高橋宏幸

気まぐれな漫画家、イラストレーターです。そして大の映画好き。これからどんなことを描こう…

高橋宏幸

気まぐれな漫画家、イラストレーターです。そして大の映画好き。これからどんなことを描こうか、書こうかと日々奮闘中。http://makcolli.wixsite.com/hiroyukitakahashi

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高橋宏幸
1年前
1

神仏分離 横須賀市浦賀の神社を事例に

   初めに  この文章のもととなったものは、6年前に記した「浦賀の神社について」と言う文章で、最近それを読み直したところ、これを大幅に修正、加筆を加えて、明治…

高橋宏幸
1年前
3

くちづけ

デビュー作ではなく、処女作と呼びたい。大映映画『くちづけ』(1957年公開)は、増村保造監督の処女作である。 処女作の場合、いきなり傑作が生まれるか、習作にとどまるか…

高橋宏幸
1年前
1

巨人と玩具

モーレツという言葉があった。それは高度経済成長期の日本で働く、主にサラリーマンたちの標語のようなものであったが、そのサラリーマンたちは、よく言えば企業戦士、悪く…

高橋宏幸
1年前
3

関東おんなド根性

酔っている。だが、その酔いに任せて映画に関する文章を書いてみるのもいいだろう。 俺なら確かに昨日なら、シネマヴェーラ渋谷の暗がりに身を沈め、安田道代主演の『関東…

高橋宏幸
1年前

極悪坊主 念仏三段斬り

雪原の中を歩いてくる極悪坊主、真海に扮している若山富三郎。その行手には十人ぐらいのヤクザ者が待ち受けていて、一斉に真海を襲ったが、真海は仕込みの杖をひらりと抜く…

高橋宏幸
1年前

女経

黄金期の大映の特徴の一つとして、女優陣の層が厚いと言うことが挙げられる。ここにその女優たちを列挙してみると、京マチ子、若尾文子、山本富士子、中村玉緒、野添ひとみ…

高橋宏幸
1年前

暴力

脚本・新藤兼人。監督・吉村公三郎コンピによって製作された映画は、なぜこうも面白いのだろうか。 ドラマの一つのパターンとして、序盤は見ていても、人間関係の相関がい…

高橋宏幸
1年前
3

女眞珠王の復讐

新東宝時代の丹波哲郎は悪役と相場が決まっていたのだろうか。 公衆電話から三信商事の悪徳専務に電話を入れる丹波。 「大丈夫ですよ。すっかり奴と瓜二つになりましたか…

高橋宏幸
1年前
1

ツノガエルの保温について その二

前回はツノガエルの保温について、パネルヒーターを使った方法の失敗談を書きましたが、今回はそこからたどり着いた現在行っている保温方法について書いてみようと思います…

高橋宏幸
2年前
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ツノガエルの保温について その一

今回から数回にわたって、ツノガエルの保温方法に関することを書いてみたいと思います。 ツノガエルを飼育する多くの人にとって、最大の難問になるのが、この保温ではない…

高橋宏幸
2年前
4

ツノガエルの購入について

今回はツノガエルの購入に関することを書いてみたいと思います。 大切なペットとして、ツノガエルを家に迎える訳ですから、ツノガエルの購入に際しては慎重になりたいも…

高橋宏幸
2年前
2

ツノガエルの餌について その二

今回は前回に引き続いて、ツノガエルの餌に関することを書いてみようと思います。ですが、前回はコオロギとピンクマウスのことを書いたので、今回はその他の餌について書い…

高橋宏幸
2年前

ツノガエルの餌について その一

今回はツノガエルの餌に関することを書いてみようと思います。 私が初めてツノガエルを買った時に、専門店の店員から勧められた餌はコオロギでした。今考えると当時は、人…

高橋宏幸
2年前

フロッグソイルについて

前回はツノガエルの飼育におけるケースと床材について書きましたが、今回はその床材の一つであるフロッグソイルについて詳しく書いてみようと思います。 私が飼っているク…

