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ボブ・フォッシー監督『オール・ザット・ジャズ』めくるめく自伝的名作



<作品情報>

「シカゴ」などの名作を生んだブロードウェイの演出家・振付師ボブ・フォッシーが監督・脚本・振付を手がけた自伝的作品。フェデリコ・フェリーニ監督作「8 1/2」にオマージュを捧げながら、ブロードウェイでの仕事漬けの日々や、様々な女性との出会いと別れを、華麗なミュージカルシーンを交えて描き出す。ブロードウェイのベテラン演出家ジョー・ギデオンは、自身の集大成となる新作ミュージカルの準備に追われながら、酒とタバコと女に明け暮れていた。そんなある日、彼は長年のハードワークと日頃の不摂生がたたり、ついに倒れてしまう。生死の境をさまよう彼の脳裏に、それまでの人生がミュージカルのように浮かび上がっていく。主演は「ジョーズ」のロイ・シャイダー。1980年・第33回カンヌ国際映画祭でパルムドール、第52回アカデミー賞で4部門を受賞した。

1979年製作/123分/アメリカ
原題:All That Jazz
配給:コロムビア
劇場公開日:1980年8月30日

https://eiga.com/movie/42995/

<作品評価>

60点(100点満点)
オススメ度 ★★☆☆☆

<短評>

おいしい水
自らの死期を悟ったボブ・フォッシーが命を削るようにつくった自伝的作品です。単純なミュージカルではなく、自らの過去を振り返る幻想のような形でミュージカルシーンが挟まれます。
やはりミュージカル出身監督だけあり、迫力あるミュージカルシーンは文句のつけようがないほどきらびやかで独創的です。
ロイ・シャイダーの、薬でなんとか体調を保ちながらの演技も軽やかながらリアルでとてもよかったです。
現実と幻想で同じセリフや人物が全く違う意味を持って響いたり、自らの過去の過ちと生きたいという(ボブ・フォッシー自身の)願望をセリフでなく表現するのが素晴らしいですね。
ボブ・フォッシーは元々好きな監督ではありますが、集大成と言うに相応しい堂々たる傑作だと言えるでしょう。

吉原
人生の大千穐楽。ミュージカルで活躍したフォッシーにとってはこの言葉が一番適切なのでは大でしょうか。
ボブ・フォッシーの自伝的な作品であり、「シカゴ」でもみられるような独特な振り付けがこの作品でも楽しめますが、ジャンルとしてミュージカル映画なのかと言われたら微妙。
確かに所々にあるダンスシーンは楽しいけど、それ以外のストーリーは割と退屈だし、観ていて飽きてしまいました…
好きな作品ではないのでお勧めは出来ませんが、観といて損はない作品だと思います。

<おわりに>

 ボブ・フォッシーの集大成とも言える本作、めくるめく豪華さで展開される快作でした。

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