Destructive Impulsion
不意に湧き上がった怒りに
僕は囚われた
季節外れの暑さだった あの日
心の隙間に悪魔が するりと滑り込むように
瞬きする間すら無かった 一瞬の罠
唐突に
僕を取り囲むビルも木々も
傍らを駆け抜ける子供達も
ぬるい風も木漏れ日も川の潺も
そして 僕 自身 も
みんな 消え去れ と
あの感覚
紙一重 の バランス
あの時 あの場所で
僕がもしも 一人でいたなら
「それ」は 遂行された に 違いない
それから あれ は 顔を出さない
けれど 今も
あいつは 心 の 奥深くに
息を潜めて 留まっている
あれ は 悪魔からの 警告
だからこそ あの記憶は消してはいけない
あのおかげで 僕は
今 笑って生きていられるのだから
May,2009 - June,2016 - 20240203
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