R_B < Part 6 (5/9) >
彼等の新しい病室……扇が使っていた個室は、不思議な穏やかさに満ちていた。物理的にも、普通の話し声程度なら廊下や隣室には全く聞こえない。これ程リラックスして何も気にせず話せる空間は他に無いだろう。
「……その時の07格納庫担当が青褐だったんだ」
「ああ、やたら仁をリスペクトしてたヤツだな。統の同期の」
「そう。今思えば、彼は間違いなく俺達の為に時間を稼いでくれた。そうでなければF国の領域にすら入れなかった筈だ」
夕食後、2人は改めてこれまでの経緯を共有する作業に入っ