高橋宏幸
2年前
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ツノガエルのケースと床材

今回はツノガエルの飼育の基本となるケースと床材について書いてみようと思います。 私は飼育ケースにアクリルケースを使っているのですが、これは保温方法にパネルヒータ…

高橋宏幸
2年前
神仏分離 横須賀市浦賀の神社を事例に

神仏分離 横須賀市浦賀の神社を事例に

   初めに

 この文章のもととなったものは、6年前に記した「浦賀の神社について」と言う文章で、最近それを読み直したところ、これを大幅に修正、加筆を加えて、明治初年代に全国で展開された神仏分離、廃仏毀釈の具体例として記すことにしてみてはどうかと思った。
 「浦賀の神社について」を書こうと思ったきっかけは、横須賀市浦賀町にある西叶神社、東叶神社のホームページを閲覧し、現在ではパワースポットとして紹

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くちづけ

くちづけ

デビュー作ではなく、処女作と呼びたい。大映映画『くちづけ』(1957年公開)は、増村保造監督の処女作である。

処女作の場合、いきなり傑作が生まれるか、習作にとどまるかのどちらかであるが、この作品の場合は習作にとどまったようだ。

川口浩の父親は選挙違反で検挙され、小菅拘置所に収監されていた。野添ひとみの父親は公務員であったが、公金を横領し、やはり小菅拘置所に収監されていた。

そこに面会にきた川

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巨人と玩具

モーレツという言葉があった。それは高度経済成長期の日本で働く、主にサラリーマンたちの標語のようなものであったが、そのサラリーマンたちは、よく言えば企業戦士、悪く言えば社畜とも呼ばれていた。

では、その企業戦士はモーレツに何と戦っていたのか。戦っている本人には案外分からなかったのかもしれない。とにかく資本主義という世間様の中に放り出され、その一つの駒、一つの歯車として働くことによって、自身の所属す

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関東おんなド根性

関東おんなド根性

酔っている。だが、その酔いに任せて映画に関する文章を書いてみるのもいいだろう。

俺なら確かに昨日なら、シネマヴェーラ渋谷の暗がりに身を沈め、安田道代主演の『関東おんなド根性』を観ていたのだ。
やはり、映画は映画館のスクリーンを前にして観るのが一番だ。しかし、コロナ禍になって以来、映画館から身は遠ざかっていた。

でもである。「吉田輝雄 ハンサム・イヤーズ」なる特集が組まれるとあっては、電車に振ら

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極悪坊主 念仏三段斬り

極悪坊主 念仏三段斬り

雪原の中を歩いてくる極悪坊主、真海に扮している若山富三郎。その行手には十人ぐらいのヤクザ者が待ち受けていて、一斉に真海を襲ったが、真海は仕込みの杖をひらりと抜くと、その白刃で三人を残して余裕で倒し、悠然とまた歩を進めるのであった。

この模様がタイトルバック。そこに若山富三郎が歌うディープ歌謡であるところの、主題歌「極悪坊主」が被さる。

ところ変わって北九州は若松の黒田組の鉄火場。そこで賭博に使

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女経

女経

黄金期の大映の特徴の一つとして、女優陣の層が厚いと言うことが挙げられる。ここにその女優たちを列挙してみると、京マチ子、若尾文子、山本富士子、中村玉緒、野添ひとみ、安田道代、江波杏子などの名前が浮かんでくる。

映画『女経(じょきょう)』は、そんな大映黄金期を象徴するかのような作品で、三話のオムニパス構成から成っている。それぞれの主演女優と監督を記してみると、

第一話「耳を噛みたがる女」 監督・増

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暴力

脚本・新藤兼人。監督・吉村公三郎コンピによって製作された映画は、なぜこうも面白いのだろうか。

ドラマの一つのパターンとして、序盤は見ていても、人間関係の相関がいまいちよく分からないが、終盤に向けて全体像が浮き彫りになり、クライマックスへと一気に向かっていくというものがある。

