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製作後メモ アオシマBEEMAX カリーナE 1994 BTCC

アオシマ BEEMAX 1/24 トヨタ カリーナE 1994 BTCCを作りました。
いつもはケータイのメモ帳に自分用に書くような製作後記なんですが、毎度結構な分量書けていて、せっかくなので公開します。

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ツーリングカーが好き

F1のオンボードとか見てても速すぎて何が起きてるのかあんまり分からないけど、ツーリングカーはアンダーステア、オーバーステアとか荷重移動がゆっくり表れるからオンボードでそれが分かって面白い。んで、レース専用に開発された車体じゃないから、メーカーが知恵を絞って生み出した広いキャビンスペースをドンガラにしちゃってロールゲージ張り巡らせて、逆に効率良くギチギチに詰め込まれたエンジンルームの中で、ギリギリまでエンジンを低く搭載したり、その狭さゆえに冷却に悩んだり。レースの事なんて考慮しないで開発された市販車の車体を、レースのためになりふり構わず改造していく執拗さがツーリングカーの萌えポイント。今回のカリーナEも、外見はふっつーーのファミリーセダンなのに、フェンダーに食い込むくらい車高を落としてる。ドンガラの車内、そこ本来4人座れたよね?っていうスペースに一人分のイスを残してあとは全部取っ払ってしまう、ムダさというか狂気というか。

製作上のハイライト

デカール貼り。普通のファミリーセダンのボディにホワイトを塗ってる段階はメチャクチャ地味なんだけど、デカールで鮮やかなカラーリングが乗った瞬間の化け具合がすごい。
街中のありふれた営業車から、レーシングカーに一瞬で姿を変える。
そこには、まるで花の蕾が開いていくのをタイムラプスを見るような気持ち良さがある。

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デカール貼りを始めるまでにシャーシ、内装を先に仕上げていて、それぞれ白、黒、メタリックの塗装指示しかないモノトーンな工程だった。
その分、デカール貼りで久しぶりに鮮やかな色を見ることになって、なおさら盛り上がったのだと思う。
「ボレロ」みたいに序盤の静かなパートが長かった分、盛り上がる部分でのドラマチックさが強調される感覚。

そこでテンション爆上がりになって一気に完成まで持って行きたい気持ちが発生したけれど、デカール貼りに焦りは禁物。乾くのを待ってからハミ出しをカットしたり、タッチアップしたり。
今回は乾燥待ちの時間を、サーキット風の台座と同時並行させることでうまく活用できて、デカールで盛り上がった気持ちを切らさぬまま走り切れた。

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今回はそういうモチベーションとスピード感と、抑えるべき所を抑える事のコントロールがうまく出来た気がしている。

で、デカール貼りを終えて、塗り上げたパーツが並ぶともう見たかった景色は見えていて、最後の組み上げはもうフォロースルーとか、ウイニングランな気分なんだけど、カーモデルはここからが長い。

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窓のクリアパーツを汚さないように接着したり、接着シロの少ないヘッドライトレンズを貼ったりと気の抜けない作業が続く。
デカール貼り後に夕食を挟んで、お酒が入ったほろ酔いのゴールデンタイムを使って、着実に組み上げることができた。
ちなみに、「もう見たい景色は見えているが、実際に組み上がった姿は想像上のものでしかない」というこの状態、「それぞれの旋律が組み合わさったら美しいハーモニーなのは知っているが、聴力を失ったために実際に聴くことはできない」というヴェートーベンみたいな状態だな、なんてことを思いながら作業に向かっていた。

最後に、あとはシャーシとボディを組み合わせたら完成というタイミングを迎えて「これを組み合わせたら完成」と少しおごそかな気持ちを作る。
が、最後のハメ合わせに思わず苦戦して厳かな気持ちなどどこかに吹き飛んで行ってしまった。
苦戦したのは車高が極限まで切り詰められているからで、車体の固定用のダボが目視できないくらい深くまでシャーシが潜り込む構造になっている。
厳かな儀式から、プラモとの格闘と化した最後の工程をなんとか成功させて、机にポンと置いた時の車高の低さに思わず笑ってしまった。
普通の見た目のファミリーカーでレースをするアンバランスさを、ダボピンとの格闘で味あわせてもらった感じである。

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実際のレース映像をみていると、こんな車高落としてるのにこんなにロールするんかい、サスストロークどうなってんねんっていうくらいロールして、挙句リアタイヤがインリフトしちゃったりしてるんですが、自作ヴィネットの縁石にフロントタイヤ乗せるとリアタイヤがインリフトしてる状態になってエモ極まりました。

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以下写真

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サーキットは、なんとな〜くドニントンパークのシケインをイメージして作っています。

直角コーナーの方がヴィネットの面積が少なく済むってだけなんですけど。

青白の縁石とイン側に埋めてあるタイヤが当時のイギリスのサーキットっぽいかなと思います。


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以上。


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