マガジンのカバー画像

かわせみ💎読書論考 継続中

39
もっとも苦手だった読書。ひたすら読み、修行のごとく解読した。読んだことを忘れ、いまだ振り返り読書をしています。ただ、その読書は二度と忘れない「ボクだけの図書」として、生涯のアーカ…
運営しているクリエイター

#城崎温泉

城崎温泉の思い出

城崎温泉の思い出

志賀直哉が逗留した宿 三木屋さん

志賀直哉の散歩道 引き返したところ

夕飯 東山荘 田木屋

串ネズミの現場はわからなかった

そして、一の湯(洞窟湯あり)

朝ごはん

 ボクの文学感は、志賀直哉先生の感性と夏目漱石先生の理論に影響を受けています。なんだか、志賀直哉先生の文章が素晴らしいと信じながら読書をして来た。最近、川場康成先生の「古都」のが上かなと感じつつも、志賀直哉先生を支持していま

もっとみる
志賀直哉ゆかり 城崎温泉

志賀直哉ゆかり 城崎温泉

 文豪:谷崎潤一郎氏より、志賀直哉は"小説の神様"と称された。志賀直哉の小僧の神様ともかけている。特に、短編を多く描いた。中でも、この「城崎にて」「清兵衛と瓢箪」「小僧の神様」は、美文として昭和の国語の教科書に載った。
 ボクは大学を卒業し、テレビのない四畳半で「城崎にて」を教材ではなく娯楽として読んだ。まったく病むところのないボクなのに、「城崎にて」を読んで感動した。それは脳みそ筋肉のボクに精神

もっとみる
城崎にて、串ネズミ話

城崎にて、串ネズミ話

 今年は、城崎温泉に行く予定だった。そんな年を、何回過ごしたかわからない。二桁はある。ところが、今年9月に行くことになった。姫路城→有馬温泉→城崎温泉→伊根の舟屋→天橋立。ボクにとってはゴールデン・コース。すてに、家内がツーリズムに申し込んでくれた。(8月は、息子が石垣島へ招待してくれている🛳️)

 なんで城崎温泉に行きたいかというと、志賀直哉作「城崎にて」が好きだからです。主人公は交通事故の

もっとみる
「いのち」の姿を描く

「いのち」の姿を描く


 「死」と「生」を一直線で結び、「いのち」のあり方を示した「城崎にて」は、絶品でした。

 命拾いをした主人公が静養した城崎で。あまりに普段の生活に、そして素朴な出来事に出会う。
 蜂の死、串鼠、さらにイモリの死に様。平生であれば気にも止まらない出来事が、フェーテルの世界で彼にリアルさを眼覚させる。私は串鼠の描写に心を打たれた。小動物の動きを通じ、いきおい人間の「生の尊さ」を、問いかけられた。

もっとみる