映画『暴力』もそのパターンを踏んでいて、新藤兼人の才能が光る。

その『暴力』のファーストシーンは、列車に飛び込み自殺を

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女眞珠王の復讐

女眞珠王の復讐

新東宝時代の丹波哲郎は悪役と相場が決まっていたのだろうか。

公衆電話から三信商事の悪徳専務に電話を入れる丹波。

「大丈夫ですよ。すっかり奴と瓜二つになりましたからね。あとは任せておいてください」

そう言った丹波のいでたちは、三信商事のホープと目されている宇津井健の背広に靴まで同じ物なのであった。

その悪徳専務に呼び出される宇津井。

「ああ。君ね。これから箱根で静養している社長のところへ行

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ツノガエルの保温について その二

ツノガエルの保温について その二

前回はツノガエルの保温について、パネルヒーターを使った方法の失敗談を書きましたが、今回はそこからたどり着いた現在行っている保温方法について書いてみようと思います。

パネルヒーターによる保温に失敗した後、YouTubeも含めたネットでツノガエルの保温方法を検索したのですが、断熱材でケースを覆う、ツノガエルを入れているケースよりも一回り大きいケースにお湯を入れて、そこにツノガエルの入ったケースを入れ

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ツノガエルの保温について その一

ツノガエルの保温について その一

今回から数回にわたって、ツノガエルの保温方法に関することを書いてみたいと思います。

ツノガエルを飼育する多くの人にとって、最大の難問になるのが、この保温ではないでしょうか。このように書く私も、この保温方法によって失敗をしてしまい二匹、ツノガエルを殺してしまいした。
このような失敗体験も踏まえつつ、ツノガエルの保温方法を書いていきたいと思います。

なのですが、ツノガエルにはなぜ保温が必要なのでし

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ツノガエルの購入について

ツノガエルの購入について



今回はツノガエルの購入に関することを書いてみたいと思います。

大切なペットとして、ツノガエルを家に迎える訳ですから、ツノガエルの購入に際しては慎重になりたいものです。

オーソドックスにツノガエルを購入する場合は、爬虫類・両生類専門店で購入することになると思います。
そこで店員にツノガエルの飼育方法を色々聞くと思うのですが、私の経験上、この専門店の店員というのが、なかなか当てになりません。

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ツノガエルの餌について その二

ツノガエルの餌について その二

今回は前回に引き続いて、ツノガエルの餌に関することを書いてみようと思います。ですが、前回はコオロギとピンクマウスのことを書いたので、今回はその他の餌について書いてみようと思います。

以前のツノガエルの飼育方法に比べると、いわゆる練り餌はだいぶ普及してきたと思います。実際に私も、ツノガエルの有名ブリーダーであるNUANCEさんから、パックマンディナーという練り餌を購入して使用しています。

練り餌

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ツノガエルの餌について その一

ツノガエルの餌について その一

今回はツノガエルの餌に関することを書いてみようと思います。

私が初めてツノガエルを買った時に、専門店の店員から勧められた餌はコオロギでした。今考えると当時は、人工飼料などなく、ツノガエルの餌はコオロギしかなかったのかもしれません。

しかし、その専門店が近所にある訳がなく、30匹から50匹のコオロギを、まとめてストックしておかなくてはならなくなりました。

このコオロギの世話というのが、かなり大

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フロッグソイルについて

フロッグソイルについて

前回はツノガエルの飼育におけるケースと床材について書きましたが、今回はその床材の一つであるフロッグソイルについて詳しく書いてみようと思います。

私が飼っているクランウェルツノガエルの勝新は、去年の10月ごろから餌を食べなくなってしまいました。それでもツノガエルは餌を食べなくなっても、4ヶ月程度は大丈夫だと知っていた私は、そのまま様子を見ることにしました。

それまではケースに水を張っただけの飼育

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ツノガエルのケースと床材

ツノガエルのケースと床材

今回はツノガエルの飼育の基本となるケースと床材について書いてみようと思います。

私は飼育ケースにアクリルケースを使っているのですが、これは保温方法にパネルヒーターを使っていた時の名残のようなもので、また保温方法について詳しく書く機会があれば記しますが、ケースの床面に敷いて使用するパネルヒーターを使う際は、プラスチックよりもアクリルのほうが熱伝導率が高いので、アクリルケースを選んだのですが、現在は

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