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鉄板の味でした。

 昨日の夜は早寝をしたので今朝は二時半に目が覚めた。

 さすがに早すぎるかなと思って二度寝をしようと思ったが目が冴えてしまって眠ることが出来なかった。

 ううん、仕方がないと思って布団をあげてパソコンを立ち上げた。

 いつものように皆さんのnoteを読んだり、インターネットのニュースをじっくり読んだ。

 それからたまにアクセスする地元の情報が載っているホームページを覗いてみるとお店の閉店情報が載っていた。

 どれどれと思って見ていると行きつけだったお好み焼き屋さんが閉店したという記事が載っていてええっ!とショックを受けた。

 記事によると今月に入って閉店されたそうで理由までは書いていなかった。

 確かに最近そのお店の前を通ってもやっている雰囲気はなかった。
 
 あれぇ、お盆休みかなと思って少しだけ気に留めていた。

 それが閉店したという情報を読んで一気に納得がいった。

 ああ、お好み焼き屋さん潰れたんだぁと思うと一気に昔の記憶が蘇ってきた。

 そのお店は私が通っていた高校から歩いて三分の所にあった。

 お店はいつも部活帰りの腹ペコの学生であふれていた。

 通常メニューは七百円位するのだが、学生割引というかサービスで一番安い豚玉がワンコインで食べられた。

 お好み焼きは広島タイプのキャベツたっぷりのもので食感が軽くてモリモリと食べることが出来た。

 また本当は校則違反なのだがお昼休みに教室を抜け出して食べに行く事もあった。
 
 四十五分の休憩時間で食べきるにはスピードが必要でワッセワッセとヘラを口に運んだものである。

 午後の授業が始まって誰かが、うん何だか油くさいというので密航してお好み焼きを食べに行ったのがすぐにバレたものである。

 といっても先生から何のお咎めもなかったので大らかな時代だった思う。
 
 高校卒業後も帰省するたびにお店に通っていた。

 大将はいつ行ってもおお、元気にやっちょる?と顔を覚えてくれていた。

 若い頃お店の近所に住んでいた頃があったのだが、その頃は月に一度は食べに行っていた。

 一番高いスペシャルを頼んで高校生の時は味わえなかったビールとのマリアージュを楽しんだものである。

 最後に行ったのはもう数年前になる。

 まだコロナになる前でお店が混んでいて並んだ記憶がある。

 あの時が最後になるなんて思ってもみなかったので、ああもう一度行っていれば良かったなぁと後悔している。

 大将の人懐っこい笑顔は今でもありありと思いだすことが出来る。

 お店の歴史は四十年くらいあると思うが、本当にお疲れさまでした。

 あの味は一生私の心に刻まれていますよ。

 少し切ない思いになりながら昨日の晩御飯の話を。

 昨日はこの時期にしては珍しく鍋。

 鍋の素を実家から貰ったので早速使うことにした。

 味はマー油豚骨。

 鍋の具はシンプルに鶏のもも肉とキャベツとネギ。

 副菜は焼き竹輪とトマトときゅうりのサラダ。

 鍋の用意は食材を切るだけなので汗もかかずに下拵えが出来てラクチンである。

 お皿に食材を盛って、鍋を抱えて居間に移動。

 エアコンの設定温度を二度下げてキンキンに部屋を冷やす。

 鍋に火を点けていただきます。

 昨日のお酒は少しいいウイスキーを使ったハイボール。

 グラスに氷をこれでもかと詰めてウイスキーを入れて炭酸水を注ぐ。

 乾杯してツピッと飲むとひはぇ、冷たくて美味しいと声が漏れる。

 普段は安物のウイスキーで満足しているが、たまに良いものを使うと味の違いがよくわかって面白い。
 
 鍋が煮えるまでの間は焼き竹輪を齧る。

 しばらく待っているとグツグツしてくるので早速食べる。
 
 まずはキャベツから、熱々で火傷しそうになるのをフウフウ言いながら口に運ぶ。

 とんこつ味のツユにしんなりしたキャベツがよく合っていて食が進む。

 二杯目のハイボールを作りつつ鶏肉をつまむ。

 ハムッと噛むとチュルリと脂身の美味さが伝わってくる。

 お次にクッタリするまで煮込んだネギをいただく。

 これはこれでトロリと甘くて味わい深い。

 具が三種類しかない小鍋立てだったが大満足だった。

 もちろん締めはラーメンでツルツウルと最後まで楽しんだ。

 季節外れの鍋だったがたまにはいいものだなと思った。

 エアコンを強めにかけていてもじんわりと汗をかいた。

 夏場は冷たいものばかり食べてしまいがちだが身体のためにはたまには温かいものを食べなきゃなと思った。

 それはそれとして馴染みのお店の閉店で猛烈にお好み焼きが食べたくなっている。

 キャベツたっぷりで香ばしい生地に卵の旨味、そしてソースはもちろんオタフクソース。

 あの味がマボロシになったなんて何とも惜しい。

 大将、長い間お疲れさまでした。

 最後にもう一回食べたかったっス。

 

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