールドカップ。その中でも息子が一番好きな選手が、キリアン・エンバペ。エンバペさん、息子を

          2023年 第2回伊勢崎おかめ賞発表

          前略、美容室より

          美容室での会話、苦痛ですよね(小林製薬のCMっぽく)。 ・✂・✂・✂・✂・✂・✂・✂・✂・✂・✂・✂・✂・✂・✂・✂・✂・ 美容室に行った。長年担当してくれていた松本さんが他店に異動になってしまったので、新しい美容師さんに担当してもらうことになっていた。私の毛質や頭の形、そして、私がどう切ってほしいかをよくわかってくれていた松本さんがいなくなってしまい、また新しい美容師と一から関係を築いていかねばならないと思うと、人見知りの私は、少々気が滅入るとともに、緊張していた。

          前略、美容室より

          フランス万歳

          私の胸をときめかせる国、それは「フランス」。 私は中学・高校とカトリック系の学校に通っており、創立者がフランス人の修道女だったためか、中学の必修科目にフランス語があった。英語も習いたてでワケがわからないところに、なぜ英語と同じラテン語を大もととする、単語も文法も似た言語を学習させるのか理解しかねるところだったが、いざ学んでみるとさほど英語と混乱することもなくすんなり理解でき、自分の前世はフランス人ではないかと真剣に疑い始めた。さらに、思春期特有のものであろうか「フランス語を

          フランス万歳

          般若・パワハラ・夢の跡

          「オオサワ」という名前の人が苦手だ。 それは、中学・高校時代に大嫌いだった体育教師が「オオサワ」という名前だったことに起因している。いまだにオオサワ先生に叱られる夢を見ては、ハッと目が覚めることがある。 オオサワ先生(以下、オオサワという)は、当時50代後半くらいの(ように思う)女性だった。東北(岩手)なまりで口調はきつく、目はつり上がり口角は下がり、地肌の色に対して白すぎるファンデーションは、般若の面を思わせた。入学当初は「中学校にはこんな怖そうな先生がいるのか…」とい

          般若・パワハラ・夢の跡

          人間・島田珠代

          初めて見たときからずっと注目し続けている芸人がいる。島田珠代(以下、「珠代様」という)だ。 昔、「なるほど・ザ・ワールド」のオーラス・ジャンピングチャンス「恋人選び」のコーナーの出演者という非常にニッチなまねをされていたのを見て、子供ながらにツボにはまっていた。 珠代様は、新喜劇の舞台を主戦場として今も大活躍中だ。 4月のある日。NGKで『島田珠代35周年記念公演』があると知り、すぐさまチケットを取った。こんなん観に行くしかない。 前半の漫才は… 私にはあまり理解でき

          人間・島田珠代

          赤の他人の成長物語

          叱られている人を見るのがつらい。 まあ、好きな人もいまいが。 お店など、お客から丸見えなところで、上司・先輩が部下・後輩を叱責している場面に遭遇することがある。他の人に丸見えなところで、なぜ? 叱る方は「自分はこんなに部下(後輩)叱ってやってるぞ!」と他人へアピールをして悦に入ってるのかもしれないが、そんなものを見せられるほうはたまったものではない。ましてや、叱られている本人の気持ちを考えるといたたまれなくなり、心臓がぎゅーとなる。 昨年の秋頃だったか、職場の近くの郵便局

          赤の他人の成長物語

          徳川吉宗公に謁見した話

          3月も終わりかけの某日、車を運転していると、ラジオ(α-STATION)から「東本願寺…コンサート…野沢雅子…マツケンサンバ…」というワードが散りばめられたCMが流れてきたが、「え???ちゃんと聞いてなかったけど何ごと?東本願寺で何が起こるんだろ?」程度に思っていた。 4月に入って、ふとそのCMのことを思い出し、検索してみたところ、これを発見した。 4月15日の出演者が、野沢雅子、山寺宏一、松平健ほかで、プログラムに「マツケンサンバⅡ」とある。マツケンサンバ好きの私として

          徳川吉宗公に謁見した話

          これを見ると100%笑うもの(伊勢崎おかめ版)

          先日、友人のNOIZ氏のnoteを読んだ。 元気がない時に「これを見ると100%笑うもの」は、自分には何があるだろうかと考えてみた。 1.トーマス・オマリー『六甲おろし』 2.齊藤清六『ギンギラギンにさりげなく』 3.黒沢かずこ『おまたぎさん』 4.藤波辰爾『マッチョ・ドラゴン』 5.柴田恭兵『ランニング・ショット』 6.羽賀研二『ネバーエンディング・ストーリのテーマ』 7.仲村トオル・一条寺美奈『新宿純愛物語』 8.島田珠代「パンティーテックス」「珠代のおっぱいチョモラン

          これを見ると100%笑うもの(伊勢崎おかめ版)

          約100人乗っても大丈夫でした。

          大学を卒業して、某商社に入社した。配属された部署は、建築・建設関係だった。本当は、子供の頃から憧れ、就きたい職業があったが、当時は超就職氷河期で、多くの企業で採用自体が無く、あってもごく少人数しか採用しないため就活が思うようにいかず、投げやりな気持ちになりかけていたときに採用してもらえた商社だった。正直、「名前を聞いたことのある会社だし、入社できればもうどこでもいい」という気持ちだった。だから、商社に入って何がしたいとも、どの部署に入りたい、というものがなかった。 残業が

          約100人乗っても大丈夫でした。

          野に咲く花のように

          私の母の実家は、宮崎県北部で旅館を営んでいる。 幼い頃から大学生頃まで、毎年、夏休みは母と一緒にそこに行き、2週間ほど、いとこや親戚たちと楽しく過ごしていた。 普通ならば、夜は親に「早く寝なさい」と言われるところだが、夏休みということもあってそんなことを言われることもなく、宿題もせず好き放題遊んだり夜更かしをしていた。夜中にカブトムシやクワガタを獲りに連れて行ってもらったり(木の幹を蹴ると、上からドサドサとカブトムシらが落ちてきた)川遊びをしたり、その時は何も思わなかった

          野に咲く花のように

          君は『勝訴』を持って裁判所から飛び出したことがあるか

          人間誰しも「死ぬまでにやってみたいがなかなか機会がないこと」があると思う。 例を挙げれば、 ・在廊 ・謁見 ・登壇 ・上梓 ・主宰 ・代打 ・緊急帰国 ・「お見事ね」と拍手しながら暗闇から登場 ・高級レストランで食事後「シェフを呼んでください」 等など。 先日、そんなことのうちの一つが叶った。 「判決内容が書かれた紙を持って裁判所から飛び出す」 私は法律事務所に勤めているので、法律事務所勤務以外の人に比べれば、できる確率は高いはず…と思いながら20年。やっとそのチャンス

          君は『勝訴』を持って裁判所から飛び出したことがあるか

          歌を愛し歌に愛された男。布施明

          2023年2月5日(日)  大阪フェスティバルホールにて、布施明様(以下、明という)のコンサートが行われた。今回は、その感想をお届けしたい。事前にセトリ等の予習をしておらず、また、メモを取りながら観ていたわけではないので、正確ではないことをご了承いただきたい。 15時開場、16時開演だったので、15時30頃会場に到着。客層は、65歳以上くらいの高齢女性が目立つ。着物や高そうなお召し物を来て、明へのプレゼントや花束を持った方もちらほら。杖をついたり脚をひきずっておられるおばあ

          歌を愛し歌に愛された男。布施明