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紺太郎の詩

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このマガジンには、詩を纏めて置いておきます! 読んでみてね!!
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2021年12月の記事一覧

『スケッチブックに涙』

両腕でギュッと抱きしめたんだ
真っ白の紙が綴られたスケッチブック
心で感じたことをそのままに
目で見たことをそのままに
鉛筆削って線を描くの
インクを落として心を描く
悲しくも哀の感情が色となる
黒で描いた絵に色がつく
情のメーター振り切った
溢れた涙がが止まらず落ちてゆく
描いた絵に涙が落ちる
線は涙で滲んだわ
落ちた涙で線をぼかす
心の動きが写し出されたね
スケッチブックを閉じましょう
私の心

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『字綴り手帳』

日付が進んで、時刻も進む。

一枚一枚をまとめられた手帳。

日が変わる毎に、出来事綴る。

刻々と私が過ごした一日を。

私は手帳に綴ってゆくよ。

めくった数だけ、私の日常。

色鮮やかにする手助けをしてくれる。

今日も一枚綴る。

楽しい楽しい、明日のために。

『駆ける階段』

走って走って、走り続けた。

息を切らしながら。

足を上げて走り続けた。

掴めるチャンスは一度だけ。

走ることを辞めてしまえば叶わない。

上へ上へと、駆け上がる。

人生の壁をひとつずつ壊しながら。

休むことなく駆け上がる。

上へ行けば行く程に、視界が拓けるの。

目指したゴールに辿り着く。

広がる景色が焼きついた。

『星跡ロード』

晴れた日が続いた空。

時が進んで日が沈んだ。

空には幾つもの星の輝きが。

キラキラと、夜の世界を演出するの。

月の明かりも、夜を照らしてる。

キラキラと、輝く星たちが。

白い尾を引き、流星となる。

流れ星たちが作った道を。

元の者たち、歩みを進めるよ。

私の目の前、忘れることない。

忘却できない絶景よ。

『書けなくなったラブレター』

貴方のことが大好きだった。

好きな気持ちを伝えたくって。

私の想いを筆に乗せるの。

筆を進めて気付いた私。

貴方へ向けてた想いの本音。

貴方と一緒に過ごした私。

そんな私が好きだった。

貴方に向けてたあの想い。

それは自己愛だったのよ。

行先不明のラブレター。

『サビつく世界』

私が過ごした筈のこの世界。

目を疑う程に様変わり。

繁盛していたあのお店。

煌びやかだった夜の街。

すっかり寂れて何もない。

私の身体も時止まる。

世界の時が進むだけ。

数百年もの時を経て。

私はここに独りぼっち。

茶色くなった金属みたいに。

心が錆びついた。

『嬢王の劣情』

嗚呼、私の心はどうしたの。

あなたを思って鼓動が速まるの。

あなたが欲しくてたまらない。

私は手を伸ばしているの。

けれどどこにも届かない。

私が伸ばした手は彷徨うばかり。

嗚呼、とてもとても妬ましいのよ。

私以外と楽しそうに笑っているの。

私以外は要らないの。

それに気づけぬ愚かなあなた。

欲しい、欲しい。

あなたを手に入れたいの。

欲の渦がぐるぐる渦巻くの。

黒く濁っ

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『夢中の道中、欲に捕まる』

どうしてだろう。
この状況を望んでいないのに。
また、繰り返されてゆくんだ。
やりたい事がたくさんあった。
したい働き方が僕にはある。
望んでいるモノがありながら、そのモノから遠ざかっていくんだ。
やると決めて、動くと決めて、止まった。

「こんなんじゃないんだ!!」

心が叫んでいるんだ。
自分をいくらか正当化したくて、当てはまる言葉を探して見つけて、意味を調べたりして。

決めるのも、動くのも

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『校舎の外で』

決められたルールに縛られて

右と言えば、右を一斉に向くの

左と言えば、左を一斉に向くの

一年間も同じ場所、同じ人たち

私は自由を欲するわ

校舎をでればヒトリだよ

個人の中のヒトリなの

大きく翼を広げて、羽ばたくわ

私はココから飛んでゆく

遠くへ遠くへ、飛んでゆく

何にも縛れない場所へ

私の自由を得られる場所へ

後者という名の鳥籠から飛び出した

私はヒトリ、自由を謳歌する。

『限界青年期』

ある事ない事、言われたの。

沢山、沢山、言われたの。

なにも知らない、知ろうとしない。

過程を無視する、そんな人。

大人は皆んなこうなんだ。

失望と諦めが心を満たす。

信じられるのは、自分だけ。

回りを気にしろ、他人は言うの。

自分の益しか頭にないの。

そんな人に私はならないわ。

心の中で決意する。

『無酸素遊泳』

息が詰まる

酸素が足りないの

吸っても吸っても

足りないんだ

私は人だからね

エラは付いてないの

だったら忘れよう

肺呼吸

水の中で

呼吸しようかな

浮上することなく

水の中

私は息が詰まるんだ

沢山の人がいる場所は

酸素を吸うのを忘れよう

人波に紛れて泡となる。

『傷付け愛』

ズキズキ痛む私の心。

人を愛して、愛されて。

関係進展、その先に愛を成す。

愛しく思い、お互いを愛するの。

育んだ愛が私へ牙を剥く。

あなたに告げられた別れの言葉。

心に刺さり、深い傷を付けた。

あなたの顔も辛そうなのね。

愛の代償は互いの心の傷ね。

時期に癒えるこの傷は。

愛の末なのね。

『愚痴の額縁』

嫌な事が沢山あったんだ。

言う人なんて居なくてさ。

聞いて欲しいの、私の愚痴を。

いつでも、誰にでも。

見せられるようにさ。

額縁に入れて飾っておくの。

誰かに聞いて欲しかった。

私の溜めたストレスを。

私の溜めたストレスたちが。

形を成して、愚痴となる。

私の展示会が開かれた。

愚痴を眺めて、共感してね。

『円舞曲・偽』

優雅な紳士を装って。

ゆったりとした所作をして。

獲物をクラリと、惑わすの。

紳士な皮を被った狂人が。

この世には、彷徨っている。

貴女を狙って罠を張る。

気付いた時には、出遅れで。

優雅な雰囲気に酔いしれて。

彼の元へ収まるの。

どうか貴女も気をつけて。