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跳べない僕はただのカス

左手の指の骨折から1ヶ月以上、未だにギプスが取れない。

どうも僕の折った骨は人体の中でベスト3に入るぐらいくっつきにくい骨らしく、医学書にも治りにくい骨として載ってるような部分らしい。
何でこんな無駄なところで運を使ってしまうんだ。

そう言えば2回目の通院はクリスマス・イブで、お医者さんに「せっかくのクリスマスなのに大変だね〜」と言われて「いや、特に困ることもないので」ってヘラヘラしながら返してたけど、冷静に考えたら恥ずかしい。
骨折れてりゃ予定なくても困るだろ。

昨日撮ったレントゲンでも骨はくっついておらず、1月いっぱいは固定という話になった。

僕はいつ跳び箱が跳べてボルダリングができるんだ。
それだけ気になったので聞きたかったのだが、先生が僕の言葉を封じるように「腕に上から体重をかけるのだけはやめてください。こんな感じで」と、跳び箱に手をつくような体勢をとった。

僕は絶望した。
跳べない僕なんてただのカスだ。何の意味があるのだ。

自己嫌悪に陥りながら会社に戻り、現状を話すと隣の席の女性社員に「跳べないoilさんなんてただのカスじゃないですか」と言われた。

人間は勝手な生き物だ。
自分でいうぶんには良いけど人に言われると腹立つ。

けど、人に言われて自覚した。
跳べない僕はやはりただのカスなのだ。

これに懲りて怪我には気をつけよう。

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