年間オリコンチャートを斬る!②2006年編
どうも。エンタメ好きのoilです。
やってきました第2回「年間オリコンチャートを斬る!」。
文字通り、オリコンの年間チャートを振り返ってその年の流行や楽曲を振り返っていこうという内容です。
今回は前回から地続きとなる2006年編。
2006年 年間オリコンシングルチャートTOP20
この年は、なんといっても年間1位をかっさらったKAT-TUNの衝撃デビューが印象的でした。
この年の後半には主要メンバーの赤西仁が語学留学で一時離脱(後に脱退)する、という流れを含めて。
KAT-TUNは年間1位のデビュー曲「Real Face」をはじめ、5位に2枚目のシングル「SIGNAL」、13位に3枚目のシングル「僕らの街で」を送り込む圧倒的な強さを見せています。
「Real Face」は作曲をB'zの松本孝弘、作詞をスガシカオという超豪華な顔合わせで作られたロックナンバー。
従来のジャニーズには見られない攻撃的なメロディとアレンジ、サクラップも真っ青なJOKER大先生(田中聖)によるラップが斬新。
まあ、その後JOKERさんは本物のJOKERになっちゃいましたが。
このままゴリゴリのヤンキー路線でいくのかと思いきや、直後の「SIGNAL」では肩の力が抜けたダンサンブル路線、続く「僕らの街で」は作詞作曲に小田和正を起用しメロウなバラードを披露するなど、飽きさせない音楽活動を展開。
個人的には「SIGNAL」で見せてくれたちょっとビターな若者風、みたいな路線が好みだった。
まあ、瞬間最大風速だった「Real Face」でも「青春アミーゴ」を越えれなかったことが、ある意味KAT-TUNの運命を暗示していたのかもしれない。アイドルとは儚いものだ。
ジャニーズという括りで言うと、年間4位には山下智久の「抱いてセニョリータ」もランクイン。
スパニッシュな雰囲気がありつつも、メロディには王道歌謡曲を感じる外連味がある素晴らしい楽曲。
この年の1・3・4・5・13位は亀梨・山Pコンビの関連曲であり、「青春アミーゴ」の余波が2006年も強く残っていることがわかる。
オリコンチャート史上最高のジャニーズ祭りの中、ひときわ異彩を放っているのが15位にランクインしたTOKIOの「宙船 /do!do!do!」。
「宙船」は平均視聴率19%の大ヒットドラマ「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」の主題歌であり、TOKIO史上2番目のヒット曲となった。
中島みゆきによる楽曲の素晴らしさとTOKIOというバンドのスタンス、そして何より長瀬智也の実直なボーカルワークが組み合わさったことで、珠玉の名曲に仕上がっている。
非ジャニーズ勢ではトップ、この年の目玉となったのが2位のレミオロメン。
ドラマ「1リットルの涙」主題歌としてリリースされた「粉雪」は記録にも記憶にも残る大ヒット。
ミスチルの桜井さんが雑誌で、サビの壮大で力強いメロディに「粉雪」という語感の柔らかい言葉を載っけるギャップが印象的と話していた気がする。
令和になった今でも、冬になるとアラサーはカラオケでこれをいれる。それぐらいパンチのある曲だった。
非ジャニーズ勢を覗いて唯一TOP20に複数曲を送り込んだのは我らがMr.Children。
7位に王道バラードの「しるし」、12位にアップテンポの「箒星」とまったく違うジャンルでヒット曲を書けるのはミスチルの大きな強み。
「しるし」は年末の歌番組で連発されたせいで当時はちょっと食傷気味に感じたけど、聴き直すとやっぱ名曲です。
サビでの『ダーリンダーリン』『カレンダーに』『半信半疑』という韻踏み連発はプロの犯行。
個人的にちょっとショックだったのは6位に入っているEXILE。この曲、ぶっちゃけつまんなくないですか?笑
この曲に至るまでEXILEはR&B感のあるポップス路線を貫いていたので、THE売れ線J-POPに着地したのが結構残念で。
その点、個人的に好きなのが年間8位に入った湘南乃風の「純恋歌」。
最高に頭悪そうな歌詞(褒めてます)がこのグループらしいし、何より構成が圧巻。
この曲、メロディの展開がめちゃくちゃ多いんですよ。それなのに、全部キャッチーで覚えやすい。
湘南乃風のファンでもなんでもない(言っちゃった)ですけど、この曲は本当に名曲だと思います。
メロディの構成に物語があるし、下品(褒めてます)だけど歌詞のストーリーがちゃんとそれに呼応している。
9位のBUMP OF CHICKENもこのグループっぽい楽曲で良いです。
「カルマ」と「Supernova」は全然異なるテイストの曲だけどどっちもよく出来ているし、これを両A面したのは当時の僕でさえ「売りに来たな!」と思ったなあ。
10位のKaoru Amane「タイヨウのうた」は言うまでもなく『別に』とクスリで有名になってしまった彼女の曲です。
ドラマ自体はそんなに当たってなかったんですけど、CDを買う層に響いたのかな?
個人的には、曲自体もERIKA名義でリリースした2007年の「FREE」の方が好きだったり。
TOP20常連のSMAPとKinKiはこの年も磐石。
特にSMAPは「Triangle」と「Dear WOMAN」のいう後世まで受け継がれる曲をリリースしている。
「Triangle」は音楽の教科書に掲載されるほどメッセージ性の強い楽曲だし、「Dear WOMAN」はSMAP中期の代表曲と言えるほどポップスとして完成度が高い。
「Dear WOMAN」の女性讃歌っぷりにはジャニーズアイドルとしての正しさと時代を見通す先見性が垣間見える。やっぱSMAPを支えるスタッフってゆうしゅうだったんだろうなぁ。
福山雅治、ケツメイシ、B'zは実力派三竦みと言った感じか。
ただ、ケツメイシは前年年間1位だった「さくら」の余波のいう印象が強く。
B'zも年間19位の「SPLASH!」は初回特典のDVDを複数種展開する商法で売上を稼いでおり、ぶっちゃけ年間ランクでは下(22位)の「衝動」の方が一般浸透度は高かったと思う。
その点、福山雅治の「milk tea」は力作。
彼の書く女性目線の曲は「Squall」といい「最愛」といい名作が多い。
しかしこの頃の福山はとんでもねえイケメンだ。
20位に入ったKinkiの「SNOW!SNOW!SNOW!」は、激情的なメロディと剛のボーカルワークが映えるKinkiが最も得意とするJ-POP+歌謡曲の系譜に入る曲ですが、個人的にはちょっと食傷気味かな。
それでも年間上位に食い込む自力はさすがだと思いましたが。
ちなみに、14位に入っている倖田來未はこれが唯一の年間TOP20入りだったりします。
この時代やたら売れてたイメージですけど、多分ライト層のファンが多く。彼女はアルバムが異常に強い(年間TOP10入り3回)んですよね。
終わってみれば年間TOP20のうち9曲がジャニーズ事務所のアイドルという、J-POP冬の時代の訪れが垣間見えるランキングとなりました。
2008年頃からは覚醒した嵐やAKB系列のグループが年間上位に食い込むようになり、さらにパワーバランスが崩壊していきます。
僕はジャニーズが好きなので、年間上位に食い込む楽曲が多いほどどんどん文章が長くなっていって。笑
結果的に2005年編の1.5倍の文字数になってしまいました。
次からはもっと短く書こう。
2005年編はこちら。
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