宣言明け、木曜日の酒場からこんばんは。
「今日なんか成果あった?」
「いや、老人の介護だけですね」もし問われればそう答えてやろうか。そんな気分だった。
数字にはならないが、ただただ時間を取られる。そんな客の相手で一日が過ぎる。
特段なにかあった訳じゃないけれど、些細なことに気が立つ、そんな日。
冷蔵庫の中身を思い浮かべながら自転車を飛ばす最寄駅からの帰路。まともな食べ物はないが、買い物する気も起きない。
緊急事態宣言が明けて、そうか、飲みに行けるんだよな...。
まだ木曜日だけど、気持ちはもう“無理”を迎えていた